塚本晋也監督によるミニシアターの魅力を伝える動画「街の小さな映画館」の第16回として岡山のシネマ・クレールの動画が同企画のYouTubeチャンネルにて公開された。
「街の小さな映画館」企画は2015年の『野火』初公開時に全国劇場行脚を行い、個性あふれるミニシアターの魅力に触れた塚本監督が、お世話になっている映画館を1館ずつ訪れ、ミニシアターの魅力を伝える動画を撮影する企画だ。劇場とのアポ取りから撮影、編集、YouTubeへのアップまで塚本監督自身が単独で行い、ロゴとイラストも描きおろしている。
今回紹介されたシネマ・クレールは、岡山市の中心市街地、後楽園の近くに位置する岡山市唯一のミニシアターだ。地元企業でサラリーマン生活を送る傍ら、自主上映活動をしていた浜田高夫氏が、1994年12月に同市北区石関町に49席の劇場をオープン、2001年7月に北区丸の内にて現在の劇場を開館した。既存の建物を活用するかたちではなく、一棟丸ごと映画館として建てられ、音響設備やスクリーンにこだわりがつまっている。2匹の看板猫と1匹の看板犬がいる。
公開された動画では、ローレンス・ウィナーによる壁面作品が施されたコンクリート打ちっぱなしの外観、どこからでも見やすいようスクリーンに対してゆるやかに弧を描いて配置された座席、看板猫のクレオとモモ、看板犬のユキの姿、映写室などを辿る。インタビューでは代表で支配人の浜田高夫氏が劇場をつくった経緯、音響へのこだわり、多様な映画をかける意義などを語られている。
【塚本監督からシネマ・クレールへのコメント】
古い劇場をリノベーションした映画館、ビルの一室にある映画館、小さな小さな映画館、素敵な映画館がたくさんありますが、これだけの建物を一から作ったミニシアターは他にないのではないでしょうか。
初めて訪れた時から、驚き、目を見張りました。
場内空間もたっぷりと大きく、映画を豪華な環境で観られます。
そこになぜか可愛いワンちゃんや猫ちゃんも住んでいる。訪れるといつも皆さんが明るく迎えてくださいます。
シネマ・クレール
●所在地:岡山市北区丸の内1丁目5−1 電話086(231)0019
●座席数:スクリーン1110席、スクリーン2 60席
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