この世にない駅にたどり着いたというSNSの書き込みをきっかけに広く広まった都市伝説「きさらぎ駅」に着想を得て作成されたホラーファンタジー作『きさらぎ駅』の完成披露上映会が5月6日、ヒューマントラストシネマ渋谷で行なわれ、主演・恒松祐里、共演の本田望結、莉子、佐藤江梨子、そして永江二朗監督らが登壇した。
本作で初主演を飾った恒松は「こんなにたくさんの方に愛されている都市伝説作の主演を務めさせていただき、とても光栄です」と笑顔でコメント。もともと22歳までに主演をしたいという願いもあったそうで、「誕生日の二日前にクランクインしまして、ぎりぎり二日ですけど、願が叶ってとても嬉しいです」と喜びを爆発させていた。また、誕生日当日にももちろん撮影はあったといい、「みなさんにケーキで祝っていただきました。電車の中にホールケーキが用意されている景色はとても印象的で、今後は見ることがないんじゃないかっていうぐらい強く記憶に残りました」と、現場でのエピソードを披露してくれた。
演じた役については、「女子大生の堤春奈を演じさせていただきました。都市伝説の『きさらぎ』を卒論のテーマに研究している、好奇心の強い女の子なんです。ただ、その好奇心が強すぎるがゆえに……危険な目にあっていくという展開が待っています」とか。
一方、共演の本田は、「異世界の中にいる、キーパーソンともなる女子高校生の宮崎明日香を演じました」と自身の役どころを紹介。続いて作品の見どころを聞かれると、「ホラー作品なんですけど、人間は追い込まれた時にどういう反応をするのか、という人間心理の面も結構描かれていて、裏の顔というか、裏切りや絆を感じられるものになっています。最後には、衝撃の展開が待っていますので、エンドロールあとまで、お見逃しなく」と説明してくれた。
また、莉子も本田と同じく異世界の中に存在する松井美紀を演じており、「役どころを一言で説明すると“ギャルです(笑)”。撮影中は、自分にギャルだって言い聞かせて頑張っていましたね。まあ、(役については)それ以外に言うことがないんじゃないかなっていう感じですけど、結構インパクトがあったので、楽しみながら演じることができました」とニコリ。苦労したところを聞かれると「線路での撮影が多かったんですけど、ギャルなのでハイヒールを履いているんです。それで、石がゴロゴロしているところを走るのはすごく大変でしたけど、なかなか経験できないことなので、とても新鮮でした」と、現場では苦労も楽しんでいた様子だった。
佐藤が演じたのは、「きさらぎ駅」の世界を訪れたことのある経験者・葉山純子。「すごく謎めいた役なんですけど、これ以上はね、もう映画をご覧いただいて(笑)」とおどけてコメント。「ホラー作ではありますけど、ファンタジーホラーと謳っているので、お子さんも観られる内容になっています。ホラーの好きな人はもちろん、お子さんと一緒に観てほしいですね」とアピールしていた。また、劇中で、本田と共演したシーンは印象に残っているそうで、「雨だか雪だかが降っている、とても寒い中ので撮影だったのですが、望結ちゃんは超ミニの制服を着ていて! 若いってすごいなって思いましたね」とか。
本作で、メガホンを執った永江監督は、「本作では、登場人物の目線で物語が見られる主観映像・FPS(POV)という手法を取り入れています。そこは、スタッフ・キャストが一丸となって、ものすごくこだわって作り上げたので、注目してほしい」とコメント。しかし、一方でその撮影手法には困難も伴ったそうで、「FPSは、1カット長回しの撮影なので、芝居がよくても、カメラワークも含めて完璧ではないとOKにならないんです。NGを出してしまうと、最初からやり直しという過酷な条件の中でしたけど、本当に、スタッフ・キャストは頑張ってくれた」と、現場の様子を語っていた。
そんな撮影手法に恒松は、「自分がきさらぎ駅の世界にいる感覚になれると思うし、どう展開していくんだろうって、役と一緒の気持ちを味わえる体験型のホラーになっています。ホラーと聞いて怖いのかなと思う方も多いと思いますが、テーマパークに行ったような感覚が味わえて、帰りには爽快感が得られるはずです。最後の最後まで、楽しんでください」とアピールしていた。ちなみに、恒松的な見どころについては、「現場で監督は、緊張と笑いは紙一重だと仰っていて。中盤には緊張が続くシーンがあるんですけど、その流れの中での私の役柄には、クスっと笑ってもらえる行動がありますので、注目してほしいです」と語っていた。なお、恒松祐里のインタビューは、後日公開予定。
映画『きさらぎ駅』
6月3日(金)全国公開決定!
<キャスト>
恒松祐里
本田望結 莉子
寺坂頼我 木原瑠生 瀧七海 堰沢結衣 / 芹澤興人
佐藤江梨子
<キャスト>
監督:永江二朗 脚本:宮本武史 制作プロダクション:キャンター 配給:イオンエンターテイメント/ナカチカ 製作:2022「きさらぎ駅」製作委員会(キャンター / イオンエンターテイメント / ナカチカ / BBB / 博報堂DYミュージック&ピクチャーズ)
(C)2022「きさらぎ駅」製作委員会