消費者庁消費者安全課は先週末、4月からの新生活に向けて、ワイヤレスイヤホンやスピーカーの使い方、充電時の注意点に関する発表を行なった。
近年消費者庁には、平成27年3月から令和2年2月までの5年間に、ワイヤレスイヤホンに関する火災事故を含む発火・発煙等の事故及び危険情報(火災事故等)が25件、ワイヤレススピーカーによる火災事故等が16件寄せられており、出荷台数が増えるにつれて、年々増加傾向にあるという。
実際の事例としては、以下のようなケースがあがっている。
●インターネット通販で購入したワイヤレスイヤホンを初めて充電していて30分くらい経過したころ、ボッと音がし、鉛のような臭いがしたので見ると、炎が20センチくらい上がっていた。息を吹きかけて消した。そばにいたので火事にならなかったが、いなかったら危なかった。鉄の台の上に布をかけて、その上でパソコンのUSB端子に差し込んで充電していた。取扱説明書は2つの外国語で書かれている。
●量販店のUFOキャッチャーで獲得したワイヤレスイヤホンで深夜音楽を聴いていたところ、深夜2時頃充電が切れたので電源を入れてコンセントに差し充電しながら就寝した。午前3時頃、焦げ臭さと煙で目が覚めた。手探りでワイヤレスイヤホンを探していた際、焦げたワイヤレスイヤホンを触ってしまい右手薬指と小指を軽くやけどした。充電していたワイヤレスイヤホンが真っ黒に焦げて煙が出ていた。布団の上にあったため布団も焦げた。
これらの機器は、リチウムイオンバッテリーを搭載しているため、モバイルバッテリーと同様の製品と考え、火災事故等が発生する危険性を認識することが大切であり、火災事故等を予防するためには8つの点に注意して欲しいと発表した。
(1)製品本体に強い衝撃、圧力を加えない、高温の環境に放置しない
(2)防水の製品以外は、水をかけたり、濡れた手で触れない
(3)充電中は周囲に可燃物を置かない
(4)異音がする、煙が出ている、熱くなっている、変な臭いがするなど、いつもと違って異常を感じたら使用を中止する
(5)充電ケースを布などで覆わない
(6)付属の充電ケーブル以外で充電しない
(7)お持ちの製品がリコール対象かどうかを確認し、対象品であれば、不具合が生じていなくても使用を中止する
(8)製造事業者、輸入事業者や販売元が確かな製品を購入する