A QUIET PLACE - 4K UHD BLU-RAY with DOLBY VISION and DOLBY ATMOS

A Quiet Place is a creepy horror film set in an oppressively silent world
It’s smart science fiction, grounded solidly in human drama

Release Dates (Theater)April 6, 2018 (USA)
Domestic Total Gross$188,024,361
(Foreign: $144,559,086 )

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FILM

『永遠のこどもたち』『インポッシブル』の脚本で知られるセルヒオ・G・サンチェスの監督デビュー作『マローボーン』(原題)。サンダンス映画祭で大好評を博したトニ・コレット(『シックス・センス』)主演『へレディタリー/継承』。このところローバジェット作品ながら高い評価を得た、上質なホラー作品が注目されている。今回紹介のサスペンス・ホラーもまた然り。さらには全米BOXオフィスも大いに賑わせ、批評家も軒並み絶賛という前評判の高さを追い風に、あれよあれよという間に興収1億8000万ドル超のメガヒットを記録してしまった(製作費は1700万ドル)。

自然に囲まれたニューヨーク市郊外の町。ここに暮らすアボット一家。リーとエヴリン夫妻。先天性聾唖者の長女リーガン。病弱な長男マーカス。末っ子ボー。音をたてるな。音をたてたら命がない。これが一家の唯一のルールだ。しかし幼いボーがそのルールを破ってしまう・・・。このプロローグを含めて上映時間は90分。贅肉を削ぎ落した尺で語るものを語り尽くす。コレが素晴らしい。

主演はエミリー・ブラント。そして監督・脚本・製作総指揮が、私生活でもブラントの夫でもあるジョン・クラシンスキー。このふたりが家族を守るために奮闘する、という仕掛けに深みを与えている。音を立てたら即死という状況の中で、聾唖者の長女に加えて母親が臨月を迎えているという設定も巧みに練り上げられている。その長女には『ワンダーストラック』(監督トッド・ヘインズ)で注目されたミリセント・シモンズが扮している点にも注目だ。長男に『ワンダー 君は太陽』のノア・ジュープ。製作に名を連ねるのはハリウッド・ヒットメイカー、マイケル・ベイ。日本劇場公開は9月28日。

画像: 『クワイエット・プレイス』本予告 youtu.be

『クワイエット・プレイス』本予告

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VIDEO

撮影は『偽りなき者』『ディーン、君がいた瞬間(とき)』『ガール・オン・ザ・トレイン』のシャルロッテ・ブルース・クリステンセン。35mm/スーパー35方式撮影。DIファイルは2K。ドルビービジョン上映作。映像平均転送レート66.3Mbps(HDR10)+7.6 Mbps(ドルビービジョン=DV)。BLU-RAY版の映像平均転送レート34.8Mbps(SDR)となる。

プロローグからしばらくは晩秋の色合いや濃密な暖色陽光、日没や月夜が染め抜く大気階調、室内の不穏な暗色と緊張の陰影が目を奪い続ける。マーケット店内とインテリア、森の風景、年代モノの鉄橋、農家と広大な土地等々、プロローグから豊富な被写界深度を視認できる。フィルム粒子の調子も良好、光源ノイズを伴うオーガニックでフィルムルックな外観を構築している。ウールやデニムの衣装の質感も実に可触的だ。屋内セット内の複雑さはキーになるオブジェクトの配置だけでなく、細部の描画も徹底しており、抜群のムードを醸し出している。蝋燭の炎が描く暖かみのある暖色光、人物を染める間接光や反射光、通信機器に点在する計器の発光にも注目だ。

中盤以降はフレームを占める暗部の割合が大きくなるが、黒レベルは華やかで深みがあり、100万ドルのナイトシーンを披露する。肌の色調はす一貫してナチュラル。派手な色遣いの映画ではないが、色域拡張の恩恵は明快、色調は大胆で、鮮明、活気にあふれている。DV(ドルビービジョン)ではナイトシーンや地下室の暗部階調が深まり、点在する発光体のピーク感が強固となる。外敵の急襲を知らせる赤色電球のインパクトはただごとではない。夜間のトウモロコシ畑やサイロ内部のサスペンス・シークエンスはDV特薦場面のひとつ。

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AUDIO

サウンドデザインは『ロング・バケーション』『パシフィック・リム:アップライジング』、そして『ゴジラ:キング・オブ・ザ・モンスターズ』(原題)が待機するブランドン・ジョーンズ。ドルビーアトモス上映作。UHD BLU-RAY、BLU-RAYのいずれもドルビーアトモス・サウンドトラック採用。音声平均転送レートは4.53Mbps(BLU-RAY版も同値)。音楽は『スクリーム』『ハート・ロッカー』『ダイ・ハード/ラスト・デイ』『LOGAN/ローガン』のマルコ・ベルトラミ。

