Shokzから、完全ワイヤレスイヤホンの新製品「OPENDOTS ONE」が発表された。価格は¥27,880(税込)で、本体カラーはグレーとブラック。3月18日〜5月21日にクラウドファンディングサイトのGREEN FUNDINGで応援購入を開催する。応援購入では最大20%オフで販売される見込みだ(数量限定)。

充電ケースは幅約65✕高さ50✕奥行20mmほどで、重さは39g。イヤホンは片側6.5gとひじょうに軽量だ
もともとShokzは骨伝導を搭載した製品を多く発売しているブランドだ。スポーツ用モデルの『OPENRUN』や『OPENSWIM』では、骨伝導ドライバーと独自のDirectPitch技術を採用することで、ランニングや水泳時にも音楽を楽しむことができるようになっている。
それに加えてライフスタイルを意識したイヤホン(骨伝導は非搭載)もラインナップしており、新製品のOPENDOTS ONEはこちらのカテゴリーに入る製品とのことだ。最近は “ながら聞き”で使えるオープンイヤー型イヤホンが人気とかで、OPENDOTS ONEもそういった使い方に配慮した仕様になっている。
イヤホン本体は、ドライバーを収納した球形パーツと、電気回路やバッテリーを搭載したパーツで構成されており、このふたつをJoint Arcと名付けられたワイヤーでつないでいる。Joint Arcはチタン合金をシリコンで覆った構造で、形状記憶特性も備えているので装着時に広げたりひねったりしても問題ない。さらにその弾性も様々な大きさの耳に合うように強さを工夫してあるので、長時間付けていても耳が痛くなるようなことはなさそうだ。

写真右側の球形部分にデュアルドライバーを内蔵している。左の円柱形パーツに電気回路やバッテリーを搭載
ユニットはデュアルドライバー構成で、独自のBassphereテクノロジーとの組み合わせで低音感を演出している模様だ。なお同ブランドのこれまでの製品ではトラック(楕円)型ウーファーが使われていたが、OPENDOTS ONEでは円形ユニットを採用している。
音楽信号は球形パーツの内側にあるスリットから放射されるが、その際に反対側のスリットから逆位相の信号を再生することで、耳に向かう音圧を上げ、他の方向に向かう音圧を抑えて音漏れを抑制している(DirectPitch技術)。
またOPENDOTS ONEは、Shokzイヤホンとして初めてドルビーオーディオに対応した。いわゆる空間オーディオ(ドルビーアトモス)ではなく、入力された信号(2ch)にドルビーの処理を加えて臨場感のあるサウンドとして再生する方式とのことだ。この機能は工場出荷時はオフなので、使いたい場合は専用アプリでオンにする。対応BluetoothコーデックはSBCとのこと。

耳たぶを挟んで固定するイヤーカフ型を採用。Shokzのマーケティング担当、JOYCE ZHONGさんが実際にOPENDOTS ONEを装着してくれた
ふたつのデバイスと同時にペアリングできるマルチポイント接続にも対応済みで、他にもイヤホンを落とした場合などに本体から音を鳴らして場所を知らせる、「イヤホンを探す」機能もアプリに準備されている。その他にも、ワイヤレス充電(Qi)が使えるようになった。連続再生時間はイヤホンで約10時間、充電ケースとの併用で最大40時間。10分の急速充電で約2時間の再生が可能とのことだ。
新製品説明会でOPENDOTS ONEの音を確認した。CDリッピングしたエリカ・バドゥ「リムショット」やマイケル・ジャクソン「BAD」、SONGS「DOWN TOWN」などテンポのいい軽快な聴こえ方になっている。帯域を欲張るのではなく、ヴォーカルが聴きやすいバランスでまとめているような印象だ。「リムショット」の重低音はもう少し欲しいところだが、その場合は専用アプリからイコライザーモードを選ぶか、自分の好みに合わせてカスタマイズしてみるのもいいだろう。