7月に発売されたAmazon（アマゾン）のEchoシリーズ新製品「Echo Spot（2024年発売）」（￥11,480、税込）を2週間ほど自宅で使ってみたので、その感想を紹介したい。
AlexaアプリをインストールしたiPhoneを使って簡単に初期設定が完了した
EchoSpotは、本体正面上側に2.83インチ(解像度は320×240ドット)のディスプレイを搭載し、時間や天気などをひとめで確認できる情報取得にも優れたデバイスだ。でありながら、1.73インチの前面放射型フルレンジユニットを内蔵し、クリアーなヴォーカルと重低音を獲得している。
パッケージの蓋を開けると、Echo Spotの本体が現れ、その下に電源アダプターが格納されている。それをテレビの横にセットし本体ディスプレイの表示に従っていけばセットアップは完了する。Alexaアプリを使っている場合はそちらからデバイスを追加することもでき、設置準備は簡単だ。
4種類の時間表示と6種類のモード（背景イラストの色）の組み合わせが可能。なお「ナイトモード」を有効にしておくと、夜10時を過ぎるとイラストがオフになり、時刻表示が赤文字に自動変更される
この状態で時計や天気のグラフィックが表示されている。ちなみに今回のEcho Spotには好みに合わせて時計のデザインや色のテーマをカスタマイズできる機能も追加されているので、それを試してみた。本体メニューで「設定」→「時計・テーマ」を選ぶと時計の表示が4種類、色は6種類から選択できた。今回は上の写真のような組み合わせにしてみたが、本体カラー（オーシャンブルー）と相まって落ち着いた雰囲気になったと思う。
スマートデバイスとしての機能は従来のEchoデバイスとほぼ共通で、Alexaに話しかけて、Amazon Music、Apple Music、Spotifyなどの音楽配信サービスやポッドキャスト、オーディオブックを聴取可能（別途契約は必要）。Amazon Musicで楽曲を再生するとディスプレイ部にジャケットや歌詞を表示する機能も備えている。
後方は楕円形のデザインを採用。本体上部にボリュウムとマイクミュートのボタンを備える
Amazon Musicでイーグルス「ホテル・カリフォルニア」を再生する。ULTRA HDの表示もある楽曲だが、これまでのEchoデバイスは総じて48kHzまでの対応だったので、おそらくEcho Spotも同様のクォリティでの再生になると思う。
AVラック天板中央手前側にEcho Spotを置いて音楽を鳴らしてみたところ、ヴォーカルがちゃんと前に出て、ドラムの低域も広がり感がある。モノーラルスピーカーなので音場が広がるといったことはないが、1.5mほど離れて聴いている状態なら、不満のない響きが楽しめた（音数は整理されるが）。
表示内容の設定は本体ディスプレイ部から可能
次にAmazon Musicアプリの「注目のプレイリスト」→「FRESH J-POP」からあいみょんの「ざらめ」を再生してみる。当初はAlexaアプリの音量バー表示で60％くらいの位置で鳴らしていたが、このボリュウムでは少し窮屈な印象もあったので、40％ほどに抑えてみると、あいみょんのささやくような歌い方がEcho Spotのサウンドトーンにマッチしてきて、心地いい声として楽しめた。
その後は在宅ワークでのBGM用に様々なコンテンツを流してみた。上記のようなAmazon Musicでの注目プレイリストで知らない楽曲に出会うのも面白かったし、気分転換としてポッドキャストを流してみるのも新しい経験として楽しめた。Echo Spotで聴く人の声は案外はまりがよく、男性、女性を問わず聞き取りやすいので、こういった使い方に向いていると感じた。
もちろんEcho Spotはスマートホーム製品との組み合わせも可能で、対応した照明を音声で操作したり、スマートリモコンを加えることで各種家電（頑張ればホームシアター機器も）のコントロールもできるようになる。（取材・文：泉 哲也）
