OVERLORD
- 4K UHD BLU-RAY with DOLBY VISION and DOLBY ATMOS

OVERLORD is fun, very loud, and not to be taken too seriously

Release Dates (Theater):November 9, 2018 (USA)
Domestic Total Gross:$21,704,844
(Foreign: $19,953,000)

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FILM

大当たり請負人J・J・エイブラムスがプロデュースする本作は、第二次世界大戦、Dデイ、ナチス、ゾンビという大胆奇抜な骨組みを持ち、恐ろしくテンポ快調、古典的なB級映画テイストの痛快作だ。1944年6月、ノルマンディー上陸作戦と時を同じくして、ドイツ占領下のフランスに米軍落下傘部隊が送り込まれた。任務は教会に作られたドイツ軍の通信施設の破壊だ。だがドイツ軍の攻撃を受け、輸送機は炎上、墜落。かろうじて生き残った兵士たちは、目的地へと歩を進めるが・・・。

画像: 『オーヴァーロード』特報【2019年5月10日(金)公開】 www.youtube.com

『オーヴァーロード』特報【2019年5月10日(金)公開】

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タイトル『オーヴァーロード』とは、ドイツ軍占領中の西ヨーロッパへの連合軍侵攻作戦=ノルマンディー上陸作戦に始まるオーヴァーロード作戦/Operation Overlordを指す。史実に組み込まれた戦時フィクションとして開幕するが、次第に異様なムードが立ち込め、おもわぬ展開に心臓が冷汗をかくこと必至だ。主演は大抜擢となった『マザー!』のジョヴァン・アデポ。共演にカート・ラッセルとゴールディ・ホーンの愛息ワイアット・ラッセル(『エブリバディ・ウォンツ・サム!! 世界はボクらの手の中に 』)、デンマーク出身のピルー・アスベック(『ゴースト・イン・ザ・シェル 』)、これが劇場映画第2作となる紅一点マチルド・オリヴィエ 。監督はオーストラリア製クライム・アクション『ガンズ&ゴールド』で注目されたジュリアス・エイヴァリー。

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VIDEO

撮影は『キル・リスト』『フリー・ファイヤー』等の監督ベン・ウィートリーとのコンビで知られるローリー・ローズ。そして『ヴィクター・フランケンシュタイン』『ジャスティス・リーグ』のファビアン・ワグナー。アリ・アレクサSXT/mini(3.4Kオープンゲート/2.8K 4:3センサーモード)アナモフィック撮影。DIファイルは2K。HDRはHDR10とオプションとなるドルビービジョンHDRを採用したハイブリット仕様(劇場公開と同様)。映像平均転送レートは46.6Mbps(HDR10)+5.2Mbps(ドルビービジョン)。収録アスペクトは2.40:1。

極度なローライトレベル・ショットが連続するが、BLU-RAY版からのコントラスト拡張は明快。ディテイルは細密に彫刻され、兵士たちの肌質・肌色の描画力が見事。舞台となる小村の家屋外観、内装のプロダクションデザインも見応えあり。実験室の湿度感も優秀だ。黒レベルは安定感があり、ゴージャス。光量を抑えたナイトショットにみる不気味な陰影操演も緊張を強いる。HDRはキャッチアイ・ライトやスペキュラハイライトに注目に値する改善を提供、金属面の輪郭を飾る生々しい光沢、血に染まる壁や床に輝くきらめきを与えており、照明器具や爆発火炎のホットなスポット内の階調を明示する。ドルビービジョンではナイトショットの被写界深度が伸長、黒人の肌質により可触的な質感を与えている。怪奇ムードに染め抜かれた暗闇のなかで、絶妙な三点照明(主光・補助光・逆光)によって浮かび上がる黒褐色の大顔絵に唸らされる。観どころハイライトのひとつ、VFXショットにみるボリューメトリックな大気エフェクトの見栄えも改善。血濡れた特殊メイクは必見中の必見。WCG(広色域)は類似色相配色を際立たせ、デイライトショットのアーストーン、植生の緑、実験室のカナリア色のライト、ローライトレベル・ショットの暗色や濁色、柘榴石の色味を見るような鮮血の赤、火炎の赤味がかった橙色の表現力を高めている。

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AUDIO

サウンドデザイン/音響編集監修/リレコーディングは『9<ナイン> 9番目の奇妙な人形』『マイティ・ソー/ダーク・ワールド』『スター・ウォーズ/フォースの覚醒』『ヴィノム』のウィル・ファイルズ。音声平均転送レートは5.363 kbps(24ビット/48kHz)。UHD BLU-RAY、BLU-RAYのいずれもドルビーアトモス・サウンドトラック採用。

