Skullcandy Japan(スカルキャンディ ジャパン)は、本日製品説明会を開催、昨日発表された完全ワイヤレスイヤホン「Push」(¥12,900、税別、3月15日発売)に関する詳細な説明が行なわれた。
同社代表執行者の大石哲也氏によると、ヘッドホン、イヤホン市場は成長を続けており、2018年には完全ワイヤレスイヤホンだけで300〜400億円の売り上げを達成したそうだ。
しかしスカルキャンディでは、これまで同カテゴリーの製品をラインナップしておらず、ユーザーからは完全ワイヤレスイヤホンの発売を望む声が寄せられていたという。それもあり、Pushの登場はSNS上でも話題を集めているようで、同社のインスタグラムのフォロワーもPushの発表以降で大きく伸び、既に36,000人を超えたそうだ。
そのPushは、「境界線のないサウンド」というテーマの下、“スカルキャンディらしい音を奏でる完全ワイヤレスイヤホン”を目指して開発された。そこには3つのポイントがあったそうだ。
第一は「接続性」だ。これまでの完全ワイヤレスイヤホンの多くは、L/R間の音がとぎれやすいという問題があった。同社によると、Bluetoothの電波は液体を通過すると上手く信号が伝達されないという。つまり、人の頭の中には多くの水分があるため、L/Rのイヤホンの間で信号が伝達できなかったわけだ。
Pushではこれを踏まえて、回路デザインを一新。Bluetoothのアンテナを上部に配置して、頭部からできるだけ離すことで安定した接続を可能にしたという。
続いてのテーマは「安定性」だった。同社では何千人もの耳の形を検証し、独自形状のSecure FitFinを開発した。これにより、安定していながらも、快適で長時間つけていても気にならない装着性を実現している。
また長時間の使用が考えられることを踏まえ、イヤホン本体で最長6時間、充電ケースで6時間というスペックにも対応した。本体に薄型の大容量ボタン電池を内蔵することで、耳に装着したときに出っ張らず、しかしバッテリーの持ちがいいという目標をクリアーしたのだ。
そして最後は「操作性」だ。Pushの電源は自動オン/オフが可能で、最初にスマホ等とペアリングしておけば、その後はケースから取り出してすぐに使うことができる。ボリュウムや曲送りなども、イヤホン本体の大型ボタンのプッシュだけでできるなど、直感的な操作を実現している。SiriやGoogleアシスタントも呼び出し可能という。
発表会場でPushの音を聴かせてもらった。ヴォーカルの切れもよく、電子楽器の低音もきちんと再現される。しかも小型イヤホンにありがちな低音の強調感がなく、とても耳馴染みがいい。長時間聴いていても疲れない、自然なサウンドだと感じた。
搭載されたドライバーは9.2mmという小型サイズだが、ハウジング部分とのチューニングを追い込んで安定した低音感を再現しているのだろう。イヤホン部分は16gと軽量で、耳につけてもまったく違和感はなかった。充電ケースに入れても54.2gなので、毎日持ち歩いても負担になることはなさそうだ。
なおPushでは、ユーザーサポートの一環として「Fairless Use Promise」も実施する。これはPushを購入した人が、イヤホンの片側や充電ケースを紛失した場合に、定価の半額〜7割ほどで新品に交換できるというサービスだ。基本的には修理と同じ扱いとなり、購入時のレシートや保証書を添えて申請することになる(サービスが受けられるのは2年間の保証期間中のみ)。