損保会館505号室では「ゾノトーン」「サエクコマース」「光城精工」「アイシン高丘」という4つのブランドが合同で試聴会を開催していたが、常に満席&立ち見の来場者で立錐の余地もないほどだった。

画像: 【アナログオーディオフェア2019リポート】「ゾノトーン」「サエクコマース」「光城精工」「アイシン高丘」

 共通の再生システムは、ターンテーブルがラックスマンの「PD-171AL」で、トーンアームとしてサエクの新製品「WE-4700」(¥1,190,000、税別)がセットされている。その出力をラックスマンのフォノイコライザーアンプ「EQ-500」〜プリメインアンプ「L-509X」という経路で再生、タオックの「LC-200」をベースにした新製品スピーカーを鳴らしていた。

 なおこれらの機器をセットしていたのはもちろんタオック製ラックで、「XL-3S-WD」(¥118,000、税別)と「MSMK II-3S」(¥80,000、税別)だった。

画像: ゾノトーン製インターコネクトケーブル比較試聴の様子

ゾノトーン製インターコネクトケーブル比較試聴の様子

 ここでは30分〜1時間おきにテーマを変えた試聴会が続いており、その内容もなかなか興味深い。

 まずゾノトーンの受け持ち時間は、同社製ケーブルの聴き比べだった。フォノイコライザーとプリメインアンプ間のケーブルを、新製品の「Grandio AC-1」(¥89,000、1m、XLA、税別)と従来のトップモデル「Royal Spirit AC-1」(¥70,000、1m、XLA、税別)のふたつでつなぎ替えると音がどのように変化するかをチェックした。

 もともとRoyal Spirit AC-1は広がりと奥行感の再現を目標に作られた製品であり、会場でも両方を兼ね備えたサウンドを聴かせてくれた。これをGrandio AC-1にすると、そこに活力が加わる印象となる。両社はケーブルの構造は同じだが、Grandio AC-1では鈴メッキを加えた導線を使っているそうで、それだけでこのような音の違いが出てくるのかと興味深かった。

 またリードワイヤの聴き比べという、アナログオーディオフェアならではの企画も実現していた。使われたのは「6NLW-Granster」と「8NLW-8000 Prestage」で、こちらも予想を超える音の変化が体験できるはずだ。

画像: 超高級トーンアーム「WE-4700」

超高級トーンアーム「WE-4700」

画像: イベント中に潮晴男さんが乱入(?)し、WE-4700の魅力を解説してくれた

イベント中に潮晴男さんが乱入(?)し、WE-4700の魅力を解説してくれた

 サエクコマースの時間は、ユニバーサルトーンアーム「WE-4700」の企画意図の紹介から製品のパフォーマンス確認まで、来場者が真剣に耳を傾けている様子が印象的だった。

 WE-4700は同ブランドの名機「WE-407/23」が目指した高感度・髙剛性という基本性能を、現在の技術で追求した製品となっている。部品ひとつひとつにまでこだわった結果ひじょうに高額になってしまったというが、その物づくりの姿勢に共感する来場者も多かったようだ。

画像: スイッチ付き電源タップ「Force barR3P」についても詳しく紹介されていた

スイッチ付き電源タップ「Force barR3P」についても詳しく紹介されていた

 光城精工は、クリーン電源によるクォリティアップやスイッチ付き電源タップ「Force barR3P」(¥19,600、税別)の効果をプレゼンしていた。

 Force barR3Pは、MIS(メカニカル・アイソレーション・システム)構造を採用している点もポイントだ。これは、インレットから出力コンセント、内部配線などのすべてをサブシャーシに搭載、外装ケースからの不要振動を排除するという、同社のオリジナル技術となる。

 ちなみに別の時間帯では、サエクとゾノトーンのインターコネクトケーブルで音がどう違うかを試すといった提案もあり、アットホームな雰囲気がとても楽しい空間になっていた。

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