5Fのホワイエにブースを構えているMOONDROP(水月雨)で注目なのは、開放型の有線ヘッドホン「SKYLAND」。フラッグシップに位置する製品だそうで、100mmという大型の平面駆動ユニットを搭載しているのが特徴。そのドライバーとハウジングは一体構造になっているといい、アルミ合金からの切削加工で形成されていて、高い剛性を確保。歪みは共振も抑制されているということだ。音色はとても繊細なもので、音場感もかなり広大に感じた。価格は15万円ほどといい、12月には発売予定。

IidaPiano(502)は一部屋を使って、イヤホン、ヘッドホンを展示。ヘッドホンについては、事前のリリースにもあったように、TADやDVASの弩級モデルを使った試聴システムを構築し、こちらもまた弩級のヘッドホンの試聴を提供していた(ステレオサウンドのSACDを試聴ディスクとして使用)。注目は、ベトナムのブランドsoranikのMEMSドライバーを搭載した有線イヤホン、その名も「MEMS-3」。春のヘッドフォン祭で展示されていた「MEMS-3 2025」は、フルレンジ仕様のMEMSドライバーを2基搭載していたが、本MEMS-3ではそれを1基搭載。加えて、2基のダイナミックドライバー(1基はフルレンジ、1基はサブウーファー)を組み合わせて、繊細さと厚みを備えた音調を実現したという。製品には、MEMSを駆動するための専用アンプ(エナジャイザー/MEMS-AP1)も付属。イヤホンとはカスタム2ピン――4.4mmバランスで接続する。発売中で、価格は29万円前後。


▲右の黒い箱が専用アンプ(付属は1台)

▲取り扱いSoltanus Asousticsのヘッドホン「Euridiche SX」とヘッドホンアンプ「mezzfoforte II」。静電用だが、一般的なダイナミック型ヘッドホンにも使えるそう。価格は100万円ほどという。発売は未定



DVAS(503B)は今回も参加。「Model 2/2B」(ヘッドホン用パワーアンプ)に、アッテネーター(プリ機能)を搭載した、いわゆるプリメインアンプ(といっても、ヘッドホン用)の「Model2 改」(?)を参考展示。Model 2にプリ機能が欲しい、という要望に応えた試作機になるそうで、発売は未定。筐体の肉厚を薄くして、増加分の基板・パーツ類は、従来と同じ寸法に収めているという。



