ディズニープラスで好評配信中の『オビ=ワン・ケノービ』。今週水曜日(6月22日)にいよいよ最終話が配信されるということで、大きな盛り上がりを見せている。それを受け、6月16日にオビ=ワン・ケノービ役のユアン・マクレガー氏、ダース・ベイダー役のヘイデン・クリステンセン氏、監督のデボラ・チョウ氏をゲストに迎えたトークショウが開催された。

 会場のesports 銀座 studioとロサンゼルスをリモートでつなぎ、3名の様子を巨大LEDスクリーンに上映、かれらに質問をぶつけるというものだ。日本のゲストは、日本版声優を務める森川智之氏と、『スター・ウォーズ』大好き芸人のミキのふたり。

画像: 日本とロサンゼルスをリモートでつないで、キャストと監督に直接質問を行った

日本とロサンゼルスをリモートでつないで、キャストと監督に直接質問を行った

 まずはデボラ監督に、このプロジェクトを作り上げていくに当たって、どんな意欲をもって望んだのかという質問からスタートした。

 これに対しデボラ監督は、「本作のスタートは、『エピソード3/シスの復讐』が終わった時で、あの瞬間にオビ=ワンにはトラウマになるような強烈な体験があったわけです。でも、その後の『エピソード4/新たなる希望』で登場するアレック・ギネス版のオビ=ワンは、もっと落ち着いたキャラクターになっています。ですから、その間に何かがあったはずだと、そういう風に考えながら作品を作っていきました」と語った。

 続いて森川氏からユアン氏に、シリーズを通して始めてオビ=ワンを主役に据えた作品ということで、それを聞いた時にどう思ったのかという質問があった。

 「オビ=ワンを再び演じられるということで、すごくワクワクしました。もともとプリクエル3部作を撮影した時も、この役は自分にとってもすごく重要だったんです。『エピソード2/クローンの攻撃』の頃は26 歳頃でしたが、まだ若かったので大事件でした。

 それから時間が経って、再びオビ=ワンを演じられるということはすごくスリリングなことですし、デボラという素晴らしいクリエイティブパートナーにも恵まれて、さらにヘイデンと共演することができて、本当に誇らしく思っています。このシリーズ、僕はとても美しいと思っていますし、自分の期待をはるかに超えた出来上がりになっていると自負しています」とユアン氏は本作に対する自信をのぞかせた。

画像: 森川氏は、ユアン・マクレガー氏から日本版の声の持ち主としてお墨付きをいただいた模様

森川氏は、ユアン・マクレガー氏から日本版の声の持ち主としてお墨付きをいただいた模様

 さらにミキのふたりから、第5話でオビ=ワンとアナキンが迫真のライトセーバー戦を繰り広げる印象的なシーンについて、17年ぶりの撮影なのに演技の衰えを感じなかった点について、どんな練習をしていたのかという質問が出た。

 これに対しユアン氏は、「リハーサルはすごくたくさんしています。あのバトルはひじょうに緻密な設計をされているので、間違える余地もまったくないんです。でも、ふたりとも『エピソード3』でも経験しているので、それが甦りました。『エピソード3』のライトセーバー戦は最高だったと思いますが、それからまったく時間が経ってないようでした」と感想を述べた。

 一方のヘイデン氏は、「膨大な練習は必要でした。今回もスタントチームに恵まれて、見事な殺陣を作ってくれたのです。また僕の場合は、『スター・ウォーズ』のプロジェクトに関わる時のハイライト、一番楽しいのがライトセーバーのバトルなんです。だから今回の撮影もめちゃくちゃ楽しかったです」と撮影自体を楽しんでいたことを語ってくれた。

 もうひとつ、ユアン氏とヘイデン氏はプライベートでは仲がいいということが有名で、普段もマスターとパダワンのような関係を持続しているのかという質問もあった。

 まずヘイデン氏が、「その関係は続いていると僕は思います。『エピソード2』で共演してからユアンのことはずっと尊敬していますし、その気持ちは長年持っています。素晴らしい役者であるだけでなく、人としても素晴らしいんです」と尊敬の念を語った。

