アマゾンは、eeroのメッシュWiFiシステム新製品2モデルを発表した。どちらもWiFi 7対応モデルで、6月10日から予約受付を開始、6月25日に発売される。また、それに合わせて既発売の3モデルも6月10日から価格を改定する(以下の価格はすべて税込)。
●メッシュWiFiシステム
eero 7 ¥19,800(1ユニット)、¥34,800(2ユニット)、¥49,800(3ユニット)
eero Pro 7 ¥44,800(1ユニット)、¥75,800(2ユニット)、¥99,800(3ユニット)
●6月10日からの新価格
eero 6+ ¥15,800(1ユニット)、¥27,800(2ユニット)、¥39,800(3ユニット)
eero Pro 6E ¥34,800(1ユニット)、¥58,800(2ユニット)、¥79,800(3ユニット)
eero Max 7 ¥89,800(1ユニット)

eeroは、2014年にアメリカ・サンフランシスコで誕生したブランドで、当時から “wifiが電気や水道と同じように生活に欠かせない存在になっていく” ことを予見し、“理想のwifiの姿” を追い求めてきたという。2019年にAmazonがeeroを買収し、今では世界24ヵ国で数千万台のeeroデバイスが出荷されているそうだ。
日本では2024年からeeroデバイスの販売がスタート。他にはないデザイン性や優れた機能性、日本語でのコールセンター対応といった点が注目を集め、多くのユーザーから好評を得ている。
これまではWiFi 7対応のトップモデルeero Max 7とWiFi 6E対応のeero Pro 6E、WiFI 6対応のeero 6+の3モデルをラインナップしていたが、今回そこにWiFi 7対応モデルとしてeero Pro 7、eero 7が加わっている。

今回の新製品2モデル。左が「eero 7」で、右は「eero Pro 7」
新製品説明会で、eero Japan コンシューマー事業部長 波多野哲平さんが新製品について解説してくれた。
eero 7は、リモートワークや動画ストリーミングサービスでWiFiを活用している人に向け、手軽にWiFi 7環境を実現できる製品とのこと。2.4/5GHzのデュアルバンド対応でふたつの2.5GbEポートを搭載、最大1.8Gbpsの無線速度と2.3Gbpsの有線速度を備えている。
上位モデルのeero Pro 7は、200台のデバイスが同時に接続でき、複数の動画ストリーミングサービスやオンラインゲーム、電話会議などにも使えるスペックを備える。2.4/5/6GHzのトライバンドシステムで、常に最適なネットワークを選択してくれる。ふたつの5GbEポートを備え、最大3.9Gbpsの無線速度と4.7Gbpsの有線速度に対応する。Eero Max 7同様に、空冷ファンのない冷却システムを搭載している。

eero 7は2.5GbEポートを2つ、eero Pro 7は5GbEポートを2つ備える
現行モデル同様に、eeroアプリによる簡単なセットアップが可能で、現行ユーザーも簡単に新製品へのグレードアップができる。他にも独自機能のTrueMesh、TrueRoam、TrueChannnelテクノロジーも継承している。
さらにeero 7とeero Pro 7はIPoE(IPv4 over IPv6)での接続もサポートしており(MAP-EとDS-Liteに対応)、より高速で安定した通信環境も実現できるそうだ。なお6月10日から出荷されるeero 6+、eero Pro 6E、eero Max 7もIPoE対応になっている(発売済みの製品については今年夏頃にソフトアップデートでの対応を予定)。
eero 7とeeroPro 7はこれまでの製品同様に1ユニット〜3ユニット同梱の3種類がラインナップされ、台数が多いパッケージのほうが少しお得になっている。

eero Japan コンシューマー事業部長 波多野哲平さん(左)と、ビームス 執行役員 シニアクリエイティブディレクター 兼 ディレクターズバンク室長の土井地 博さん(右)が新製品の魅力を紹介してくれた
また今回の新製品説明会では、ビームス 執行役員 シニアクリエイティブディレクター 兼 ディレクターズバンク室長の土井地 博さんも登壇、「wifiルーターが叶える心地よい生活空間」と題したトークセッションも行われた。
ビームスは1976年に東京・原宿で広さ6.5坪の小さなお店からスタート、現在は全国に約150店舗、香港や台湾などにも12店舗を展開している。ファッションブランドとして早い時期から他業種とのコラボも展開しており、これまでにもドコモ、モトローラといった携帯キャリアからカップラーメンなど様々なライフスタイル提案を行ってきたそうだ。
さらに10年以上前からビームスで働くスタッフの暮らしにフォーカスした書籍「BEAMS AT HOME」を刊行、これまでに全6作、シリーズ累計37万部を売り上げているとのこと。

左から「eero 6+」、新製品の「eero 7」、右端が「eero Pro 6E」
もともとは、マガジンハウス「ブルータス」の自転車特集について土井地さんに相談があり、「ビームスの社員なら自転車にも詳しいんじゃないか」と思って社内メールで募集したことが始まりだったそうだ。
その時は契約社員の女性が京都の金物屋にフレームをオーダーして作ったオリジナル自転車が見開きで紹介された。それがビームスの社内外で話題になったことから、インテリアからサバイバルグッズまで、スタッフの様々な偏愛を紹介する人気シリーズとして今でも続いているとのことだ。
そんな経験を踏まえて土井地さんから、「皆さんにちょっとイメージしていただきたいんですが、明日お客さん来ますという時にはお片付けをされると思います。玄関を掃除したり、部屋を整えたりしますよね。そんな時に僕だったら、お洒落なスーツケースを植栽の側に置いたり、トランクの横に洋書を重ねたりすると思うんです。自分の気分も高めることにもつながりますし、相手に対してのおもてなしということも含めて、色々整理するんですよね。

今回eero製品のデザインを最初に見た時に、今までとは違うと思いました。これまでのルーターは棚の中とかテレビの裏といった、見えなくてもいい場所に置かれていたと思うんですよね。でもこのルーターは、表に出るデザインだという風に思えました。それが今までの製品との一番の違いです」と、eero製品についての独自の視点からの解説が行われた。
さらに、「eeroアプリでは、データ使用量も可視化できるんです。僕自身もデータを見た時に、意外と土・日に使っているんだな週末はデジタルデトックスをしようか、と思いました(笑)。そういったこともあって、消費者として面白いなと感じた次第です。自分の暮らしにフィットするという部分で、とても魅力的なルーターです」と実際にeeroデバイスを使ってみた感想も話してくれた。

土井地さんの実際のデータ使用量
今回登場した2モデルはWiFi 7対応という点がポイントになるが、一方で従来モデルとどう選び分けかも悩ましいだろう。その点について波多野さんは、「お客様のニーズや価値観によるので明確には申し上げにくいんですけれども、決め手としては、WiFi 7 の規格に準拠しているか否かという部分と、ユーザーさんの生活環境によると思います。ユーザーニーズに合わせて選択いただける製品にしてあります」とのことだった。