ナスペックから、PRIMARE(プライマー)15シリーズの新製品が2モデル発表された。アナログプリメインアンプの「I15 ANALOG」(¥200,000、税別)と、CDトランスポート「DD15」(¥180,000、税別)で、どちらも6月25日の発売予定だ。両モデルともブラックとチタンの2種類の仕上げが準備される。
I15 ANALOGは、既発売の「I15 PRISMA」からDAC部分とPRISMA(プライマーが開発したネットワークプレーヤー)機能を外し、MM対応のフォノイコライザーを内蔵した、アナログ入力専用モデルとなる。
フォノを含めて5系統のアナログ入力端子(RCA)を搭載し、ラインアプト、プリアウト端子も準備されている。
パワーアンプ部には、特別仕様のHypex UCD102アンプモジュールを採用し、ディスクリート構成の電源部が急激な変化に対しても安定した電圧を提供する。クラスDの利点を活かし、回路基板にヒートシンクを直接配置することで経路を大幅に短縮。出力デバイスもスピーカー端子に直結させるケーブルレスとすることで高音質化を実現したという。
5系統の入力回路は、優れたアイソレーションとサウンドクォリティを実現するためにリレー式を採用。2×4チャンネル・バランスモード・ボリュウムコントロールICによって、ギャングエラーや左右のバランスが崩れるといったことの無い、理想的な動作を保証する。
信号を検知して、電源オンや入力を自動で切り替えるオートセンス設定や、接続していない入力を表示させないステータス設定、入力ごとに音量やバイパス切替が可能なボリュウム設定、スタートアップ音量/最大音量/ミュート音量設定、オートスタンバイ/オートディマー時間設定など、きわめて多彩な設定項目が用意されているので、自分好みにカスタマイズして使ってみるのも楽しいはずだ。
「I15 ANALOG」の主なスペック
●出力:60W×2(8Ω)、100W×2(4Ω)
●再生周波数特性:10Hz〜20kHz(-0.5dB)
●S/N:80dB以下●接続端子:アナログ入力×4、フォノ(MM)×1、ラインアウト×1、プリアウト×1
●消費電力:25W(スタンバイ時0.5W)
●寸法/質量:W350×H73×D329mm(突起物含む)/6.5kg
もうひとつのDD15は、I15 PRISMAとの組み合わせを目的に開発されたCD専用プレーヤーで、こちらも既発売の「CD15 PRISMA」からネットワーク機能を外した製品となる。
I15 PRISMAはプリメインアンプ機能に加えて、最大DSD5.6MHz、PCM192kHz/24ビットのハイレゾ信号に対応したネットワークプレイヤー機能と、同じく最大DSD11.2MHz、PCM768kHz/32ビットに対応したUSB DAC機能を備えていた。つまりほとんどの音楽ファイルの再生はI15 PRISMAで可能だが、唯一CD再生だけに対応できていなかったのだ。
DD15はこの不満を解消するための製品で、CDを楽しむためにきわめてシンプルな構成を取っている。DAC機能は搭載せず、出力端子は光と同軸デジタルが各1系統。これはI15 PRISMA側のデジタル回路を活かそうという発想なのだろう。
CDメカニズムは「Philips Slot Load Disc Drive」を採用。輸送といった振動が激しい業務中でも正確に再生できるよう開発されたプロ機用のメカニズムという。内部インターフェイスのI2SやSPDIFは、一度メモリーにバッファーされる事で高音質化を実現している。
フロントパネルもきわめてすっきりしており、再生、早送り/早戻し、一時停止、ディスク取りだしといった操作はふたつのボタンでできるようになっている。表示部は有機ELパネルだ。
「DD15」の主なスペック
●接続端子:デジタル出力2系統(光、同軸)
●PCMサンプルレート:44.1kHz
●消費電力:5W(スタンバイ時0.5W)
●寸法/質量:W350×H73×D329mm(突起物含む)/6.4kg
なおナスペックでは今回の2モデルの発売を記念して、現在開催中のケーブルプレゼントキャンペーンの期間を延長、9月30日購入分(10月末消印有効)まで対象にする。
CD15 PRISMA、I15 PRISMA、DD15、I15 ANALOGのいずれかを購入した人に、ケーブル3種類、MMカートリッジ1種類の中からいずれかひとつをプレゼントするもので、製品に同梱されている応募葉書に必要事項を記入して送ればいい。興味のある方は同社サイトでチェックを。