第 92回アカデミー賞で外国語映画として初めての作品賞を受賞、さらに監督賞、脚本賞、国際長編映画賞の最多 4冠に輝いたポン・ジュノ監督『パラサイト半地下の家族』が、IMAXとモノクロ Ver.で劇場公開されることが決定した。

 併せて、新たに2種類のビジュアルとモノクロ Ver.の予告編が公開された。

画像: 『パラサイト 半地下の家族』モノクロVer.予告編 youtu.be

『パラサイト 半地下の家族』モノクロVer.予告編

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 公開直後から日本でも大ヒットとなった『パラサイト半地下の家族』。アカデミー賞受賞を受けその勢いは増し、日本国内の観客動員数は遂に330万人を超え、興行収入も45.5億円を突破。

 韓国映画として国内興行収入1位の記録を塗り替えただけではなく、『グリーンブック』(21.6億円)『ラ・ラ・ランド』(44.2億円)など、近年のアカデミー賞受賞で大きな話題となった作品を引き離し、社会現象ともいえる大きな盛り上がりを見せた。

 IMAX上映は、北米ではオスカー獲得後の2月に1週間限定の上映が行なわれており、映画ファンの間でも話題となっていたが、遂に日本での上映が実現する。

 映像は IMAX仕様にあわせるため、デジタルリマスターされたバージョン。臨場感がより際立ち、映画の吸引力を濃厚に感じられる映像体験が劇場で楽しめる。

 一方のモノクロVer.は、オリジナルのカラーVer.(通常版)がカンヌ国際映画祭でお披露目される前に作られている。制作の理由についてポン監督は「黒澤明、ジャン・ルノワール、ジョン・フォード、アルフレッド・ヒッチコックなど偉大な監督たちのフィルモグラフィーには、モノクロ映画の時代とカラー映画の時代とがありますが、私たちの世代はモノクロ映画を作る機会がありませんでした。自分もクラシックの仲間入りをしてみたいという夢を、最新のデジタル技術のおかげで実現することができました」と語る。

 モノクロVer.をこれから見る観客に向けて監督は、「同じ映画がモノクロになることで、鑑賞体験がどれだけ変わるものか、面白く感じていただけると思います。私は今まで二度このバージョンを観ていますが、初めは寓話のように感じられ、まるで昔の物語を見ているかのような不思議な感覚になりました。

 二度目は、映画がより現実的で鋭く感じられ、まるで刃物で切りつけられるかのようでした。俳優たちの演技がさらに際立ち、より登場人物を中心に映画が展開しているようにも思えました。観客のみなさんが、カラー版の鑑賞体験と比較しご自身の『パラサイト』モノクロ版の鑑賞方法を見つけてくれたら嬉しいです」と、自身の感想と併せてメッセージを送った。

 現在、コロナ禍の終息を祈念しつつ、公開日は劇場再開後に向けて調整中。視覚的な変化は勿論、映画のキーワードとなる「におい」までも、より強く画面から感じられそうな貴重なモノクロVer.の上映、そして圧倒的な臨場感を味わえる IMAX上映。自宅ではなく劇場だからこそ楽しめる、新たな『パラサイト半地下の家族』を公開の暁には、ぜひスクリーンで体感してはいかがだろうか。

『パラサイト半地下の家族』

出演:ソン・ガンホ、イ・ソンギュン、チョ・ヨジョン、チェ・ウシク、パク・ソダム、イ・ジョンウン、チャン・ヘジン

監督:ポン・ジュノ 撮影:ホン・ギョンピョ 音楽:チョン・ジェイル 提供:バップ、ビターズ・エンド、テレビ東京、巖本金属、クオラス、朝日新聞社、Filmarks 配給:ビターズ・エンド
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2019年/韓国/132分/PG-12/2.35:1/英題:PARASITE/原題:GISAENGCHUNG

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