LGエレクトロニクス・ジャパンは11月12日、12月上旬に発売する2画面スマートホン「LG G8X ThinQ」の説明会を都内で行なった。本製品はソフトバンクのみの取り扱いであり(2019年10月現在)、価格は同社が発表するまで未定。
LG G8X ThinQは、6.4インチの有機ELディスプレイを搭載したスマートホンと(こちらはメインスクリーンと呼ぶ)、もう一つ同じディスプレイ(仕様はメインスクリーンと同じ。こちらはLGデュアルスクリーンと呼ぶ)を搭載した”専用ケース”からなる製品。メインスクリーンを専用ケースに取り付けると、同じ大きさの画面が2面並ぶ形となり、スマートホンの6.4インチの画面を倍に使えるという仕組みだ。
メインスクリーンは、専用ケースにあるUSB Type-Cコネクターに接続する形で装着する。LGデュアルスクリーンにはバッテリーは内蔵されておらず、電源供給、および信号(映像)は、メインスクリーンから供給されることになる。
同社では、春先に韓国国内で、本製品とは異なる2画面スマートホンを発売済みだが、互換性はないという。また、LGデュアルスクリーンはLG G8X ThinQ専用品であって、今後後継機が出た場合も、互換性はない、とのことだ。
ちなみに、韓国国内では、2画面スマートホンに対して、発売前は7割近い人が懐疑的であったそうだが、発売後にはそれが逆転、8割を超える人が便利と回答したという。
さて、同社は会見で、2画面による新たな利用シーンをいくつか紹介してくれた。一つは、情報表示領域の拡大。例えば、右(メインスクリーン)には、ニュース一覧を。左(LGデュアルスクリーン)にはその中から気になるニュースをピックアップして表示するというもの。一つはゲーミング。横位置にして上にゲーム画面を、下にコントローラー画面をそれぞれ表示するというもの。一つは電子書籍で、見開き画面を左右それぞれのディスプレイに表示する、というものだ。
現状、アンドロイドOSには、同じアプリを2個立ち上げられないという制限があるそうで、それをクリアするようにアプリ側で工夫をしていくということだ(違うゲームを左右画面に同時起動・表示は可能。なお、クロームアプリは2個同時に立ち上がる)。
会見では同機を少し使う機会を得た。画面は、有機ELディスプレイだけあって、明るく、鮮やかな映像が楽しめる。が、パネル自体は左右で同じものを搭載しているものの、表面処理が少し異なるようで、左(LGデュアルスクリーン)側は、若干コントラストレンジが狭く、発色もおとなしめとなっていた。
また、カメラを使う場合、2画面のメリットが存分に生きて、メインスクリーンにカメラスルーの映像を表示しながら、LGデュアルスクリーンで撮影した画像・動画の表示・確認が同時に行なえるのは、意外と便利であった。
LG G8X ThinQの主な仕様
OS:Android 9
CPU:SDM855
メモリー:RAM6GB ROM64GB
外部メモリー:マイクロSD(最大512GB)
ディスプレイ:有機ELディスプレイ
画面サイズ・解像度:メインスクリーン&LGデュアルスクリーン 各6.4インチ・フルHD+(2340×1080)
電池容量:4000mAh
寸法:164×166×15mm
質量:約331g