VAIO株式会社から、ノートPCの新シリーズが発売される。14インチと16インチのモニター搭載機でそれぞれに個人向けと法人向けをラインナップ、どちらも今年6月からの受注、発売を予定している。個人向けの標準仕様(全国の量販店で販売)の価格は以下の通り。

●14.0型ワイド個人向けモデル:VAIO F14 市場想定価格¥175,800〜
●16.0型ワイド個人向けモデル:VAIO F16 市場想定価格¥183,800〜
※カラリングはネイビーブルー、サテンゴールド、ウォームホワイト

14インチモニターを搭載したVAIO F14シリーズ

 今回の新製品のコンセプト、およびVAIOの現状について、同社開発本部プロダクトセンター センター長の黒崎大輔氏が説明してくれた。

 黒崎氏によると、昨年はVAIOにとって成長の年で、法人需要を中心に販売も好調だったという。その中で、PC製品に対するユーザーニーズの変化も感じたとのことだ。

 個人市場では、PCがかつての嗜好品から日常生活での必需品となり、スペック重視よりも本当に必要なポイント、価値を重視して選ばれるようになってきている。法人用途では、価格重視、安さ第一といった発想から、働く環境を支えるアイテムとしてより心地よく支える製品が求められているという。

画像: VAIO F16シリーズは、16インチのワイドUXGAモニターを搭載

VAIO F16シリーズは、16インチのワイドUXGAモニターを搭載

 そんな中でVAIOとしては、“愛される定番を創る”ことを目標に掲げ、スペックだけでなく、愛着を持って長く快適に使ってもらえるPCとして開発したそうだ。今の時代にあったPCとして敢えてシンプルな普通のPCでありながら、熱い想いを込めた製品として送り出している。

 そのポイントとしては「大画面」と「コミュニケーション」を重視している。

 大画面については、昨今のリモートワークの普及を踏まえ、場所を問わない使い方ができるように考えた。同時にエンタテインメント用途ではオンライン動画も快適に楽しめるようになっている。コミュニケーションではリモートワークに関連したウェブ会議等での使いやすさを、プライベートではオンライン学習などでの活用も見据えている。

画像: 本体正面左側面(写真上)には電源コネクターやUSB-A、ヘッドホン/マイクの兼用端子、マイクロSDカードスロットを搭載。右側面(写真下)には2系統のUSB -AとHDMI、USB -C、LANコネクターを配置する

本体正面左側面(写真上)には電源コネクターやUSB-A、ヘッドホン/マイクの兼用端子、マイクロSDカードスロットを搭載。右側面(写真下)には2系統のUSB -AとHDMI、USB -C、LANコネクターを配置する

 続いて開発本部プロダクトセンター プロダクトマネージャーの渡辺 玄氏から新製品の具体的な仕様に関する説明が行われた。

 今回の新製品はVAIOらしいデザインに加えて、「見やすい大画面」「必要十分な性能」「長持ちする品質・あんしん」「映りのよいカメラ・聞き取りやすいマイク」という特長を備えている

 本体カラーは個人向けのVAIO F14とF16が「サテンゴールド」「ネイビーブルー」「ウォームホワイト」の3色で、法人向けのPro BKとPro BMは「ダークメタルグレー」を採用。そのずべてで本体に合わせた新デザインの壁紙が準備されている。

画像: 写真左が新製品のF16シリーズ。右は比較用の15.6インチ搭載機。本体サイズは同じくらいだが、有効画面サイズがかなり変わっているのがわかる

写真左が新製品のF16シリーズ。右は比較用の15.6インチ搭載機。本体サイズは同じくらいだが、有効画面サイズがかなり変わっているのがわかる

 モニターはF14、Pro BKは14.0型のフルHD(水平1920×垂直1080画素)、F16とPro BMが16.0型ワイドUXGA(水平1920×垂直1200画素)を搭載する。従来の13.3型や15.6型に比べて1割ほど画面面積が拡大されているので、表計算ソフトなどでも視認性が向上するという。

 本体は14型モデルが約1.34kg、16型モデルが約1.65kgと大画面ながら持ち運びも可能な重さを実現、バッテリー駆動時間は全機種共通で約16時間だ。

 品質面では日本メーカーとの協業を継承し、特に大切な箇所には信頼性の高い日本メーカーの部品を採用している。冷却ファンはNidec製、バッテリーはTDK製といった具合だ。

 キーボードは特殊配合したUV硬化塗装が施され、耐指紋、防汚性能も備えている。キーの文字はレーザー刻印なので、長期使っても消えにくいと言う。

画像: パーツが整然と並んだ内部構造。主要部品には日本製を採用するなど細かな配慮がなされている

パーツが整然と並んだ内部構造。主要部品には日本製を採用するなど細かな配慮がなされている

 最近の製品らしく、環境にも配慮されている。製品表面の50%を無塗装とすることで環境負荷の高い塗装工程を削減、ボトムケースには再生材を使い、包装材のプラスチックやビニールも削減した。

 お気に入りの一台を、愛着を持って長く使ってもらいたいという想いを込めて、製造は長野県安曇野市にある本社工場で行っている。さらに大切な部分には専任の担当者が指さし確認を行うなど、「安曇野FINISH」と呼ばれる、徹底した品質管理が行われている。

 PCとしてのスペックは必要十分なレベルを追求し、第13世代Intel Coreプロセッサーをチョイス。モデルによってCore i7-1355U10core、Core i5-1334u 10core、Corei3-1315U 6coreが使い分けられている。

 リモート会議などで使用頻度の増えている内蔵カメラは、画面を見やすい角度に傾けた時に人物の顔が見切れないように、カメラを5度下向きに取り付けるといった工夫も施されている。プライベート保護に配慮したカメラシャッターも搭載された。

画像: わずか8mm幅のベゼルに収まるよう、新しいカメラパーツが採用された(写真上側)

わずか8mm幅のベゼルに収まるよう、新しいカメラパーツが採用された(写真上側)

 音声用としてビームフォーミング技術に加え、AIを応用したノイズキャンセリングも搭載されており、リモート会議での声をしっかり伝えてくれる。相手の音声からも騒音を消して聞き取りやすくしてくれる機能も備える。

 そこではドルビーアトモスの技術も使用されているとのことだが、これはノイズ処理に関連したもののようで、オブジェクトオーディオなどの3Dオーディオの再生機能は搭載していない(バーチャル再生等も非対応)。内蔵スピーカーは2chのみ。

This article is a sponsored article by
''.