映画は空戦アクションからミステリ調のサスペンス、怪奇アクションへと移り行くが、練り上げられたシネソニックによって緊張感が緩むことはない。まずはDデイ前夜。空挺部隊の大編隊。映画は驚異的なアトモス・プレゼンテーションで開幕する。輸送機はフロントL/C/R、サラウンド、オーバーヘッド間を完璧にパンニング。瞬く間に視聴者をオーヴァーロード作戦の只中に引き摺り込む。機内では金属音が鳴り響き、爆発音や地上戦音がドーム状の音場を確立する。舞台が小村に移ると、オーガニックな環境音や背景ノイズに包み込まれていく。オブジェクト操演は連続的ではないが、適材適所、精巧精緻に音彩操演され、広大で印象的なサウンドステージ生成の一翼を担っている。身の毛もよだつ怪奇音の数々は、フィクションながら実に生々しく響く。ナチスラボでの悲鳴は離散的で、広角的なゾンビの喉の唸り声が心拍数を高めよう。鋭利なショック音は聴きどころのひとつ。怪異がもたらす混乱と銃撃戦に聴くミッドレンジの密度が凄い。強力かつ堅牢でアクションを活性化させるローエンドは、家庭劇場のソファを揺さぶり続け、時に凶暴なボディブローを披露する。発声は終始明快。狂気に歪む息づかい、極度の緊張をのせた舌使い、唾液の粘り気に至るまで聴き応えたっぷりだ。『エイリアン:コヴェナント 』で高い評価を得たジェド・カーゼルによるスコアは、怪奇ムードを醸成、巧みなオブジェクト操演によってリスニングエリアの上半球を浸漬する。

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FINAL THOUGHTS

オスカー作品賞受賞『グリーンブック』、さらには『ミスター・ガラス』『ハンターキラー 潜航せよ』・・・。共通するの海外ではUHD BLU-RAY化されたが、日本ではBLU-RAY化のみのタイトルだ。しかもドルビーアトモス・サウンドトラックも未採用という有様。本作『オーヴァーロード』も然り。だがご安心あれ。この米国版UHD BLU-RAYには日本語字幕日本語吹替音声が収録されており、ご機嫌な鑑賞タイムを約束しよう。

SPECIAL FEATURES

  • Creation (1080p, 11:04): A discussion of the themes underneath the fun, Billy Ray's script, Julius Avery's direction, casting, J.J. Abrams' talents, production design and set construction, costumes, the cast's military training, and more.
  • Death Above (1080p, 7:18): A look at the film's opening sequence.
  • Death on the Ground (1080p, 9:16): The importance of the film's opening act tone, Mathilde Ollivier's work on the film, set design secrets, the Wafner character and Pilou Asbæk's performance, prosthetics, and Iain De Caestecker's work and character.
  • Death Below (1080p, 6:25): The film's merging of War and Fantasy-Horror, the importance of characterization, key locations including the "underworld," and production design details.
  • Death No More (1080p, 12:19): This piece focuses on creature design and effects, the importance of practical effects, weapons and weapon maintenance, and set interconnectivity.
  • Brothers in Arms (1080p, 5:03): In praise of Julius Avery's direction and J.J. Abrams' qualities and contributions.

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DISC SPECS

TitleOVERLORD
ReleasedFeb 19, 2019 (fromParamount Pictures)
SRP$34.99 (amazon: $22.64)
Run Time1:49:44.452 (h:m:s.ms)
CodecHEVC / H.265 (Resolution: 4K / DOLBY VISION / HDR10 compatible)
Aspect Ratio2.40:1
Audio FormatsEnglish Dolby Atmos (48kHz/24bit/Dolby TrueHD 7.1 compatible), Spanish Dolby Digital 5.1, French Dolby Digital 5.1, German Dolby Digital 5.1, Italian Dolby Digital 5.1, Japanese Dolby Digital 5.1, Polish Dolby Digital 5.1, Portuguese Dolby Digital 5.1, Russian Dolby Digital 5.1
SubtitlesEnglish SDH, French, German, Italian, Japanese, Portuguese, Spanish, Arabic, Cantonese, Czech, Danish, Dutch, Finnish, Greek, Hindi, Hungarian, Korean, Malay, Mandarin (Traditional), Norwegian, Polish, Romanian, Russian, Slovak, Swedish, Thai, Turkish

FILM SPECS

タイトルオーヴァーロード
2018
監督ジュリアス・エイヴァリー
製作J・J・エイブラムス, リンジー・ウェバー
製作総指揮ジョー・バーン, ジョン・コーエン, コリー・ベネット・ルイス
脚本ビリー・レイ, マーク・L・スミス
撮影ローリー・ローズ, ファビアン・ワグナー
音楽ジェド・カーゼル
出演ジョヴァン・アデポ, ワイアット・ラッセル, マチルド・オリヴィエ, ピルー・アスベック, ジョン・マガロ, イアン・デ・カーステッカー, ジェイコブ・アンダーソン, ドミニク・アップルホワイト, ジャニー・トーファー, ジョセフ・クイン, ボキーム・ウッドバイン, エリック・レッドマン, マーク・マッケンナ, ヘイレー・カーマイケル, メグ・フォスター

4K画質評価

解像感★★★★★★★★☆☆8
S/N感★★★★★★★★★☆9
HDR効果★★★★★★★★★☆9
色調★★★★★★★★☆☆8
階調★★★★★★★★☆☆8

音質評価

解像感★★★★★★★★★☆9
S/N感★★★★★★★★★★10
サラウンド効果★★★★★★★★★★10
低音の迫力★★★★★★★★★☆9

SCORE

Film★★★★★★★★★☆9
Image★★★★★★★★☆☆8
Sound★★★★★★★★★☆9
Overall★★★★★★★★★☆9

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