4Kリマスターで蘇る圧巻銀残し映画『ヒマラヤ杉に降る雪』【海外盤Blu-ray発売情報】

米国盤『ヒマラヤ杉に降る雪』11月5日リリース

SNOW FALLING ON CEDARS - BLU-RAY／4K DIGITAL REMASTER

シャウト･ファクトリーから、『シャイン』で高い評価を得たスコット･ヒックス監督が贈るミステリ･ヒューマン･ドラマ『ヒマラヤ杉に降る雪』（99）のBLU-RAYリリース･アナウンスが届きました。この映画のBLU-RAY化を待ち望んだシネフィルも多いとおもいますが、本盤は最新4Kデジタルリマスター版での登場となります。

日系アメリカ人に対する根強い人種偏見が渦巻く1950年代初期、ワシントン州サン･ピエドロ島で漁師カール･ハインが水死体で発見され、状況証拠から日系二世のカズオ･ミヤモトが逮捕される。地元新聞記者イシュマエルは裁判の行方を追うが、容疑者ミヤモトの妻ハツエとはかつてヒマラヤ杉の洞のなかで秘密の愛を育んだ仲であり、それは戦後9年を経ての再会であった。イシュマエルは取材を進めるうちに、カズオの容疑を晴らす可能性が高い証拠を掴むのだが･･･。

原作は1954年にアメリカでベストセラーになった、デヴィッド･グターソンによる長編小説『殺人容疑』。主演はイーサン･ホーク、共演に工藤夕貴。マックス･フォン･シドー、サム･シェパード、リチャード･ジェンキンスほか、脇を固める通好みの顔ぶれにも注目です。

撮影は『JFK』『アビエイター』『ヒューゴの不思議な発明』でオスカーに輝くロバート･リチャードソン（※）。音楽は『ダークナイト』『ファンタスティック･ビースト』シリーズのジェームズ･ニュートン･ハワード。サウンドラボはスカイウォーカー･サウンド。サウンドデザインは映画編集でも知られるハンク･コーウィン。

（※）新しい技術の導入や極度の様式性にこだわってきたリチャードソンは、本作でデラックス現像所のACEシルバーリテンションプロセス（残銀処理／銀残し）を採用。水墨画のような絵画性あふれる映像でオスカーにノミネートされた。ACEはテクニカラーのENRと近似するテクニックで、フィルムに銀粒子を多く残留させることで、コントラストを人工的に操演、陰影は極度な漆黒表現となり、ハイライトは眩しく輝き、色彩はグレーのモノトーンに抑えられる。HDRグレーディングを施したUHD BLU-RAY、もしくはMGVC（マスター グレードビデオコーディング）採用によるBLU-RAYでリチャードソンの絵作りの妙を堪能したかったのだが、その願いは叶わず･･･。但し、最新特典として、リチャードソンによる修復解説の映像が収録される予定。コレでご勘弁を。

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