今を去ること40年、1979年7月1日に、ソニーからウォークマンの第1号機「TPS-L2」が発売された。それを記念して、本日から9月1日まで、銀座ソニーパークで、ウォークマン発売40周年記念プログラム「#009 WALKMAN IN THE PARK」が開催されている。そして本日午後、一般公開に先駆けてプレス向けのイベント説明会が開催された。
冒頭登壇した、ソニー企業株式会社 代表取締役社長/チーフブランディングオフィサー 永野大輔氏によると、銀座ソニーパークは今年の8月9日で1周年を迎えるという。この1年間で来場者は延べ345万人を数え(2019年6月末時点)、大型イベント8回(今回の『#009』は9回目を指す)を含め合計180以上のイベントを実施してきたそうだ。
だがその中でひとつだけやっていないイベントがあった。それが「ソニー製品の展示」だ。というのも、「銀座ソニーパークはショールームではなく、公園という製品」だという意識があったからだと、永野氏は語る。
しかし今回は初めてソニー製品の展示を解禁している。それについては、「一昨年ソニービルが閉館する時に『It’s A SONY展』を開催したところ、来場者の皆さんが展示されている製品を見ながら、それを使っていたときの思い出を語って下さったんです。それを聞いて、ここにソニーの存在価値があると思いました。そんなイベントをもう一度開催したいと思っていましたが、今回ウォークマン40周年で、実現できました」とのことだという。
それを受けて、展示についても人と製品の関わりに深く配慮している。
一番の目玉は地下4Fの「Walkman Wall」だろう。横幅6mの壁一面に渡って合計237台のウォークマンがずらりと並んでいる。ウォークマン初号機「TPS-L2」は当然として、CDウォークマン「D-50 II」(初代モデルの『D-50』は別途試聴コーナーに展示あり)やMDウォークマン「MZ-1」といった名機が並んでいる様はなかなか壮観だ。StereoSound ONLINE読者は必ずどれかの製品に触ったことがあるはずで、そういった思い出を語り合っているだけであっという間に時間が過ぎてしまうことだろう。
地下2〜3階の「My Story, My Walkman」も面白い展示だ。ここには1979年の発売から40年を記念し、40名の著名人にウォークマンに関する思い出を語ってもらい、そのエピソードを紹介している。さらに各著名人が当時使っていたウォークマンを実際に音が出る状態で展示し、彼らが当時聴いていた曲を来場者も楽しめるようにしているのだ。
「TPS-L2」の完動品も展示されていたので、音を聴いてみた。ヘッドホンはさすがに最新モデルになっているが、それでもカセットテープの音はこんなによかったかなぁと思わず聴き入ってしまった。会場ではカセットテープからCD、MD、メモリーといった歴代音楽用メディアの変遷も確認できるので、ぜひ時間に余裕を持って出かけていただきたい。
加えて会場には、ウォークマンの40年間の歩みを紹介する記念ブックレットが部数限定で準備されている。これは、「TPS-L2」から始まり、2018年発売のA50シリーズに至る、歴代83モデルを時系列順に並べ、40年間の挑戦を紹介したカセットテープデザインの必携アイテムといえる。会場内を巡ってウォークマンロゴのスタンプを集めた方に配布される。なお記念ブックレットは数に限りがあるので手にいれたい方はお早めに。
Ginza Sony Park「#009 WALKMAN IN THE PARK」
●開催期間:2019年7月1日(月)〜9月1日(日)
●時間:10:00〜20:00
●会場:Ginza Sony Park(銀座ソニーパーク) 東京都中央区銀座5-3-1
●入場無料