伝説のスーツアクター高岩成二を主演に迎えた、アクション満載の痛快作『グッドモーニング、眠れる獅子』のBlu-rayの発売(12月21日)を記念したイベントが10月1日、一ツ橋ホールで行なわれ、主演の高岩成二、共演の渡邉美穂、横山一敏、監督の坂本浩一、そしてプロデューサーの塚田英明らが登壇した。
本作は、50を過ぎて新人芸能マネージャーとなった高岩演じる九條和真が実は……というギャップとアクション満載の注目作。本作のきっかけを聞かれた塚田プロでチューサーは、「舐めてたおじさんが、実は最強の殺人マシーンでしたという、例えばリーアム・ニーソンの『96時間』みたいなジャンルの作品を、高岩さんでやったら面白そうだなと思いついたのがきっかけですね」とその始まりを紹介。さっそく企画書を作って高岩に渡したところ、「はい、やります」という返事をもらい、企画をGoしたのだとか。
しかし、一方の高岩は最初「今まで(スーツアクターとして)顔を隠していた僕が、顔を出して主演なんて冗談なのかな」と思っていたそう。でも話を聞いている内に「この人マジなんだ」と感じて、(出演を)快諾したということだ。
そうして動き出したものの、製作に関しては予算の関係もあり「ストーリーは、撮影所で撮れるいわゆる内幕ものにしたらどうかな」と考え、坂本監督に相談したところ、「芸能マネージャーとアイドルという組み合わせ」を提案され、それを元に組み立てていった(塚田)そうだ。
監督の中では、「一番面白いのはギャップだと思うので、高岩演じる九條と、渡邉演じる綿貫玲実の、親子ほど年齢が離れている二人がどう絡んだら面白いのかを考えて、作り込んでいった」という。自身、娘を持つ父親だそうで、「この年齢の子の生意気さって、僕ぐらいの年になると許せちゃうんですよね。だから、ちょっと生意気でありながらも、見守ってあげたい、育ててあげたいキャラクター像」を考えて作り上げていったそう。
ちなみに高岩については、ジャッキー・チェンをイメージしながらキャラクターを作ったそうで、現場での高岩の動きを見ていると「ジャッキーに見えてきて、すごく楽しくなっちゃった」と嬉しそうに語っていた。
そんな高岩と横山一敏は、ジャパンアクションエンタープライズの同期であり、普段はスーツアクターとして活動しているため、顔出しでの作品出演、共演は初めてだそうで、「お互いにドキドキしていた」し「照れ臭かった」そう。ただ、お互いに濃いキャラクターだったこともあり「そのキャラで行くんだ!?」(横山)、「複雑な気持ちになった」(高岩)と共演の感想をコメントしていた。
今回ヒロインを演じた渡邉は、上でも書いたように少し生意気なアイドルを好演。「自分で言っても信じてもらえないかもしれませんけど、舌打ちしたり、マネジャーを睨むなんてしたことはないです。人生で一度もやったことはありません!」と熱弁していた。ちなみに、登壇衣装は劇中のもので、「きちんと爪も黒くしてきました! 劇中の衣装やヘアメイクは、どうしたら当時の私とは違う雰囲気のアイドル感を出せるかをすごく研究して決めたんです。髪型はハーフツインにしていますけど、いままでこの髪型で人前に出たことはないので(初めて)、正直そわそわしています」と愛らしいコメントをしていた。
なお、舞台挨拶中には、続編決定のサプライズ発表もあり、来春公開予定で、主演は引き続き高岩が務め、坂本監督も続投という布陣。それ以外の詳細は未定だが、渡邉は「ちょこっとでもいいので出してくださーい」とプロデューサーに熱望していた。
Blu-ray『グッドモーニング、眠れる獅子』
2022年12月21日発売
豪華版 ¥9,680(税込 初回生産限定)
通常版 ¥7,480(税込)
発売元:東映ビデオ
販売元:東映
(C)2022「グッドモーニング、眠れる獅子」製作委員会