ステレオサウンドストアで販売中の真空管ヘッドフォンアンプ、ウエスギTAP-101HP。真空管OTL(出力トランスレス)方式ならではの瑞々しく伸びのある音がヘッドフォンで聴ける注目機だ。キット仕様と完成品を展開するTAP-101HPの開発コンセプトを、上杉研究所の藤原伸夫氏が管球王国「マイ・ハンディクラフト」特別編として綴る。イントロダクションのPart1に続けて、藤原氏執筆によるPart2本編、Part3キット仕様製作ガイドの、3部構成でお届けする。

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真空管OTL方式で32Ω~600Ωのヘッドフォンを駆動。6DJ8・SEPP出力段で瑞々しく伸びのある音を聴かせる

画像1: 真空管OTL方式で32Ω~600Ωのヘッドフォンを駆動。6DJ8・SEPP出力段で瑞々しく伸びのある音を聴かせる

フロントパネル。中央に標準フォーン×1と4pin XLR×1(シングルエンド接続)のヘッドフォン出力端子(同時使用は推奨されない)が配置される。その左がLOW(16〜64Ω)/MID(64~250Ω)/HIGH(250~1,200Ω)の適合ヘッドフォンインピーダンス切替えノブ。ボリュウムノブの右が、RCAアンバランス×2(リア)、ステレオミニ×1(フロント)の入力3系統の切替え。操作ノブはブラックのモールド樹脂製(写真上)か、シルバーのアルミ削り出し製(写真下)のいずれかを選択できる。

画像2: 真空管OTL方式で32Ω~600Ωのヘッドフォンを駆動。6DJ8・SEPP出力段で瑞々しく伸びのある音を聴かせる

リアパネル左にRCAアンバランス×2系統の入力端子を装備する。右に電源インレットを配置。オフホワイトのカラーリングで仕上げられたシャーシは1.6mm厚の鋼板製で、音質に有害な振動に対策されている。

画像3: 真空管OTL方式で32Ω~600Ωのヘッドフォンを駆動。6DJ8・SEPP出力段で瑞々しく伸びのある音を聴かせる

天板を外した内部。シャーシ寸法はW358×D240mmで、ゆとりのあるパーツレイアウトで内部が構成される。写真の左が電源回路部、右がL/Rchの増幅回路基板で、シールド板によってノイズ要因となる静電誘導に厳重に対策される。初段は12AX7A、ドライバー段は12AU7を採用し、前段を2段差動アンプで構成。出力段は2ユニット並列接続とした双3極管6DJ8/6922によるSEPP(Single Ended Push-Pull)回路で、プッシュプルの上側真空管がカソードフォロアー、下側真空管がプレートフォロアーとなる。初段、ドライバー段ともカソード回路が半導体で定電流化され、プッシュプル出力段の動作対称性が確保されるている。出力トランスは搭載せず、出力端の固定抵抗によって電圧ゲイン、出力インピーダンスがコントロールされる。

L/Rchの真空管は、それぞれ左から右に向かって初段管12AX7A(松下電器製)、ドライバー管12AU7(シーメンス製)、パラレルでSEPP出力段を構成する2本の6DJ8(Philips ECG製)。真空管ソケットと各回路基板はスタンドポストを使って本体シャーシから立ち上げてマウント。振動に対策しながら、キット仕様の製作のしやすさに十分に配慮している。

高効率のRコア型電源トランスを採用する。シールド板を使って縦型配置され、空間効率を確保しながら漏洩磁束対策が図られている。

本機の出力管、フィリップスECG(Philips ECG)製6DJ8。6DJ8は高周波特性増幅用に開発され、半導体ハイブリッド構成アンプなどでも広く活躍する双3極MT管である。

シルバーのアルミ削り出し製ノブの仕様も選択できる。

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