この記事は、創刊60周年記念号 季刊『ステレオサウンド』第240号の巻頭企画「現代オーディオの到達点 いま聴きたい感動の音 60選+α」からの転載となります。7名のオーディオ評論家が選んだ、「自身が考える現代オーディオの到達点」を象徴する60機種の魅力をぜひ、ご覧ください。
SAEC WE4700
ダブルナイフエッジ部の精巧な勘合が
目の醒めるようなトランジェントに結実
小原由夫
WE4700のベースは、1980年に登場したWE407/23であるのはいうまでもない。本機の形状はそれをほぼそっくり踏襲しているが、実は部材の寸法精度が桁違いに高まっている点がミソ。往時は2?3点の個別パーツで組んでいた機構部品が、いまではプログラム制御による一体切削が3次元的に可能になり、なおかつより高い精度で加工できているという。
特に構造的な肝となるダブルナイフエッジ部の精巧な勘合具合が、目の醒めるような鋭敏なトランジェントに結実している。初動感度の高さも前述の究極的な加工精度の賜物であり、組み合せるカートリッジのポテンシャルをダイレクトに引き出してくれる印象だ。私はWE407/23も長く愛用していたが、現在WE4700を使っていてまったく不満はない。それどころか、本機は日本のトーンアーム技術の象徴的モデルとして、世界のどこに出しても誇れる逸品と思っている。
いま聴きたい感動の音60選+α <57>
TONEARM
サエク「WE4700」
¥1,450,000(税抜)
●型式:スタティックバランス型
●問合せ先:サエクコマース 03(3588)8481
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