秋葉原UDXで本日まで開催されていた国際放送機器展の日本向けイベント、After NAB Show-Tokyo 2019-の概要を先ほどお届けした。その第二弾では、同じく2F「AKIBA SQUARE」の展示の中から、編集部が気になったテーマについて紹介する。

伊藤忠ケーブルシステム

画像: COBALTの「9904-UDX-4K」は基板モジュールで、写真のボックス内スロットに収納されている

COBALTの「9904-UDX-4K」は基板モジュールで、写真のボックス内スロットに収納されている

 伊藤忠ケーブルシステムでは、OTT関連を初めとする様々な機器の展示が行なわれていた。その中で気になったのが、ふたつのHDR/SDR変換モジュールだった。

 まずCOBALTの「9904-UDX-4K」はテクニカラー社の技術「Technicolor HDR Intelligent Tone Management」を採用したコンバーター基板だ。スケーラー、フレームシンクロ技術、アップ/ダウン/クロスコンバーターといった機能も備えており、HDを4Kに変換するだけでなく、HDR信号をSDR信号にしたり、その逆も自在に可能という。

画像: b<>comの「Universal HDR Converter Box」

b<>comの「Universal HDR Converter Box」

 もうひとつはb< >comの「Universal HDR Converter Box」(参考出品)だ。こちらはSDR/HDR変換の他に、HLGをHDR10に変換もできるコンパクトなツールとなる。全長85mmというサイズを活かして、中継車やスペースの限られたスタジオ内で活用して欲しいとのことだ。

 ブースにはそれぞれのアイテムでSDR→HDR変換した映像が上映されていたが、両機で変換後の映像に微妙な違いがあった。9904-UDX-4Kはフィルムライクな色合いでナチュラルさを志向した印象で、Universal HDR Converter Boxはやや赤みが差し、肌色も健康色に寄る方向だ。

共同コミュニケーションズ

画像: クァルコムの高速ストレージは、既に映画会社などにも採用されている

クァルコムの高速ストレージは、既に映画会社などにも採用されている

 動画配信サービスが急速に普及している昨今、そこにデータを供給するサーバーにも高いスペックが求められている。その他にも8K映像のように従来の2Kや4Kよりも大きなデータ量を持った素材が増えてくることで、転送速度の高速化は必須になっているわけだ。

 クァンタムの「F-2000」はそんな需要に応えるストレージで、なんと転送レート25,000Mbpsをクリアーしているという。しかも2Uサイズながら容量は46/92/184Tバイトの3種類から選べるそうだ。

 これらのストレージは先述したような大規模なストリーミングサービス以外にも、大学の研究開発用などにも使われているそうで、活躍の場は今後ますます増えていくのだろう。

メディア・インテグレーション/ROCK ON PRO

画像: 「Dolby Atmos Renderer Version3」の画面。右下に音源位置がグラフィック表示されている

「Dolby Atmos Renderer Version3」の画面。右下に音源位置がグラフィック表示されている

 メディア・インテグレーションのブースには、ドルビーアトモスの効果がひとめでわかる「Dolby Atmos Renderer Version3」がデモされていた。これは、作成したドルビーアトモスの信号をPro Toolsで再生する場合に、その音源配置が画面上に表示されるというもの。コンテンツの構成、測定、監視等に便利だという。

This article is a sponsored article by
''.