 ユアン氏はこれに対し、「ありがとう。僕にとっては弟子と言うよりも兄弟のような関係だと思っているんだけどね」と嬉しそうに応じていた。

画像: 久々のメディア登場となったヘイデン・クリステンセン氏(左)と、デボラ・チョウ監督(右)

久々のメディア登場となったヘイデン・クリステンセン氏(左)と、デボラ・チョウ監督(右)

 また今回は日本の『スター・ウォーズ』ファンからの質問も事前に募集されており、それを英訳したメモをヘイデン氏とデボラ氏が選んで答えるという趣向が準備されていた。

 最初はデボラ監督に向けられたもので、本作を作ることで『スター・ウォーズ』について何か新しい発見はありましたか、というものだった。

 デボラ氏からは、「『マンダロリアン』ともまったく違う経験でした。特にオビ=ワンとダース・ベイターというアイコニックなふたりのキャラクターを深掘りできるという点が、本作の醍醐味でした」との返事。

 続いてはユアン氏に向けたもので、久しぶりにオビ=ワンを演じる上でこだわったところはありますか? というものだった。

 「この役を演じるにあたっては、常にアレック・ギネスの演じたオビ=ワンを意識しています。そもそも70年代に彼が作り上げた役でもあり、今演じている役は成長して、いつかあのオビ=ワンにならなければいけないと思ってるいるんです。今回は年齢的にも近くなり、まだキャラクターの置かれている状況もアレック・ギネスのオビ=ワンに似ているわけですから、より近い形で演じられたように思います」と、ファンも納得の嬉しい思いを明かしてくれた。

 さらにヘイデン氏に、アナキンと自分が似ていると思うところはありますかという質問があり、「考える前に行動してしまうところは、自分に時々あるなというふうに共感しています」と率直な感想を聞くことができた。

画像: 今回の記念品として、日本語が書かれた扇子がプレゼントされた

今回の記念品として、日本語が書かれた扇子がプレゼントされた

 演技に関する質問では、『エピソード3』の10年後の設定ということで、演じる際に当時から変えたところがありますか、というものもあった。

 ユアン氏は、「キャラクターの本質というのは同じだと思います。ただ、やはり10年という時間は流れているので、同じでもあり、また変えている部分もあるということです。あまり役に立たない答えでごめんなさい(笑)」とひじょうに真面目な返事を聞かせてくれた。

 質問コーナーも終わり、最後にキャストを代表して、ユアン氏から『オビ=ワン・ケノービ』の最終話を見る直前の日本の『スター・ウォーズ』、ファンに向けてメッセージが語られた。

 「『オビ=ワン・ケノービ』を見てくださってありがとうございます。最終話がいよいよ来週(22日)リリースされますので、楽しんでいただけたら嬉しいです。今までの応援本当にありがとうございました。またこれは個人的なメッセージですが、僕の大切な友人のユタカさんに、コンニチハと伝えたいです。それから皆さんに対して、僕から大きな愛を送りたいと思います」

 ユアン氏のメッセージに盛り上がりつつ、同時に会場にいた全員が“ユタカさん”なる人物に大きな関心を持った状態で記者会見は終了した。

 なおStereoSound ONLINEでは、本作の第3話までの感想を1978年からのファンが語りあうリポートを紹介し、多くのアクセスをいただいた(関連リンク参照)。第6話配信後には全篇を通しての、勝手な予想の答え合わせ&総括対談をお届けする予定なので、お楽しみに。(取材・文:泉 哲也)

『オビ=ワン・ケノービ』
●スタッフ:出演:ユアン・マクレガー(オビ=ワン・ケノービ役)、ヘイデン・クリステンセン(ダース・ベイダー役)他●監督:デボラ・チョウ●配信スケジュール:毎週水曜日にディズニープラスにて独占配信 (C)2022 Lucasfilm Ltd.

画像: いよいよ6月22日に完結! ディズニープラス『オビ=ワン・ケノービ』の最終話配信に向けて、ユアン・マクレガー、ヘイデン・クリステンセン、デボラ・チョウがリモート記者会見に登場

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