キヤノンから、デジタル一眼の新製品として「EOS 90D」、および「EOS M6 Mark II」が9月中旬より順次発売される。価格はオープンで、想定市場価格はEOS 90Dが¥150,000前後(ボディのみ)、EOS M6 Mark IIは¥115,000前後(ボディのみ)となる。
いずれも、約3250万画素のAPS-C CMOSセンサーと、最新の映像処理回路「DIGIC 8」を搭載しているのが特徴。90Dは一眼レフタイプのモデルで「EOS 80D」の後継、M6 Mark IIはミラーレス一眼「M6」の後継という位置づけだ。
90Dの開発は「APS-C一眼レフの完成形」をコンセプトに行なわれたそうで、同社APS-C一眼レフの最上位に位置する「EOS 7D Mark II」に並ぶ、操作系、連写性能を持たせることで、ハイアマチュアを取り込むことを想定しているという。
連写性能はEOS 7D Mark IIと同等の最高約10コマ/秒(ファインダー撮影時)であり、センサーは80Dの約2420万画素に対して、約3250万画素と35%アップし、ISOスペックも常用感度が16000から25600へと拡大されている。なお、新AEセンサーの搭載で、ファインダー撮影時でも顔検出が可能となり、顔優先のEOS iTR AF撮影が行なえるようになった。
そのほか、ファインダー撮影、ライブビュー撮影でどちらでも、測距エリアの選択に「スポット1点AF」が追加されたことで、1点AFよりもさらに小さいフレームでフォーカス合わせが可能になったことも特筆できるだろう。
操作面では、従来のマルチコントローラーに加え、ユーザーからの要望の多かった独立型のマルチコントローラー搭載による2コントローラー仕様によって、ファインダー撮影時でも、ライブビュー撮影時でも、素早い操作が行なえるようになった。なお、バッテリーグリップについては前モデルと同じ「BG-E14」がそのまま使える。動画撮影では、4K/30pに新対応した。
一方のEOS 6D Mark IIは、90Dと同じセンサー・映像エンジンを搭載したミラーレス一眼モデルであり、ミラーレス機の小型軽量というメリットに、高画質、操作性を並列させることで、ユーザーターゲットを固定せず、ファミリー層から趣味性の高いモデルを望む層まで、幅広く対応した製品に仕上げられている。
連写性能は、最高で約14コマ/秒まで高められており、連写中でも映像を確認できる(ブラックアウトしない)ので、動きのある被写体でも画面内にフレーミングしながらの撮影が行なえる。なお、先行してコンパクトデジタルカメラに搭載されている「RAWバーストモード」も、EOSとして初採用。AF追従で最高約30コマ/秒の連続RAW撮影が可能なものだ。測距エリアの選択も、90D同様にスポット1点AFが追加された。動画撮影についても90Dと同じく、4K/30pの撮影(モードダイヤルで動画を選択時のみ)に対応した。