LINN Klimax DSM/3
ネットワーク再生を先導し、いまも頂点に君臨。
音楽のスケールが豊かで操作環境も卓越
山之内 正
私がネットワークオーディオに取り組み始めてからもうすぐ20年になるが、その間、クライマックスDSの初代機から最新機種のクライマックスDSM/3まで、リンのネットワークプレーヤーがつねに中心的な位置を占めてきた。始点と到達点が同じシリーズというのはかなり特殊な例かと思えるが、ネットワークオーディオの発展において同シリーズが果たしてきた役割の大きさと、いまも頂点に君臨している事実を考えれば異論を挟む余地はない。
ローカル音源を中心に手持ちのデジタルファイルを再生していた時代から、現在の中心をなすストリーミング再生まで、ほぼ共通の操作環境を継続してきたことにも重要な意味がある。選曲操作とプレイリストの管理をリスナーが思い通りに使いこなせる例はそう多くない。その使いやすさはリンのネットワークプレーヤーに共通する長所のひとつで、音楽を聴くうえで余分な迷いが発生せず、ストレスがたまらない良さがある。演奏の本質から逸脱しない自然な音楽表現とともに、その完成度の高い操作環境もまた他の追随を許さない。
山本浩司
「ネットワークを介して音楽を聴く? リッピングして音楽データをNASに収める? CDはCDプレーヤーで聴けばいいでしょ」とほとんどのオーディオファイルが考えていた2007年、突如リンのクライマックスDSはデビューした。ぼくも最初は全然ピンときていなかったのだが、デモで体験したハイレゾファイル再生にオーディオの未来を予感し、2008年に無理をしてクライマックスDSを買った。あれから幾星霜、我が国でも高音質ストリーミングサービスを利用するオーディオファイルが激増し、リンが思い描いていたハイファイオーディオの世界は現実となった。
先見の明に敬服するしかないが、いっぽうでクライマックスDSはプリアンプ機能を合体し、DACセクションや電源回路を磨き上げ、クライマックスDSM/3へと進化した。実際にハンドリングし、音を体験してみると、やはり本機は世界最強のネットワークオーディオプレーヤーの一つということが実感できる。初代機に比べて音楽のスケールがより豊かになり、音場がより立体的に描かれ、静寂の気韻がいっそう深まったことが理解できるのである。
いま聴きたい感動の音60選+α <26>
DIGITAL FILE PLAYER
リン「Klimax DSM/3」
¥7,500,000(税抜)
●型式:デジタルストリームプレーヤー/プリアンプ
●問合せ先:リンジャパン 0120-126173
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