フォーカルポイントは、骨伝導イヤホンで人気のShokzブランドのオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホン「OPENFIT」について、GREENFUNDINGでクラウドファンディングを実施している。

 既報の通りOPENFITは、“ながら聞き”というコンセプトを継承した耳掛け型のイヤホンだ。0.7mmの極細形状記憶素材を使ったドルフィンアークイヤーフックを耳に引っ掛けるとドライバー部が耳穴の前に来るように設計されており、耳穴を塞ぐことなく音楽が楽しめるのと同時に、外音も自然に耳に届くように配慮されている。

画像: ●完全ワイヤレスイヤホン:Shokz OPENFIT ¥24,880(税込) ※クラウドファンディング実施中

●完全ワイヤレスイヤホン:Shokz OPENFIT ¥24,880(税込) ※クラウドファンディング実施中

 内蔵されたドライバーは同社カスタマイズの18×11mmダイナミック型で、振動板には超軽量コンポジット素材が使われている。さらに音源(振動板)とユーザーの耳の距離や角度をシミュレーションして音を最適化させるDirectPitchも搭載。反相波を利用して外部への音漏れを減らすことにも成功しているという。

 またOpenBassと呼ばれる独自技術も搭載済み。これは低周波振動を直接耳に向かって放射することで、リアルタイムに低域を調整して迫力充分に聴かせてくれる技術だという。現状では効果は固定だが、将来的にはShokzアプリでイコライザーを調整できるようになる見込みという。

 通話性能については、AIコールノイズキャンセリング技術も内蔵し、周囲のノイズを最大99.7%までフィルタリング可能。デュアルマイクを最適な位置に配置することで、騒がしい環境でも人の声の微妙なニュアンスを捉えるそうだ。

 BluetoothのコーデックはSBCとAACに対応し、接続デバイスは8台までメモリーしてくれる。マルチポイント接続には非対応。

 さて今回、OPENFITの試作機を借用できたので1週間ほど使ってみた。

 まず装着だが、ドライバーを耳のどの辺りに配置するかで音の聴こえ方が変化するので、自分にぴったりの場所を見つけるまでには慣れが必要かもしれない。僕の場合は本体後方のバッテリー部を上側に寄せて、ドライバー部が少し低めにくる状態がベストだった。

画像1: Shokzのオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホン「OPENFIT」をじっくり試した。快適なつけ心地と自然なサウンドで、常に音楽と一緒にいたい方なら気に入ること間違いなし!

 この状態でソニーのウォークマンNW-A100と接続する。OPENFITの充電ケースを開けてA100をペアリングモードにすれば画面上に型番が表示され、すぐに接続できた。再ペアリングする場合はOPENFITを充電ケースに入れてイヤホンの外側部分を長押しするとペアリングモードになる。

 CDからリッピングした44.1kHz/16ビット音源や96kHz/24ビットのハイレゾ、DSD2.8MHzなどを順次再生してみる。OPENFITの場合、どの音源でも頭の周りにふわりと音声が広がる印象で、フォーマットによって再生時の印象が変わるといったことはない。音がのびのびと鳴っている印象で、空間も広く感じる。ヴォーカル定位は頭の中というよりは、おでこの前あたりで歌っているような聴こえ方だ。

 外界を遮断して音楽にじっくり浸るといった使い方ではないので、カナル型のように音楽微細な情報まで分析的に再現するというタイプではないが、それでも女声は高域まで綺麗に伸びてくるし、ドラムの低音“感”もちゃんと再現されている。クラシック作品でも、バランスの取れた音場感が楽しめた。

 ここまでは自宅リビングでの試聴だったが、試しに通勤時のバスや会社での仕事の際にもOPENFITを試してみた。

 バスの中ではエンジン音やアナウンスがそのまま聞こえてくるので、さすがに音楽に集中するというわけにはいかない。ただ、ボリュウムを上げ気味にしても隣の乗客に音漏れしている様子もなかったので、それなりの音量感で聴くことはできた。

画像2: Shokzのオープンイヤー型完全ワイヤレスイヤホン「OPENFIT」をじっくり試した。快適なつけ心地と自然なサウンドで、常に音楽と一緒にいたい方なら気に入ること間違いなし!

 ちなみにOPENFIT本体には3ヵ所開口部が設けられている。DirectPitchによる音漏れ防止は電気回路を持たないアコースティック処理のようなので、音道などを使って反相波を作り出し、直接音用とは別の開口部から放出しているのだろう。

 オフィスでは音楽を聴きながら原稿を書いてみたが、お気に入りの楽曲を聴きながらなので、仕事もはかどる。でありながら電話の音もちゃんと聞こえるし、話しかけられてもすぐに対応できるのは便利。通勤であれ社内であれ、BGMとして常に音楽を楽しみたいという用途にはぴったりのアイテムだ。

 なお、通勤から社内での作業を含め、毎日5〜6時間ほどOPENFITを装着していたが、本体が8.3gと軽いこともあってまったく気になることはなかった(カナル型の方が耳穴を塞いでいるぶん違和感がある)。

 OPENFITは、Shokzとして初めての骨伝導タイプではないイヤホンとなる。骨伝導での完全ワイヤレスイヤホンはまだ高価になってしまうので、まずは通常のダナミック型で製品を導入し、後々ラインナップを拡充していくということだろう。

 OPENFITのクラウドファンディングは6月12日まで実施されているとのことなので、興味のある方は以下の関連リンクをチェックしていただきたい。(取材・文:泉 哲也)

This article is a sponsored article by
''.