ドキュメンタリーと映画をミックスさせた西原孝至監督の最新作『シスターフッド』が、3月1日よりアップリンク渋谷にて公開される。主役には、ヌードモデルとして活躍する兎丸愛美、歌手のBOMIの二人を据え、彼女たちが感じていた“生きづらさ”を、リアルとフィクションを織り交ぜながら映像化。果たして、彼女たちに平穏は訪れるのか? ここでは、劇映画パートでフレッシュな存在感を発揮した女優・栗林藍希(くりばやし あいの)に出演の感想を聞いた。
――出演おめでとうございます。まずは出演の経緯を教えてください。
ありがとうございます。プライベートで街中を歩いている時に、監督に声をかけていただいたのがきっかけですね(笑)。びっくりしました。
――面白いですね。なぜ声をかけられたのでしょう?
はじめは何かの勧誘かなと思ったんですけど、とても熱心なのでちょっと話を聞いてみたんです。そうしたら、ドキュメンタリー映画を撮っているということだったので、事務所の連絡先をお伝えしたら、後日、正式にオファーをいただいたんです。そう言えば、なぜ、というのは聞いていませんでした(笑)。
――配役の説明は?
特に詳しいことはなくて、台本をいただいた時には、役名こそ書いてありましたけど、役柄については「そのままでいいですよ」ということだったので、現場の雰囲気に任せて演じた感じです。
――セリフは決まっていたのですか?
先輩・ユカ役の秋月三佳さんとのシーン、空港と、森の中でテーブルに座っているところはありましたけど、ロケで写真を撮影されているところはアドリブでしたね。
――お二人からは、すごくいい雰囲気を感じました。
秋月さんは今回初めてお会いしたんですけど、とても優しくて穏やかな方で、本当のお姉ちゃんみたいな存在でした。なので、空港での撮影は、本当に悲しくなるほどでした。初号試写でお会い(再会)した時には、すごく安心できたのを覚えています。
――空港と森のシーンの撮影はいかがでしたか。
実は同じ日の撮影だったんです、しかも、空港が先で。初めてお会いしてから数時間で、別れのシーンの撮影でしたけど、移動中の車内でたくさんお話しできましたし、秋月さんの持つ雰囲気のお陰で、人見知りしないで打ち解けられたのが、そのシーンに活かせたのかなって思いますね。
――森と空港の撮影は順番が逆なんですね。
そうなんです。普段なら、(役作りを)しっかりしてから撮影に臨むんですけど、今回はセリフを覚える(間違えない)以外は、素でやろう、自分を持っていこうという感覚でいたので、短い時間でしたけど、秋月さんと培ったリアルな関係を表現できたからこそ、それぞれのシーンの雰囲気をうまく出せたのかなって思います。
――すると、普段の役づくりは?
めちゃくちゃ考えるし、日常生活に影響するぐらい入り込むタイプです。全然(役が)抜けないので、それに悩む時もありました。
――そうすると、それ以外の収録(音楽番組「音流~ONRYU~」など)はたいへんなのでは?
そこはまた、音流モードに切り替わるんですよ(笑)。
――本作でのアドリブシーンは、音流収録の経験が活きていますか?
はい! 音流を始めてから、トークも強くなったし、おかげでアドリブの対応力も上がったように感じています。インタビューも、昔はほとんど話せなくて、自分の思いを伝えるのに本当に苦労しましたから。
――ところで、話を少し戻しまして、本作の台本を読んだ時の感想は?
まず、ドキュメンタリーと劇映画ってどういう風にコラボするんだろうというのが、率直な感想というか、疑問でした。しかも、生きづらさを抱えた女性の話なので、暗い話(展開)になるのかなと思っていたんです。けど、完成した作品を観たらもう、自分の生き方を肯定してもらったようで、大いに元気や勇気をもらえたので、出演できて本当にうれしかったです。
――監督は男性ですけど、女性の感覚が繊細に描かれていました。
そうなんですよ、(監督には)女性的な部分が大きいのかなって感じました(笑)。
――劇中で描かれている監督役の池田(岩瀬 亮)は、監督自身の投影なんでしょうね。
役のひとつひとつが生々しくて、私が演じた梓はもう私自身と言えますから、池田役も、監督ご自身なのでしょうね。
――では、本作の見どころをお願いします。
ドキュメンタリーと劇映画を組み合わせたことによる、会話の生感を体験してほしいですね。加えて、会話と会話の間とか、会話の後の心地よい余韻とか、その場にいる感覚を味わってほしいと思います。個人的におススメなのが、主演の兎丸さんが撮影されているところと、BOMIさんのライブシーンです。どちらも、とてもかっこよくて、きれいなんです、ぜひ。
――最後に今後の抱負をお願いします。
この一年、二年で積み重ねてきたものを発揮できるようになりたいですし、そうした場を増やせるように頑張りたいです。
映画『シスターフッド』
3月1日よりアップリンク渋谷にて公開 ほか全国順次公開予定
舞台挨拶開催決定!
アップリンク渋谷にて、3月1日(金) 18:10~の回上映後、及び20:30~の回上映前
【登壇者(予定)】兎丸愛美、BOMI、栗林藍希、岩瀬亮、西原孝至監督
※フォトセッション時写真撮影可能
<キャスト>
兎丸愛美 BOMI
遠藤新菜 秋月三佳 戸塚純貴 栗林藍希 SUMIRE 岩瀬亮
<スタッフ>
監督・脚本・編集:西原孝至
製作・配給:sky-sky factoy
(C)2019 sky-sky factoy
公式サイト https://sisterhood.tokyo/
栗林藍希 https://twitter.com/____aino
栗林藍希
2001年4月22日生まれ。女優。「新潟美少女図鑑」で注目を集め、 地元新潟を中心に雑誌にも多数出演し様々なモデル活動を行なう。アンニュイな雰囲気と中毒性のある透明感を兼ね備え、新人ながら、「ほぼ日刊イトイ新聞」第二弾「ほぼ日ハラマキ」のモデルを務めた他、「ゆうちょ銀行」CM(監督:中島哲也)、映画『緑色音楽』(出演:村上虹郎、監督:中村佳代)、『左様なら』(出演:芋生悠、監督:石橋夕帆)、ドラマ「ふたりモノローグ」(監督:倉田健次)などに出演。テレビ東京の音楽番組「音流~ONRYU~」ではMCとして活躍している。
衣装:ニブンノイチ原宿店