パワーと洗練された魅力を兼ね備えた5極管EL34の音を徹底追求
『管球王国』92号は巻頭特集、ヴィンテージ企画を通じてオーディオ用多極管を代表する真空管のひとつEL34の魅力を掘り下げます。EL34はギターアンプでも多く採用され、現行管の銘柄が豊富な点も魅力です。巻頭特集は「高性能オーディオ用出力管EL34／EL84最新アンプ 21機種の徹底試聴」です。シングルからパラレルプッシュプルまで幅広い構成のアンプを試聴し、真空管の個性が存分に活かされた音を探ります。ヴィンテージ関連企画は「ヴィンテージアンプのための出力管選び EL34/6CA7新旧15種をアルテック1568Aで聴く」。ヴィンテージ・パワーアンプで出力管を差し替えるために、どの銘柄を選べばよいか。プッシュプル・モノーラル構成のアルテック1568Aで、現行／ヴィンテージ管EL34計15種を差し替えて音の変化を探ります。熟達した設計者によるアンプ製作を回路図とともに展開する「マイ・ハンディクラフト」では、交流点火方式採用の300Bシングル・パワーアンプが登場します。今号も経験豊かな本格派のオーディオファン必読の企画が目白押しです。ここでは取材のひとこまをご紹介します。
特集「高性能オーディオ用出力管EL34／EL84 最新アンプ21機種の徹底試聴」では各アンプの出力管の銘柄はもちろん、回路構成やパーツレイアウトをじっくり確認しながら音の個性を聴き比べました。リファレンス機としてプリアンプにはエアータイトATC5、スピーカーはB＆W800D3を組み合わせています。取材は吉田伊織氏（左）と三浦孝仁氏（右）です。
「ヴィンテージアンプのための出力管選び」ではパワーアンプ、アルテックで1568Aで新旧のEL34の個性を探りました。プリアンプは純正組合せのアルテック1567A、リファレンス・スピーカーは励磁・ホーン型のG.I.P.ラボラトリーGIP-Monitor 1です。取材はヴィンテージ・オーディオ専門店で長年のキャリアを持つ土井雄三氏（左）、真空管研究家の岡田 章氏（中）、新 忠篤氏（中）です。
「実験工房」は価格30万円以下の最新MCカートリッジ22モデルの聴き比べです。レコードプレーヤーはテクニクスSL1000R。取材は新 忠篤氏（左）と、かつてフィデリティ・リサーチ（FR）で設計を担当し現在は数々のカートリッジのメインテナンスを行なう古屋 明氏（右）です。フォノイコライザーANuEQ1をはじめ新氏設計・製作アンプを使い、スピーカーは励磁・ホーン型のG.I.P.ラボラトリーGIP-Monitor 1です。
「最新トーンアームの音質を検証する」企画で取材中の三浦孝仁氏。リファレンス・プレーヤーはラックスマンPD171A。オプションのアームベースを活用し、標準搭載アームに加え、最新の7本のアームを付け替えて聴き比べました。写真のアームはダイナミックバランス型のSME SERIES V。リファレンス・カートリッジはフェーズメーションPP2000です。
管球式アンプ・ブランド、カトレアを主宰する小池儀治氏が「マイ・ハンディクラフト」で初めて製作記事を発表した300Bシングルパワーアンプ「山中湖／記憶」は吉田伊織氏が試聴。「山中湖」は小池氏が『管球王国』専用に立ち上げたシリーズ名。交流点火方式でいままでにない300Bアンプの音を聴かせる「記憶」（製品名）をステレオサウンドストアで頒布します。
「2019春の注目新製品試聴」で取材する傅 信幸氏。フランス、メトロノーム・テクノロジーが手作り／少量生産で送り出す究極の一体型CD専用プレーヤーといえるDreamPlay ONEで試聴CDをセット中です。新製品試聴は注目の管球式プリアンプやハイグレードなフォノイコライザーも登場して盛りだくさんの取材となりました。
