オルトフォンから、MMカートリッジの新製品「2M Black LVB 250」が3月下旬に発売される。価格は¥118,000(税別)。

画像: オルトフォン、ベートーヴェンの名を冠した最高峰のMMカートリッジ「2M Black LVB 250」を3月下旬に発売

 2M Black LVB 250は、同社MMカートリッジ「2M」シリーズのフラッグシップである「2M Black」をベースとし、昨年生誕250周年を迎えた“ルードヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン”の名を冠したプレミアムモデル。

 2M Blackでは、無垢ダイヤモンドのシバタ針に純銀メッキ高純度銅線のコイルを採用しており、フラッグシップにふさわしい、高い解像度と広いレンジを備えているのが特徴。

 LVB 250ではさらに、オルトフォンとして初めて、MM型のカンチレバーにボロンを採用。加えて、ダンパーゴムも新規に開発を行なうことで、優れたトランジェント特性(音の立ち上がり・立ち下がりの速さ)を実現しているという。

 結果、ベースモデルの音調(高解像度、ワイドレンジ)に加え、レスポンスに優れた再現性を持つことで、得意とするクラシック音楽のみならず、さまざまなジャンルの楽曲への対応力を兼ね備えている、としている。

2M Black LVB 250の主な特徴
1 オルトフォンのMM初、ボロン採用のカンチレバーを搭載
 カンチレバーの素材選定は製品のスペックや音色を左右する極めて重要なプロセスとなることから、同社では、一般的に用いられるアルミ系素材だけではなく、音の伝導速度が極めて速いルビーやサファイア、ベリリウム、ボロン、無垢単結晶のダイヤモンドを採用して、アナログサウンドの極限を追求し続けてきたという。

 今回の2M Black LVB 250では、ダイヤモンドに次いで伝導速度が速いボロンを、同社のMMカートリッジとして初採用した。

2 独自のスタイラス固定技術
 ボロン・カンチレバーに無垢ダイヤモンドのシバタ針を取り付ける際には、上級モデルの「MC Anna」や「MC Xpression」「Cadenza Black」などで培った独自技術を投入。

 通常、ボロンや宝石系などの硬質素材のカンチレバーにスタイラスチップを取り付けるには、カンチレバーの先端に穴を開けたり、ガイド溝を作成し、そこにスタイラスチップを入れて固定する方法が一般的となるが、同社では、両端を極めて高精度な垂直平面(カンチレバーの棒状部分に対して)に仕上げ、その平面部に直接スタイラスチップを固定しているという。

 これにより、スタイラスチップの固定角度の誤差が小さくなり、左右チャンネルバランスやトラッキング角度の高精度化にも効果を発揮するそうだ。

3 専用開発のダンパーゴム
 カンチレバーの素材変更に伴い、2M Black用のダンパーゴムの配合比、混合物のマテリアルを見直し、LVB専用として新規に開発。

 ダンパーゴムには、マルチ・ウォール・カーボン・ナノチューブ(Multi Wall Carbon Nano Tubes=MWCNT)と呼ばれるナノメートル単位の超微小な炭素微粒子(カーボンナノフィラー)を新たに混合させることで、カンチレバーの動きやすさとゴムのダンピング性能のそれぞれが最良となるよう配慮しているという。また、そのダンパーゴムは厳格な品質管理の下に100%内製しているそうだ。

2M Black LVB 250の主な仕様
出力電圧(1kHz、5cm/sec.):5mV
チャンネルバランス(1kHz):1.0dB
チャンネルセパレーション(1kHz):27dB
チャンネルセパレーション(15kHz):15dB
周波数特性(20Hz~20,000Hz):+2/-1dB
トラッキングアビリティー(315Hz、適正針圧下):80μm
水平コンプライアンス:22μm/mN
スタイラスタイプ:Nude Shibata
スタイラスチップ半径:r/R 6/50μm
カンチレバー素材:ボロン
適正針圧:1.6g
トラッキング角度:20°
内部インピーダンス:1.2kΩ
内部インダクタンス:630mH
推奨負荷インピーダンス:47kΩ
推奨負荷容量値:150-300pF
コイル線材:銀メッキ高純度銅線
質重:7.2g

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