今年で20周年を迎える一大IoTの展示会「CEATEC」の本年度の開催概要説明会が9月20日、都内で行なわれた。
2000年に展示名称を改名してから20周年となる今年は、各種スマート技術で社会をスマートに変えていく「Society5.0」をより進めていく展示が盛りだくさん。「つながる社会 共創する未来」をキーワードに、業界の垣根を越えてさまざまな企業、団体、行政の参画を促し、Society5.0が実現する未来の街の姿を体験できる場(=CEATEC体験)としての展示を目指すという。
また、近年は日本国内企業のみならず広く海外からの参加も増えていることを受け、イベント名称も従来の「CEATEC JAPAN」から「CEATEC」へと変更。グローバルの来場者・出展者をより一層強化するような施策を行なっていくという。
出展者も昨年(2018年)は、19ヵ国、206の地域から725社が集まり、2000近い小間(ブース)を構成。来場者は15万6000人を数えたという。うち、平日開催にも関わらず7500人近い学生が会場に訪れたそうだ。
そうした現状を鑑み、今年は学生向けのブース(学生交流ラウンジ)を新規で開設。世界の最先端を学生に実体験してもらうことを狙いとし、さらに企業トップの講演を間近で見られるようにするなど、次世代を担う人材の育成にも本腰を入れていく、と語っていた。
展示方法=フロア構成も大幅に変更される。今年は2ホールから8ホールまでの7ホールを使うが、これまでのホールごとのブロック形式の展示をやめ、ホールを横断する帯展示を採用。海側から「トータルソリューションゾーン」「ソサエティ5.0タウンゾーン」「デバイス&テクノロジーゾーン」とすることで、見る人には一筆書きのような動きで見やすい構成を目指すとしている。帯ごとの中央には目貫通りを作り、銀ブラ風に直進しながら、左右の展示を眺められるようになるそうだ。
さらに、「スマートXゾーン」も作り、ここでは業態を超えて、生活を便利=スマートにする各種機器、システムなどを展示して、Society5.0が目指す未来の“街”“生活”を体験できる場にする。
なお、昨年開始したグローバルのスタートアップ企業を一堂に集めた「Co-Creation PARKゾーン」については、今年は海外諸機関の展示も合同化して、国際色豊かな複合的な展示を目指すという。ロシア、スイス、フィンランドが初出展する。
昨年好評だったカンファレンスも強化し、4日間の会期中は、企業トップのキーノートスピーチや5G、AI、モビリティといったキーワードについてのパネルディスカッションなどをラインナップ。さまざまなテーマを掘り下げていく。
その他、ブース外では、Society5.0が描く未来の生活を、リアルな空間で体験できるデモンストレーションも用意。最寄り駅(海浜幕張)と会場を結ぶスマートモビリティ=いわゆる自動運転(無人運転)の公道テストも行なうそうだ。
今年の出展社数と小間数は、9月20日現在で、750社、2000小間(ブース)。来場者の目標として16万人(一日あたり4万人)を目標に掲げている。
「CEATEC 2019」
会期:2019年10月15日(火)~18日(金)
場所:幕張メッセ
入場料:無料(事前にオンラインでの登録が必須)
主催:CEATEC実施協議会、JEITA、CIAJ、CSAJ