SNEXT(エスネクスト)は、自社ブランドfinal(ファイナル)より、完全新設計ドライバー「f-Core DU」(エフコアDU)を搭載したイヤホン「A3000」「A4000」「VR3000 for Gaming」を発売する。

 価格はA3000が¥12,800(税込)、A4000は¥15,800(税込)で10月28日(水)の発売予定。VR3000 for Gamingは¥7,980(税込)で11月下旬の発売となる。3モデルとも予約受付がスタートしている。

画像: 新設計ドライバーの「f-Core DU」(エフコアDU)

新設計ドライバーの「f-Core DU」(エフコアDU)

 A3000、A4000は、ファイナルのフラッグシップイヤホンである「A8000」の開発で生まれた、“トランスペアレントな音”を追求したシリーズ。トランスペアレントな音とは、立ち上がりが速く、空間に浮かぶような感覚で、遠くに定位する音まで明瞭なサウンドを指す。

 同社では、そんな高音質を手の届きやすい価格でも実現するため、海外に新たに拠点を設け、振動板、ボイスコイル、磁石といったドライバー部品すべてを新設計して、6mmφダイナミックドライバーユニット「f-Core DU」(エフコアDU)を開発した。

 ハウジングの素材は、一般的なアルミニウムよりも磁力の影響を受けにくく、かつ比重の大きい真鍮を採用。振動板の時間応答性能を高めるために、ボイスコイルは30μの超極細CCAW(銅クラッドアルミ線)を使用し、最小限の接着剤で組み立てることで可動部を徹底的に軽量化している。さらに、振動板のプレス成形は、通常の3分の1程度の小ロットでていねいにプレスすることによって、圧力の偏りを最小限に抑え、歪みのない均一な振動板成形を実現している。

画像: 上位モデルの「A4000」。外観は「A3000」と共通だが、本体の色が異なっている

上位モデルの「A4000」。外観は「A3000」と共通だが、本体の色が異なっている

 A3000は、ゆったりとしたサウンドのなかに一音一音が輪郭を持って浮かび上がるように定位し、ギターの細かいタッチやヴォーカルの繊細なビブラートも聴き分けることができる音を目指した。一方でA4000は、一音一音がきわめてクリアーなため、ヴォーカルや各楽器を手にとるように聴き分けることができ、また音の立ち上がりがいいので、リズムを明瞭に聴き取れる高揚感のあるサウンドとなっている。

画像: ゲーミング用として開発された「VR3000 for Gaming」

ゲーミング用として開発された「VR3000 for Gaming」

 もうひとつのVRシリーズは、2chで制作された音源とバイノーラルで制作された音源の違いの研究から生まれたラインナップだ。バイノーラル制作された音源特有の違和感のある音色が抑えられることによって、音源そのものに集中することができる。

 シリーズの起点となった「E500」はASMR(Autonomous Sensory Meridian Response=自律感覚絶頂反応)やシチュエーションを楽しむイヤホンとして好評で、昨年8月の発売以降およそ10万台を出荷している。最近ではゲームやASMRの録音用モニターとしても使われているそうだ。

 新製品のVR3000 for Gamingでは最新の研究結果を盛り込み、さらに新開発ドライバー「f-Core DU」を搭載することで、より精度の高い再現を可能にしている。

 ゲーム用や3Dサウンド用を謳うイヤホンの多くは、一聴した際の驚きを重視して低域や高域を誇張した音づくりがされていることが多い。だが本来のゲームサウンドの目的はコンテンツの世界に没入することであって、音に驚くことではない。FPSゲームで敵の足音を強調してしまうと、音のバランスが崩れて、全体の空間認知に悪い影響を与えることもあるし、人が耳元でささやくようなASMRコンテンツでは、中高域を強調すると聴覚への刺激が増すが、一方で声への集中力が阻害され、シチュエーションの世界へ没入することが難しくなるという研究結果も出ている。

 ファイナルでは、ゲーム等のコンテンツに集中・没入するためには、音源に込められた制作者の意図や狙いを正確に再現することが重要だと考えており、VR3000 for Gamingはこうした考え方に基づいて開発されたイヤホンというわけだ。

画像: VRヘッドセットの「Oculus Quest」に装着しやすいデザインの「VR1000」

VRヘッドセットの「Oculus Quest」に装着しやすいデザインの「VR1000」

 また今回、ゲーミングイヤホンのラインナップとして、VRヘッドセットの「Oculus Quest」に対応したイヤホン「VR1000」(¥3,980、税込、10月28日発売)も追加された。

 E500の発売以降、国内外のユーザーから「Oculus Questに対応したE500を販売して欲しい」という声が多数寄せられたという。今回はそのリクエストに応えて、少量生産ながら、Oculus Questに対応したE500をVR1000として販売する。こちらはSNEXT DIRECT SHOP及び直営店final STORE限定製品とのことだ。

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