前述した『マローボーン』や『へレディタリー/継承』では、VFXを多用した派手なショック描写を排除し、ミニマルなノイズや日常音、環境音やアンビエントを巧みに使用しながら緊迫感を高める音響操演が施されている。低予算を逆手にとった賢いシネソニックが身上だが、本作のサウンド・デザインも同様の手法が用いられている。ここでは並外れた分解能と明瞭度、フィデリティを披露、コレが本作の命だ。プロローグをはじめ、随所に織り込まれる静寂が観る者の息を詰まらせ、耳を澄ますことを強制する。足音、軋み、風洞音、花火、自然が奏でるアンビエント・・・彫刻される音彩は常にぼやけることがなくフォーカスがあっており、滴るような緊張感で響いている。加えて声を発することも、音を立てることできないという状況設定によって、一層効果が高められているのだ。発声が披露される箇所は限られるが、囁き声や息づかいですら終始明瞭に響く。

アトモス・プレゼンテーションは随所で聴取できる。鳥の飛翔、風切り音、屋根上のアライグマ、滝、花火、サイロに落ちる扉など聴かせ処を心得ており、とりわけ階上に居るクリーチャーが発するノイズのインパクトは必聴だ。LFEエンハンスは脈動的で不吉なスコア、クリーチャー襲撃、爆発、花火など、適材適所で積極的に使用される。また静寂を破る効果音 - 例えばボードゲームの最中に発生する火災の効果など、心拍数を高めるシーンでのLFE操演が忘れ難い。

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FINAL THOUGHTS

斬新な切り口を持ったサスペンス・ホラー。とにかく設定、作劇が巧い。加えて絵作り、音作り、カッティングが目覚ましい。とりわけ静寂を軸とした周波数操演は聴き応えたっぷりだ。観る者を力づくで引き摺り込むことなく、容易に映画へ没頭させる手さばきに溺れて頂きたい。必見。必聴。

SPECIAL FEATURES AND TECHNICAL SPECS - BLU-RAY

  • Creating the Quiet – Behind the Scenes of A QUIET PLACE (HD,14:45)
  • The Sound of Darkness – Editing Sound for A QUIET PLACE (HD, 11:44)
  • A Reason for Silence – The Visual Effects of A QUIET PLACE (HD, 7:33)

SCREEN CAPTURES(1280pix × 720pix)

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DISC SPECS

TitleA QUIET PLACE
ReleasedJul 10, 2018 (from Paramount Pictures)
SRP$39.99
Run Time1:30:14.826 (h:m:s.ms)
CodecHEVC / H.265 (Resolution: 4K / DOLBY VISION / HDR10 compatible)
Aspect Ratio2.40:1
Audio FormatsEnglish Dolby Atmos (48kHz / 24bit / Dolby TrueHD 7.1 compatible), Spanish Dolby Digital 5.1, French Dolby Digital 5.1, German Dolby Digital 5.1, French (Canada) Dolby Digital 5.1, Italian Dolby Digital 5.1, Hungarian Dolby Digital 5.1, Polish Dolby Digital 5.1, Portuguese Dolby Digital 5.1
SubtitlesEnglish, English SDH, French, German, Italian, Portuguese, Spanish, Arabic, Cantonese, Czech, Danish, Dutch, Finnish, Greek, Hindi, Hungarian, Icelandic, Korean, Malay, Mandarin (Traditional), Norwegian, Polish, Romanian, Russian, Slovak, Swedish, Thai, Turkish

FILM SPECS

タイトルクワイエット・プレイス
2018
監督ジョン・クラシンスキー
製作マイケル・ベイ, アンドリュー・フォーム, ブラッド・フラー
製作総指揮セリア・D・コスタス, ジョン・クラシンスキー, スコット・ベック, ブライアン・ウッズ, アリソン・シーガー, アーロン・ジャナス
脚本ジョン・クラシンスキー, スコット・ベック, ブライアン・ウッズ
撮影シャルロッテ・ブルース・クリステンセン
音楽マルコ・ベルトラミ
出演エミリー・ブラント, ジョン・クラシンスキー, ミリセント・シモンズ, ノア・ジュープ, レオン・ラッサム, ケイド・ウッドワード

4K画質評価

解像感★★★★★★★★★☆9
S/N感★★★★★★★★☆☆8
HDR効果★★★★★★★★★☆9
色調★★★★★★★★★☆9
階調★★★★★★★★☆☆8

音質評価

解像感★★★★★★★★★★10
S/N感★★★★★★★★★☆9
サラウンド効果★★★★★★★★★★10
低音の迫力★★★★★★★★☆☆8

SCORE

Film★★★★★★★★★☆9
Image★★★★★★★★★☆9
Sound★★★★★★★★★☆9
Overall★★★★★★★★★☆9

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