先週の水曜日(2020年3月18日)に、NHK BS4Kでオンエアされていた『刑事コロンボ』シリーズが最終回を迎えた。放送開始が2018年12月31日、BS4K放送開始の目玉コンテンツのひとつとしてスタートしたもので、全69話が無事終わったというわけ。
以前も書いたかも知れないけど、今回の放送は35mmフィルムから4Kスキャンしなおしたとかで、画質もとても綺麗。さらに(僕の覚えている限りでは)、過去のBSプレミアムなどでのオンエアを含めても、本編ノーカットでかつオリジナル通りの順番で放送された、初の『刑事コロンボ』ではないかと思います。
個人的にも4KレコーダーのパナソニックDMR-SCZ2060の購入を決めたのは、『刑事コロンボ』と『ウルトラQ』を録画しようと思ったから。初回放送が先述した2018年12月31日だったので、急いでお店に走ったわけです。
以降、毎週予約録画して見ていたわけだけど、これまでのコロンボでは気がつかなかったようなコートのくたびれ具合、セットの細かさ、愛車の傷などなど作りのていねいさに改めて感心しっぱなし。
特に、第一回の『殺人処方箋』が1968年放送で、最終回の『虚飾のオープニング・ナイト』は2003年と35年の時間が過ぎているわけだけど、その間の時の流れが映像にも出ていて面白い。初期の映像はグレイン感もしっかり残っていて、色のりも若干濃い傾向。後期はS/N重視なのか、すっきりしたクリーンな方向に変化している。
登場するアイテムも、初期は小型フィルムカメラが珍しがられていたのに、徐々に留守番電話(カセットテープ式)やファックスを使ったアリバイづくりがでてきて、さらにビデオテープや監視カメラ、最後にはパソコンが重要なアイテムになったりと、技術の進歩を反映しているあたりもリアルにその流れを体験してきた世代として懐かしかった。
そして今回、69話を見終わってほっとひと息をつき、さてこの“お宝”データをどうしようかと改めて思案した次第。もちろんディスクには焼いていて、3層100GバイトのBD-RE XL(このためにまとめ買いしておいた)で15枚のコレクションは出来上がっているのだけれど、残りの「ダビング9」ぶんを消すべきかどうか……。
同じ事は『ウルトラQ』にもいえるわけで、実はSCZ2060の内蔵HDDには両方のデータがそのまま残っている。ちなみに『ウルトラQ』は30分番組28話なのでBE-RE XL 2枚の容量で収まった。そう考えると100Gバイト×17枚=1.7Tバイトあればどちらも保存できることになる。
ということは2Tバイトの外付けUSB HDDがあればそのまま保存できたんじゃないか? ふとそう思って急ぎUSB HDDをオーダーして試してみたら、なんとすんなりすべてダビングできてしまったではないですか! おいおい、これは大失敗。
というのも、BD-RE XLディスクは1枚あたり700円くらいだったから17枚で11,900円相当。対して2TバイトUSB HDDは8000円ほどで、こっちの方が安くついたから。早く気がつけばよかった。
でもまぁ、BDメディアならレコーダーを買い替えても再生できるから(外付けUSB HDDはレコーダーにひもづけられるので)、保存しておく価値はある。これはこれで大事にしておこう。
ということで、これにて僕の「4K『刑事コロンボ』保存プロジェクト」は無事終了。ちなみに4Kのコロンボを観たいと思った方は、4月1日から再放送が始まるので、ぜひチェックを! その際は、2Tバイトの外付けUSB HDDを準備するのをお忘れなく。(取材・文:泉 哲也)