EIZOから、世界で初めて欧州のエネルギーラベル(※) Class Aを取得した、23.8インチ・フルHD・アスペクト16:9のPC用モニター「FlexScan FLT」が、12月10日に発売される。価格はオープンで、同社直販サイト価格は¥64,900(税込)となる。
※消費者向けのエネルギー消費効率などを示す情報のこと
今回発表のFLTは、同社がすすめる環境に配慮した製品の最新モデルであると同時に、環境対応(製品)のフラッグシップモデルも兼ね、さらに同社が描く未来のワーク、ライフのスタイルをその形状に具現化したモニターになる。製品名のFLTとは、Future-Leading Technologyの略であり、本モデルをこれから(次世代)のFlexScanシリーズの起点とし、さらに環境に配慮した製品作りを推進していきたい、という願いが込められている。
さて、同社が考える環境配慮とは、製品そのものだけでなく、その製造過程から運送に至るまでを内包しており、部材としては再生素材の活用、製品の軽量化(運送の回数・コストの低減につながる)、そしてさらなる省電力化も図られている。説明会では、同社が目標としている2030年までのGHG(温室効果ガス)の排出削減を、本FLTの開発・販売によって大きく前進(先取り)した、と謳っていた。
さて、次に製品の概要紹介に移ると、FLTはほぼ一枚板と思えるようなフルフラットな形状を実現している。パネル面だけでなく、裏面もほぼフラットであり、とてもスリム。そのため、基本は同梱スタンドによる設置を推奨している。これは、同社の想定する未来のワークスタイルを先取りする、モニターが宙に浮かんでいるような軽やかな雰囲気の演出にもつながるものだ。ディスプレイの周囲にはスリットが設けられており、後ろ側が透けて見えることで、モニターそのものの浮遊感も強化している。
本体の薄型という面では、モニター部の厚みはわずか24.4mmで、従来モデルの半分以下に圧縮。内部構造(配置)の変更や、背面パネルの薄型化(樹脂の肉厚を薄型化 2.5mm→1.8mm)でこれを実現したという。配置の仕方は特許出願中だとか。軽量化にも大きく貢献していて、モニター部は2.4kg、アームを入れた総体も4.5kgと軽く、従来モデルよりも約40%の軽量化になるそうだ。
一方、省エネ化も強力に推進されていて、パネル、制御システム、電源、各モジュールで省エネ化を進めたことで、標準消費電力は、従来モデルの11Wに対し、約半分の6Wを実現した。これ(仕組み?)も特許出願中とか。これによって、上述したClass Aの取得を可能にしたそうだ。
なお、アームとモニターの組付けは専用のもので、モニター部を引っ掛けてカチッと固定するようになっている。ワンタッチで取り外しも可能。アームなしの本体のみの販売(受注)もあり、こちらは本体側の組付け部に取り付ける、VESA規格に対応するモジュールが付属するそうだ。
アーム自体は、左右、上下、チルト、伸縮に対応。縦型(ピボット・回転)は非対応。
モニター背面には、USB Type-C端子が3系統搭載されており、一つは電源専用。ほか二つは、一つはアップストリーム(電源PD60W給電可)、一つはダウンストリーム用(最大15W給電OK)となる。
FLT自体は6W駆動が可能なので、たとえばノートPCの外部モニターとして使う際、ノートのC端子からの給電での使用もOK。ノートPCともう一台の液晶モニターを組み合わせたデイジーチェーン(数珠繋ぎ)接続にも対応する。