端子嵌め込み型の音質向上アクセサリーを手掛ける楽音倶楽部(らくおんくらぶ)が開発/製造、ユキムSAAブランドでリリースされているRCA端子型ノイズフィルターのニュータイプ、PNA-RCA01 Rh(Rhは、ロジウムの意味)が登場。

 「デジタル回路、マイコン、スイッチング電源などが発する機器内部の約3MHz以上の高周波ノイズを効果的に減少させます。ノイズはフィルター内の抵抗とコンデンサーの直列回路を経由して、真鍮ケースに吸収されるので、S/Nが向上するのです」と説明する開発者の山﨑雅弘氏は、元パナソニックのビデオプレーヤーの音質設計者だ。

 パナソニック時代に開発したUSB端子挿入型ノイズフィルターがハイエンドのBDレコーダーに標準添付され、2017年には「USBコンディショナー」としてパナソニックブランドで発売された。独立後はさらに技術を磨き、独創的な製品をいくつもモノにしている。

 これまでユキムSAAブランドで、PNA(プラグ・ノイズ・アブソーバー)の名称にて、RCA、USB Type A、LAN(RJ45)端子型の3モデルを、楽音倶楽部としてキット製品など3モデルを発売している。

 

PNA-RCA01の基本構造を受け継ぎ、接点メッキや仕上げ、部品を変更

 今回はユキムSAAブランドでRCA型の新作に挑戦した。第1作のPNA-RCA01の基本構造を受け継ぎ、新規に2項目を改訂した。

 まず銅製端子の接点のメッキ変更。RCA01はニッケル下地に金メッキだったが、今回はレアメタルのロジウムを採用。硬度が高く、接点圧力を長期間に渡って確保できるのがメリットだ。「銅とロジウムの素材力を最大限に引き出すため、一般的なニッケル下地はせずにロジウムメッキをしています。摩擦への耐久性は低くなりますが、完全非磁性にこだわりました」(山﨑氏)

 こだわりは筐体ケース部にもおよぶ。RCA01は真鍮材+樹脂クリアコートだったが、新作はオーディオ用途として定評のある非磁性のDRメッキ(銅-錫-亜鉛の3元合金メッキ)を施した。非磁性に関しては、ロジウムと同等性能という。同じくニッケル下地も排し、筐体と端子を非磁性で貫徹させた。

 山﨑氏によると、内蔵部品についても、「長年の経験に加え、試作による綿密な試聴試験を繰り返し、最適なコンデンサー/抵抗の銘柄および値を慎重に検討した結果、英LCR社製オーディオ用スチロールコンデンサーの選別品、アムトランスの非磁性炭素被膜抵抗(AMRG 2W)を採用しました」という。

画像2: 『ユキムSAA PNA-RCA01 Rh』RCA端子型ノイズ吸収アイテムが進化。音質向上に加えて、感動力が激しく強化《厳選アクセサリーチェック》

真鍮削り出しケース内部に、英LCR社製スチロールコンデンサーの選別品やアムトランス製非磁性炭素被膜抵抗、非磁性電磁波吸収材パルシャットなどを配置。プリント基板を使わずに、全て手ハンダで空中配線としている

 

 

アナログ、デジタル端子を問わず確実かつ大きな効果を実感

 HiVi視聴室常備のデノンのSACDプレーヤーとプリメインアンプ、DCD-SX1 LIMITEDとPMA-SX1 LIMITEDをXLRケーブルで結ぶ。ここでPNA-RCA01 RhをDCD-SX1 LIMITEDのアナログRCA出力端子、次にRCA端子を使うデジタル同軸出力に繋ぐ。同じような効能を謳うショートピンは入力端子専用になるが、本製品は入力/出力関係なく、どのRCA端子にも装着可能。またアナログはもちろん、デジタル端子でもOK。

 試す順番は①なし、②アナログRCA端子、③デジタル同軸端子だ。まずホリー・コールの名唱「アイ・キャン・シー・クリアリー・ナウ」。冒頭のアコースティックベースのスケール感と鮮鋭感、センターのヴォーカルの粘っこい質感、右チャンネルのピアノの弾力感、シャープネスなどをチェックする。

 ②アナログRCA端子に挿すと、①のなしに比べて特に違いが認識できるのが低域。もともとピラミッド的な周波数特性を備えた音源だが、低域のスケールが増して同時にキレが鋭くなり、しかも輪郭がくっきりと描かれた。スピードも向上し、ヴォーカルの表情も繊細になった。ニュアンスや音のタメも上手く再現。ピアノのタッチにも輪郭感と鮮鋭感が加わった。違いは明白だ。

 次に③同軸デジタル端子に装着。わずかに低域の重心が下がったかと感じられるが、基本的には②アナログRCA端子の効果と同等といえよう。

 他の曲で試しても②アナログRCA端子であっても、③同軸デジタルともに効果は大きく、ホリー・コールでの変化に似ている。ということで、試聴と実験を通して、PNA-RCA01 Rhは確実に音楽的感興を深めるアクセサリーであることが分かった。音質向上に加え、感動力強化がキーワードだ。

画像3: 『ユキムSAA PNA-RCA01 Rh』RCA端子型ノイズ吸収アイテムが進化。音質向上に加えて、感動力が激しく強化《厳選アクセサリーチェック》

今回は、デノンのSACD/CDプレーヤーDCD-SX1 LIMITEDで試した。アナログ、デジタルを問わず、また入力、出力端子にも装着できるので、様々なパターンでどれほどの効果があるのかをチェックした。写真は、アナログアンバランス音声出力の左チャンネル端子に差し込んだところ

 

[使用した機器]
●SACD/CDプレーヤー : デノンDCD-SX1 LIMITED
●プリメインアンプ : デノンPMA-SX1 LIMITED
●スピーカーシステム : Bowers & Wilkins 802 D4

 

>本記事の掲載は『HiVi 2026年夏号』

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