8人組の新体制になったハコイリムスメが、4月20日に東京・AKIBAカルチャーズ劇場にて「ハコイリムスメの定期便4月号~鳴り響け!恋のロックンロール~」を開催した。
5期メンバーに選ばれた依田彩花、山本花奈はいつ登場するのだろう……と楽しみにしていたら、なんと1曲目の「乙女心の自由型」からフルメンバーによるパフォーマンス。オリジナル・アーティストのおニャン子クラブが1986年にこの曲を歌っていた頃は、すでにセーラーズではなくヒップスロードだったのではないかと思うが、ハコムスのコスチュームはセーラーズを彷彿とさせるもので、背中にはそれぞれの名前が刺繍されている。“昭和ファンシー”“ハードコアかわいい”の世界が広がる。
新メンバーが入るということは、恒例の「あだ名づけ」コーナーがあるということだ。司会進行はリーダーの我妻(わがつま)桃実。いくつもの案から拍手の多い呼び名が“当選”する。依田は「ヨーダ」、山本は大根おろしが好きなことから「おろしちゃん」が公式(?)ニックネームに選ばれた。これがファンの間で定着していくか、定着しないまま名前で呼ばれていくのか、それは今後のライブやイベントで明らかになることだろう。
続いてはユニット曲のコーナー。井上姫月+塩野虹+山本が歌うのは、オリジナル・アーティスト我妻(あがつま)佳代の「プライベートはデンジャラス」、さらに寺島和花+吉田万葉で、オリジナル・アーティストゆうゆの「あんちょこ抜きのラブソング」。歌声、表情共に、一層のきめ細かさを増した吉田にくぎ付けになった。オリジナル・アーティストribbon(永作博美がいた)の、ちょっとABBA「ダンシング・クイーン」にも似た「それは言わない約束」は戸羽望実+依田+我妻の3人がしっとりと歌い上げた。
待望のオリジナル新曲は、「キス取りゲーム」。“ギターがギャンギャン鳴る曲”と説明するメンバーもいたが、「学園天国」のファンなら気にいること間違いなしの、乗りのいいロックンロール調ナンバーだ。しかもセリフがある。この日、この曲は塩野のセリフ入り、戸羽のセリフ入りで計2度披露された。1度しか披露しないときは、どちらかひとりがセリフを言うことになるのだが、そのセリフ聴きたさにライブに通い詰めるファンも増えそうだ。
今のハコムスには正直言って歌姫クラスはいないように感じられた。しかし以前にもまして明るく、軽快で、さわやかだ。新生ハコムス、素晴らしいと思う。7月28日には東京・虎ノ門ニッショーホール(日本消防会館)で、セカンド・コンサートが行なわれることも告知された。心の炎を燃やして、当日に備えようではないか。