今話題の「xMEMS」ドライバーを搭載した、クリエイティブメディアの完全ワイヤレスイヤホン「Creative Aurvana Ace 2」(¥23,800税込)、「Creative Aurvana Ace」(¥20,780税込)が発売された。ここでは、その2モデルを使っての速攻インプレッションをお届けしたい(提供された製品でテストをしている)。

画像: 「Creative Aurvana Ace 2」。ケース内は銅色でピカピカしている

「Creative Aurvana Ace 2」。ケース内は銅色でピカピカしている

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 製品の特長については上の記事を参照してほしいが、簡潔に概要を記すと
1 xMEMSドライバーを搭載
2 LE Audioをサポート
3 Snapdragon Soundをサポート(aptX Lossless(Ace2のみ)、aptX Adaptive(96/24)対応)
4 アクティブノイズキャンセル機能搭載(Ace 2はアダプティブ仕様)
 となる。ここでは主にCreative Aurvana Ace 2(以下、Ace2)を使ったインプレッションを簡潔に紹介したい。

画像: 左がAce。ケースも本体と同じく、スケルトンの有無が違いとなる

左がAce。ケースも本体と同じく、スケルトンの有無が違いとなる

 イヤホン本体の形状はいわゆるスティックタイプで、ドライバー構成は、xMEMSドライバーと、10mm径のダイナミックドライバーのハイブリッド仕様となる。サイズや質量感については、一般的なスティック型と同様で、何かが大きく違うということはないのだが、先週のポタフェスで展示されていた、同じくxMEMSドライバーを搭載するNoble Audioの「FALCON MAX」と似て、“軽い”、という印象は受けた。

画像: Ace2

Ace2

 まずはスマホとペアリングして、アプリにてファームウェアのVerを確認してから(最新でした)、ソニーのウォークマン「NW-ZX707」と組み合わせて音質チェックを行なった。という組み合わせなので、使用したBluetoothのコーデックはaptXとなる。Adaptiveについては対応スマホと接続して、96kHz/24bit伝送にてチェックしているが、96/24らしさは多少あるものの、まあスマホなので音質はそれなり。LE Audioについては、クリエイティブメディアが先月発売したヘッドホン「Creative Zen Hybrid Pro Classic」に同梱の、LE Audio対応のUSBドングルを使ってみたが、残念ながらペアリングできなかった(USBドングルはヘッドホン専用とのことだ。なので、LE Audioのテストはできなかった)。

画像: 「MEMSドライバー」搭載の完全ワイヤレスイヤホン「Creative Aurvana Ace 2/Ace」を速攻レビュー。繊細で響きの余韻の美しいサウンドが楽しめる
画像: 奥がAce、手前がAce2。ドライバーの搭載方法が透けて見える。この差異が音質に影響しているようだ

奥がAce、手前がAce2。ドライバーの搭載方法が透けて見える。この差異が音質に影響しているようだ

 一聴して分かるのは、音が繊細ということ。これまでxMEMSドライバー絡みで語られてきた音調がそのまま聴取できている印象で、繊細さ、広い音場、定位感のよさ、音量(音圧)が小さい、響き感のよさ、などの形容詞が浮かんでくるもの。大まかに説明すると、繊細で澄んだ音になる反面、音量が小さく、中域から低域にかけての厚みが薄く、少し軽い印象を受けてしまう、というもの。

 ただし、これまで他のモデルで行なっていたテストの音量よりも少し上げていくと、徐々に厚みや元気さも出てくるので、xMEMSドライバー製品は、耳への影響のない範囲で、少し音量を上げてやるといい塩梅になるようだ。

 ちなみに、専用アプリではEQを操作でき、プリセットで15種類のEQモードが用意されている。標準が「フラット」なので(オフはないようだ)、テストはフラットで行なっているが、低音が少し弱い、軽い、という印象を埋めるべく、モード変更も試してみた。が、モードによる音調の変化は、それほど大きくはない印象。3dB以上アップすれば、一応、変わったとは感じるので、モード変更よりも、「バス」(低音)のスライダーをアップしながら、ちょうどいいところを探すといいだろう。

専用アプリ。EQモードは15種類あり、デフォルトは「フラット」

 さて、コンテンツをハイレゾにすると、上方に空間が広がるのが分かるが、その変化は、これまでテストしてきた製品よりも小さい。同様にコンテンツのクォリティ(情報量)の違いについての描き分けもしれくれるのだが、その差は小さいようだ。裏を返せば、元々の再現性が高いと言えるかもしれない。

 兄弟機「Ace」のテストも行なってみたが、面白いことにこちらの方が、特にボーカルの再現性や響きの余韻といった面は上だった。機能・仕様的な違いは、ANC(Aceは通常のANC、Ace2はアダプティブ仕様)、aptX Lossless非対応、という程度で、一部外装のデザイン(材質)において、Ace2は筐体の一部が今流行の半透明(スケルトン)になっているのが違いといえば違いで、もしかすると、その部分の材質・構造の差異が、音質へ影響しているのかもしれない。ボーカルの再現性については、(個体差なのかもしれないが)明らかにAceのほうがニュアンスは伝わってくる。響き感やその余韻の再現性も、Aceに軍配が上がる。メーカーには申し訳ないが、音質で選ぶならAceという判断になるだろうか。

少し分かりにくいが、側面にはストラップホールがある

画像: Ace2のケースの中身。銅色のピカピカ仕様

Ace2のケースの中身。銅色のピカピカ仕様

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