アイ・オー・データ機器は、都内で会見を開き、今春を目途に発売を予定している新製品群を発表した。詳しくは別稿に譲るとして、ここでは会見の模様と、本日1月22日よりサービスインとなるクラウド型音声配信サービス「PlatCast」(プラットキャスト)について説明したい。

新製品群についてはコチラ
https://online.stereosound.co.jp/_ct/17334257

 冒頭、壇上にあがった同社 代表取締役社長 濵田尚則氏によれば、昨年は、政府の進める働き方改革の恩恵もあり、特に液晶モニター事業が順調で、ビジネスの現場におけるパソコン画面の表示モニターとして、会議の電子黒板(大型モデル)として、また昨年の同会でも注力の度合いをアップすると宣言したeスポーツ用のゲーミングモニターといったジャンルが大きく伸長しているという。そうした市況を受けて、今年はより大型のモニター(学校関連や会議用など 「てれたっち」)に注力していくという。売上は4.7%のアップの620億円を想定しているそう。

画像: 濵田尚則 社長

濵田尚則 社長

 また、ストレージ(NAS)事業も順調で、社内にNASを設置するオンプレミス型においても、データ改ざんなどに有用なタイムスタンプ(データの更新状況の管理)といった新サービスを提供することで、ユーザーベネフィットを向上していく、と語った。

 その他では、取り扱い製品ラインナップに、本年よりG-Technology社のHDDが新規追加される予定という。

 さて、発表会の後段では、冒頭に記したPlatCastの説明が行なわれた。これは、昨年の同会で発表された音声サービスで、およそ一年のテスト期間を経て、本日1月22日より正式に運用が開始されるものだ。

 具体的には、スポーツの実況などを、アイ・オーの用意した専用機材と、クラウド型の音声配信技術を使って、手軽に配信できるというもの。ユーザーが音声(実況)を受信するのに専用アプリは不要で、スマートホンで指定されたQRコードを読み込み、そのサイト(専用サーバ)に接続するだけで、(スマートホンで)楽しめるようになる。試聴は無料で、通信データ量も、1時間で約0.04GB(40MB)ほどと軽量。

画像: 「PlatCast」のシステムが収納されたアタッシュケースを持つ、担当の澤田氏。ケースはオリジナルで制作したという

「PlatCast」のシステムが収納されたアタッシュケースを持つ、担当の澤田氏。ケースはオリジナルで制作したという

画像: 会見に出席した、ラジオDJのやまだひさし氏。アイ・オーの特命大使でもある

会見に出席した、ラジオDJのやまだひさし氏。アイ・オーの特命大使でもある

画像: PlatCastの基本キット。専用ケースに入って送られてくる

PlatCastの基本キット。専用ケースに入って送られてくる

 配信キットはアイ・オーが用意し、必要な機器はすべて専用のキャリングケースに収納されている。配信(実況)を行ないたい人は、アイ・オーに申し込むと、このキット(ケース)が指定の場所へ郵送されてくるので、それを受け取るだけで、即配信が行なえる、という仕組みだ。

画像: オプションの4名実況キット。先述の基本キット+本4名キットが送られてくる

オプションの4名実況キット。先述の基本キット+本4名キットが送られてくる

 基本は2名用だが、最大で4名まで対応可能。料金は、1chあたり¥30,000(税別、1日、輸送費、通信費込)~となる。

 主には、テレビやラジオ、ネットなどで中継されないスポーツなどの試合の解説を、現地で行なうといった用途を想定しており、たとえばそのスポーツのルールに明るくないユーザーでも、この実況を聞くことで、何が起きているのかを確認することができるし、あるいはそのチームにゆかりのある人をゲストに迎えて、より選手の内面に迫ったトークを展開することで、観ているに人に親近感を与える、といった利用法も考えられそうだ。

 スポーツという側面から見れば、会場に来た人にルールや進行具合を詳細に実況できることで、スポーツ観戦に新たな価値を創造できるし、結果として、競技の普及や認知拡大にもつなげていきたい、担当者はとコメントしていた。

 あるいは、会見での同時多言語実況、などにも使えそうだ。

 会には、アイ・オー・データの特命大使に任命されている(2014年より)、ラジオDJのやまだひさし氏も出席していて、本サービスについても、すでに各種イベントで、試験運用をしてもらっているという。結果は上々で、この2月には、やまだ氏もMCとして参加する、北海道で開催される「2020年第7回スペシャルオリンピックス日本冬季ナショナルゲーム 北海道」(2/21~23)での試験運用も決まっているそう。

 また、現在のシステムでは遅延が3秒ほど発生するが、より遅延の少ない次期バージョンも開発中だそうで、春には投入予定という。会見ではやまだ氏がその新バージョンのデモを行なっていた。聞いていると、ほぼ遅延がなくなっており、氏も満足げな表情。ポッキー何本分ですか? という記者の質問に、「340本、10箱分(1袋17本入)だ」と、嬉しそうに答えていた。

画像: 会見では、PlatCadtの次期バージョンのデモも行なわれた。ほぼ遅延のない音声に、「ポッキー340本分」とご満悦な様子

会見では、PlatCadtの次期バージョンのデモも行なわれた。ほぼ遅延のない音声に、「ポッキー340本分」とご満悦な様子

 ちなみに、その新バージョンは、音声バッファをなくす仕様になっているそうで、本日より運用開始の現行「PlatCast」のシステムそのままで、対応可能という。

画像: 会見後に記念撮影。左からやまだひさし氏、アイ・オー・データ 濵田社長、スポーツビジネスアンバサダーの鈴木良介氏

会見後に記念撮影。左からやまだひさし氏、アイ・オー・データ 濵田社長、スポーツビジネスアンバサダーの鈴木良介氏

画像: 発表会に続く新年会では、例年通り細野会長が乾杯の音頭をとっていた

発表会に続く新年会では、例年通り細野会長が乾杯の音頭をとっていた

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