JVCケンウッドブース(HALL 7/8)では、音と映像に着目した試作品を多数展示していた。上の写真は、スピーカーのキャビネットにさまざまな材木(桐 檜 ナラ 合成材 ウォール メイプル バーチ)を用いて、搭載するウッドコーンとの音色の共演を楽しもうという展示。製品化された際には、複数台を部屋に設置して、音に囲まれるのも面白そうだ。
「ウェアラブルAIアシスト」は、オープンタイプの完全ワイヤレスイヤホンにカメラを内蔵し、スマホのAIアシスタント(チャットGPT)と組み合わせることで、周囲の状況の把握(音声でお知らせしてくれる)や、あるいは目についたものを、これ何? と聞くと、即座に教えてくれる、というように、AIのサポートが簡単に受けられるもの。
ボリュメトリックディスプレイとは、簡単に紹介すると、立体映像を空中に生成するもので、担当者曰く、R2D2がルークに向かってレイア姫の映像を空中に投写するアノシーンの再現を目指しているのだとか。高出力のレーザーを用い、空中に画素(映像)を積層(走査?)することで、描写する仕組み。空間の空気(気体)の組成が影響するそう。
シャープのブースでは、3つのゾーンを設けて、社会基盤と生活(くらし)に着目した展示を実施。持続可能という面では、世界初のポケット電卓「EL-805」(1973)や、同じく世界初の体光電池付き電卓「EL-8026」(1976)が展示されていた。
また、“未来のために今できること”展示では、農業向けの半導体レーザーモジュールが参考展示されていた。一つ7Wのレーザーを2つ搭載し、小型化とともに、14Wの高出力を実現。カメラと組み合わせて、自動追尾による害虫駆除のデモも行なわれていた。薬剤を使用しないので、安全ということだ。
TDKブース(HALL 4/5)では、超薄型の圧電素子(PiezoListen)を使ったチューリップ型のスピーカーが来場者の関心を集めていた。内部に0.49㎜という世界最薄の圧電素子を用いて発音する仕組み。中低域の再現についてはこれからということだが、澄んだ高域が耳に心地よかった。
また、TDKの創造する未来の一人用乗り物「PERMO」も大いに目を引いていた。遊園地にあるアトラクションのような風貌が魅力的で、一家に一台欲しくなるほど。電力を使うが、どうやって動くのかは不明(笑)。移動中に快適に過ごすために、映像・音響・ノイズ除去のシステムが搭載されているのが特徴となる。