音楽之友社は、昨年惜しまれつつ休刊した「レコード芸術」を、webメディア「レコード芸術ONLINE」として復活するためにクラウドファンディングを行なうと発表。本日、都内で説明会を開いた。

画像: 「レコード芸術」のオンラインでの復活へ期待を語る、音楽之友社 時枝社長

「レコード芸術」のオンラインでの復活へ期待を語る、音楽之友社 時枝社長

 「レコード芸術」は、1952年に創刊された、クラシック音楽の録音・録画メディアの情報を網羅した月刊誌。昨年7月号・第874巻を以て、その71年の歴史に休止符を打ったが、その後、復刊を願う署名や嘆願書が数多く寄せられたことから、クラシック音楽メディアを愛する人たちが集まる場所を再び作ることを決断。時代に合わせて、webサイトでの復活をするべく今回、広くクラウドファンディングを募り、その準備資金を集めたい、ということだ。

画像1: 休刊した「レコード芸術」を、webサイト「レコード芸術ONLINE」として復活させるためのクラファン、4月10日に開始

 クラウドファンディングは、キャンプファイヤーサイトで、4月10日より展開し、期間は5月24日まで。目標は1500万円で、ストレッチ目標は2000万円。プロジェクト達成の場合は、9月2日(月)を目途にサイトをオープンさせる予定だ。

▼クラウドファンディングサイト(4/10 10:00オープン リターンなどはサイトを参照のこと)

 さて、サイトが目指すのは、「クラシック音楽メディアを愛するすべての人々が一堂に会するポータルサイトの創出」となり、そのために、以下4つの柱で展開していきたい、ということだ。

 1 CDだけではなくすべての音楽メディアが批評対象
 2 リアルイベントの開催
 3 新譜月評は月100本を掲載
 4 読んで聴く、そして買うまでをシームレスに

 ターゲットは「コア層」「潜在層」「ビギナー層」の3タイプを想定し、コア層とは休刊になるまでの雑誌の読者、潜在層はかつて読者だった人、ビギナー層はレコード芸術初心者(知らない)の分類にて、それぞれにアプローチしていく。

 サイトは有料コンテンツ(有料会員 ¥1,100税込/月を予定)と無料コンテンツからなり、有料コンテンツには、雑誌でも人気だった「新譜月評」をメインに、誌面(サイト)の特性を生かした特集、新連載など6つのテーマを用意。無料コンテンツには、推薦盤リスト、アーティストインタビューなどが用意されるそうだ。

 有料コンテンツの新譜月評では、月100タイトルの批評記事の掲載を予定しているそうで、交響曲・管弦楽曲・協奏曲など10のジャンルに対し、20名の筆者が批評を行ない、誌面と同様に「推薦」「準推薦」「無印」で評価するそうだ(一人一枚で、クロスチェックはなし)。なお、筆者の人選については、今日現在で未定とのこと。

画像2: 休刊した「レコード芸術」を、webサイト「レコード芸術ONLINE」として復活させるためのクラファン、4月10日に開始

 加えて、有料コンテンツでは、誌面過去記事の再掲(アーカイヴ連載)、web媒体に即した新連載、毎月10本程度の特集などが予定されている。掲載は、週ごとなど、一定間隔にて順次行なうとしている。webサイトとしてのデイリーのニュース掲載は、想定されていないようだ。

 その他、誌面で行なっていた年間大賞に代わる新たな「新レコード・アカデミー賞(仮称)」の創設、1年間のweb連載をまとめたMOOKの刊行も予定しているという。

 なお、もしプロジェクトが未達の場合は、規模は縮小されることになるが、同社webマガジンの中で展開したい、とのことだ。

画像: レコード芸術ONLINEの編集長に就任予定の清本氏

レコード芸術ONLINEの編集長に就任予定の清本氏

画像3: 休刊した「レコード芸術」を、webサイト「レコード芸術ONLINE」として復活させるためのクラファン、4月10日に開始

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