ん? モテたい? それならこれを読みましょう
別冊ステレオサウンドにご登場いただいたこともある音楽プロデューサー・DJの小西康陽さん、詳細なディスクレビューなどでオーディオ愛好家にもファンの多い音楽評論家の大貫憲章さんなど、時代をリードする著名人が「大推薦」するコミック「DJ道」が、今巷で大人気となっている。「DJ道」は、秋田書店が運営するコミックサイト「チャンピオンクロス」で配信されていた漫画作品を、同書店が紙版の単行本として、この7月20日に一般書店発売したもの。発売日の20日には、東京・渋谷のオルガンバーで出版記念イベントを開催するなど、現在、作家のムラマツヒロキ氏が精力的にプロモーション活動を行なっている。
「DJ道」は、DJとは全く無縁だった青年「道雄」が、幼馴染の女の子「涼子」の興味を引きたくて、というより単に女の子にモテたい一心で、右も左も分からないDJの世界に飛び込み、やがて一人前となっていくプロセスを描いたストーリー。そのなかにEDM? コンパイル? トラクター? といった専門用語の解説や、具体的なDJの手法などが散りばめられており、最後まで読み終えると、今流行りのDJの全体像が頭に入るという構成になっている。DJといえば、やはり基本はアナログレコード。私たちにも馴染み深いターンテーブルやカートリッジの話題、フェーダーやスイッチの操作に関する表現が随所に登場し、DJはよく知らないというオーディオ愛好家も楽しめる内容となっている。
巻末には、作家のムラマツヒロキ氏と親交のある小西康陽氏が「解説」を寄稿しており、そのゆるーく楽しげで力の入っていない文体の感触が、これまたムラマツヒロキという作家兼DJのキャラクターを際立たせていて、「DJ道」の読後感を暖かなものにしている。DJに興味があってもなくても、音楽とかレコードに興味のある方なら、とても面白く読めるはず。ぜひ、書店で見かけたらお手にとっていただきたい。もちろんAmazonでも手に入れることができる。
7月20日発売 「DJ道」 ムラマツヒロキ・著 秋田書店 定価本体833円+税
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