JUNE 2020 NEW RELEASES - THE CRITERION COLLECTION
クライテリオンから届いた2020年6月のBLU-RAYリリース・アナウンス。リリース順に、ポール・マザースキー、エドワード・セジウィック、市川崑、セリーヌ・シアマ、エレム・クリモフがラインナップ。6月23日リリース予定となっているのが、市川崑監督作『東京オリンピック』(1965)です。
1964年10月10日から15日間にわたり開催された東京オリンピックを、名匠市川崑が切り撮った名作。製作には3億7000万円(当時)の予算が投じられ、556人(うちカメラマン164人、録音技術57人)のスタッフが結集。当初、黒澤明が監督を務めるはずでしたが、予算の面で折り合わず降板。大島渚、今村昌平、今井正らが監督候補となるも、最終的に市川崑が監督を務めることに。単なるスポーツ記録映画として本作をとらえなかった市川崑は、競技そのものではなく、選手の人間性の表現に力を注ぎ(※)、あらかじめシナリオを用意するなど実験的な試みを行っています。その作風について河野一郎オリンピック担当大臣から批判されたが、「この作品は記録映画ではなく、芸術映画である(市川)」と反論、映画業界も監督を擁護するなど映画製作以外の場でも大きな話題となりました。その騒ぎをよそに、劇場公開されるや記録的なヒットとなり、カンヌ国際映画祭・国際批評家賞(および同・青少年向最優秀映画賞)を受賞するなど海外でも高い評価を受けています。
※ 選手の表情を重視した市川崑は、カメラマンたちに従来のクローズアップよりさらに被写体に寄ることを要求。そのために世界初となる2000mmの望遠レンズが使用された。
撮影クルーを率いたのは林田重男、宮川一夫、中村謹司、田中正の面々。音楽監督は黛敏郎。ナレーターは三國一朗。ちなみに国内盤(東宝)は6月17日リリース予定。
SPECIAL FEATURES
- 4K RESTORATION, with uncompressed monaural soundtrack
- Audio commentary from 2001 by film historian Peter Cowie
- New introduction to the film by Cowie
- Eighty minutes of additional material from the Tokyo Games, with a new introduction by Cowie
- Archival interviews with director Kon Ichikawa
- New documentary about Ichikawa featuring interviews with cameraman Masuo Yamaguchi, longtime Ichikawa collaborator Chizuko Osaka, and the director's son Tatsumi Ichikawa
- Trailers
- New English subtitle translation
- PLUS: An essay by film scholar James Quandt
DISC SPECS
Title | TOKYO OLYMPIAD:THE CRITERION COLLECTION |
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Released | Jun 23, 2020 (from Criterion) |
SRP | $39.95 |
Run Time | 170min |
Codec | MPEG4/AVC |
Aspect Ratio | 2.35:1 |
Audio Formats | Japanese LPCM 1.0 (48kHz/24bit) |
Subtitles | English |
FILM SPECS
タイトル | 東京オリンピック |
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年 | 1965 |
監督 | 市川崑 |
製作 | 田口助太郎 |
製作総指揮 | N/A |
脚本 | 市川崑, 和田夏十, 白坂依志夫, 谷川俊太郎 |
撮影 | 林田重男, 宮川一夫, 中村謹司, 田中正 |
音楽 | 黛敏郎 |
出演 | 《ナレーター》三國一朗 |