アクシスから、英国Fyne Audio(ファイン・オーディオ)の新製品スピーカー「F500SP」が11月に発売される。価格はピアノグロス・ブラックとピアノグロス・ホワイトがそれぞれ¥253,000、ピアノグロス・ウォールナットは¥297,000(すべて税込、ペア、スタンド別売)。
ファイン・オーディオのスピーカーは、いずれもクラスを超えた音質によって高い評価を得ている。中でもF500シリーズは、コンパクトなデザインと抜群のコストパフォーマンスで、多くのユーザーの支持を集めているという。
新製品のF500SPは、2019年末にリリースされた「F502SP」と、2020年末リリースの「F501SP」に続く、スペシャルプロダクション(SP)シリーズの第三弾となる。
これは、ファイン・オーディオの辣腕テクニカルディレクターであるDr.ポール・ミルズが、フラッグシップ「F1」と「F700」シリーズの開発で駆使した高度なエンジニアリングとアコースティックデザインによるアドバンテージを、よりコンパクトでシンプルなキャビネットに投入した渾身のプロダクツだ。
SPシリーズは、英国の自社工場で一台ずつ手作りされている。その筐体には、フラッグシップモデルの開発で培われてきたISOFLARE、BassTrax、FYNEFLUTEといった、ファイン・オーディオが誇るテクノロジーにさらに磨きがかけられている。
ISOFLARE(アイソフレアー)とは、全帯域にわたる優れた位相特性と広大な指向特性を両立する独自のポイントソース(同軸)ユニット。トゥイーターとウーファーの開口曲面を複合解析し、高域エネルギーが広い角度で拡散するカーブを導き出すことによって、一般的には鋭い指向性を起こしやすい同軸構成の欠点を解消、広大なサウンドステージに音像を鮮やかに浮かび上がらせる。
BassTrax Tractrix(ベーストラックス・トラクトリックス)ポート・ディフューザーシステムは、低域ポートをエンクロージャーの底面に配し、開口部に亜円錐状のディフューザーを設けている。このシステムは、ポートから発する垂直プレーン波エネルギーを360度の水平波に変換、低域の放射特性を改善し、クリアーで力強い低域再生を、設置場所の制約を受けることなく実現してくれる。
最後のFYNEFLUTE(ファインフルート)は、ウーファーユニットのエッジ部の固有共振を排除する技術だ。一般的なロールエッジでは均一素材に起因する共振がコーンに跳ね返ることで音の変調(色付け)が発生するが、FYNEFLUTEではコンピューター解析による特殊な溝(フルート)を エッジに刻むことで固有共振を分散・排除。自然で闊達なミッド/バスの響きを再現している。
「F500SP」の主なスペック
●形式:2ウェイ1スピーカー、ブックシェルフ型
●使用ユニット:150mmウーファー+25mmドーム型コンプレッション・トゥイーター、同軸
●インピーダンス:8Ω(Nominal)
●再生周波数特性(-6dB):42Hz〜34kHz
●クロスオーバー周波数:1.7kHz
●感度:90dB/2.83V/m
●寸法/質量:W200×H323×D320mm/9.0kg