音楽ストリーミングサービス大手のSpotifyと、国内チケットプレイガイド大手のイープラスが業務提携を行なうこととなり、7月30日、都内で共同の説明会を開いた。
具体的には、両社の提供するアプリやサイト上の機能を連携させて、音楽試聴からライブ(コンサート)体験までをシームレスに楽しめるサービスを構築することを目的としている。
イープラスは1999年の7月30日に創立したそうで、登壇した同社倉見社長は、同日に会見を行なうことについて「感慨深い」とコメントしていた。
今回の提携では、両社の提供するアプリを使って、ユーザーが相互の情報を一元して受け取る(見る)ことができるのが特徴となる。たとえば、熱心なライブ(コンサート)ユーザーが好きなアーティストを軸にSpotifyで関連プレイリスト(楽曲)を試聴したり、逆にライブにはあまり足を運ばないが音楽聴取が好きというユーザーには、そのアーティストの(イープラスの提供する)ライブ情報を届けるなど、相互の連携によって、音楽リスニングとライブ参加ユーザーの親和性を高め、結果としてさまざまな音楽ファンを増やしたい、という狙いがあるそうだ。
また、今回の提携の背景には、両社に通底する大きな課題を解決したいという願いもあるといい、人気アーティストのチケットがライトユーザーに届きにくい(入手しにくい)といった近年ではチケット転売の問題として大きくピックアップされるものから、ライブへ行く層の先細りが懸念される――特定のアーティストのライブにしか行かない、音楽は聴くがライブには行かない――という行動をとるユーザーにも、もっとほかのアーティストへ目を向けてほしい、新たな出会いを楽しんでほしい、という思いが込められている。
今回の提携によって、音楽を軸に、音楽を聴く、ライブに参加する、新たなアーティスト/楽曲と出会う、そしてそのアーティストの楽曲を聴いたり、ライブに参加する、という環(循環)を創り出したい、ということだ。