大人気恋愛アプリ「イケメンシリーズ」のスタッフが贈るファンタジー系ラブコメディ作『ナポレオンと私』が、いよいよ7月2日(金)より公開される。全世界で累計3000万人を魅了したアプリの世界観(キャラクター)をそのままに実写化し、恋や人生に悩むアラサー女子(大原春子)を、憧れのイケメンキャラクターが全力で応援するという、映画オリジナルのストーリーにまとめられている。そんなアラサー女子を演じるのは、近年では演技派として日本のみならず、世界でも絶賛されている武田梨奈だ。自身初というラブコメに挑んだ感想を聞いた。

――出演おめでとうございます。ラブコメ作 出演の感想と、映画が完成した今のお気持ちをお聞かせください。

 ありがとうございます。ここまで等身大に近い役を演じられたこと、そして、ラブコメというジャンルに出演できたことは、すごく新鮮でした。台本を読んでいる時も、お芝居をしている時も、とても楽しかったです。

――ラブコメ作への憧れがあったのでしょうか?

 ありましたよ、ようやく来た! っていう感じでした(笑)。

――そうなんですね。とても楽しく拝見しました。

 この作品は、女性の方は共感しやすいというか、入りやすいと思うんですけど、男性の方の意見をすごく聞きたかったので、そう言っていただけて嬉しいです。

――さて、今回演じられた大原春子の印象は?

 ちょっとドジっ子なところがあって、そこは監督が求めていた人物像でもありましたので、歩き方とか、小走りするところ、あるいは転ぶところなんかは、ドジっ子の雰囲気を強く意識しました。

――ドジっぽく見せるためにしたことは?

 個人的には、アクションに近いもの――転ぶところなんかは特にそう――だと感じていたので、アクシデント的なリアクションについては、スタント的なドジっ子アクションをするようにしました。

――ドジっ子と言えば、中盤でナポと食事をするシーンでの仕草(ハンバーグソースを口元につける)は、かわいらしかったです。

 そこは正直に言って、かなり難しかったお芝居なんです。普通にやると、わざとらしくなってしまいますから。どうしたら自然に見えるかをずっと考えていて、結果として、ハンバーグを少し大きめ――口を開けてちょっと口元についてしまうぐらい――にして、やりました。

――春子の、ドジっ子以外の役作りについて教えてください。

 普段は、どういう子かを考えて作り込んでいくんですけど、春子の場合は、どちらかと言えば、あまり作り込まないようにしようと意識していました。というのも、春子は等身大で、割と身近にいる女性という設定でしたので、映画を観てくださる方に、そういう子いるいると受け入れてもらえないと、作品そのものが崩れてしまうからです。そうしたこともあって(春子の)人物像は悩めるアラサー女子っぽく見えるようにしつつ、自分の持っている葛藤にも寄り添いながら、演じるようにしました。

画像2: 「武田梨奈」が初のラブコメに挑戦した『ナポレオンと私』、いよいよ7月2日に公開。「春子の気持ちに共感して、応援して、明日の生き方を少し変えるきっかけにしてほしい」(武田)

――武田さんご自身も、春子と同じように30代を目前にして(※取材は5月中旬)心境はいかがですか?

 本当に楽しみですし、今はとても充実しているなと感じますね。というのも、やりたいことがすごく明確になっているのが一番大きいです。つまり、何年後までにこうしたいという自分の計画ができているんですよ。それはたぶん、年齢を重ねてきて少しずつ付いてきた自信だったり、強みによるのかなと感じています。

――最近は暴れる(アクション全開の)武田さんもご無沙汰していますが、その計画にはアクションも含まれるのでしょうか?

 もちろん、そろそろ本当に暴れたいなと思っていますから(笑)。30歳になってからの一番の目標は、アクション映画で代表作を作りたい、というものなんです。これはすごく強いですね。

 きっかけは、2年ほど前に、韓国の映画祭に招待されたことなんです。それは、アクション映画の未来について討論することを目的に開かれた会で、そこには各国のアクション業界に携わる方々が大勢集まっていて、その中で私は、日本代表として呼んでいただきました。

 なぜ私を呼んでいただいたのですかと聞くと、2009年に出演させていただいた『ハイキック・ガール!』のことを話してくださるんですよ。12年も前の作品のことを覚えていてもらえるのはすごく嬉しい反面、そこから更新されていないことにも気づかされました。それもあって、早く(次の代表作を)作りたいという思い強くなってきたんです。

――ぜひ『ハイキック・レディ!』を(笑)。

 はいっ! 本当に早く実現したいです。

――話を戻しまして、オフィシャルインタビューの中で、春子が愛おしいと仰っていました。その心は?

 単純に感情移入したからです。例えば、恋に悩んでいる、仕事に悩んでいると言っても、それは自分の持っている悩みと一緒かと言えば、そうではないんです。けど、この年代だからこそ繊細に感じる将来のことって、たくさんあると思うんです。自分だけじゃなくて、プライベートの友達と話している時も、仕事とか、結婚とか、だいたい毎回同じ話に行き着くんですよ。そういったことを思い出しながら、自分の感情と、友達の色々な感情が混じりあって、すごく春子の気持ちに寄り添えたので、泣いてしまいました。

――武田さんの中では、その悩みは解決するものなのですか?

 んー、解決はしませんね。でも、解決しなくても、悩みながら生きるのも悪いことじゃないと思います。落ち込む時とか悩む時は、とことん落ち込んで、とことん悩んで、その後は自分で何かを見つけていくしかないと考えています。

――まさに、武田流の人生訓ですね(笑)。人生訓と言えば、劇中のナポレオンも、かなり達観しているというか、生きる指針のようなことを何度も口にします。

 当たり前のことって、自分では中々気付けないと思うんです。感謝すること一つをとってみても、日常の中では、何かのきっかけがないとできないかもしれません。でも、ナポの発する一言ひとことは、自分の胸にすごい突き刺さってきて、なんかもう本当に、一家に一人欲しいなって思うぐらいに、ナポの存在に惹かれました。

 本当に単純なことですけど、例えば二つの事柄があって、どちらか一つを選べと言われてもナポはさらっと、「自分が選びたい方を選べばいいんじゃないか」って答えるじゃないですか。本当にその通りだなと思います。やはり誰かに言われて選んだことは、後悔した時にその人のせいにできてしまうなって。でも、自分で選択をすれば、たとえ後悔したとしても納得はできると思うんです。そういった意味では、本当にナポの言っていることは、映画を観た皆さんにも突き刺さると思いますし、きちんと前を向いて将来を考えられる作品になっているんじゃないかなって、感じています。

――本作では恋愛アプリも重要な要素です。武田さんは恋愛アプリの経験はありますか?

 子供のころは、ゲームも漫画もアニメもほぼ通過していなくて、専らジャッキーの映画を観て過ごしていましたから、未体験でした。今回、映画に出演させていただくことが決まってから、恋愛アプリ「イケメンヴァンパイア」を試してみたんです。そうしたら、恥ずかしながらはまってしまって(笑)。こういう世界もあるんだって、劇中で2次元にはまっているいっちゃん(伊原ゆか)の気持ちが理解できましたし、ちょっぴり共感できましたね。そういう風に思える存在=推しがいるのって、素敵だなって思いました。

――武田さんの口から推しという言葉が聞けるとは!

 触れることはできませんけど、いつも自分の傍にいてくれると思うと、なんて素敵なんだろうって思います。

――少しネタバレになりますけど、終盤で泣きじゃくる姿は新鮮でした。

 春子は映画の中で、落ち込んだり、悩んだりしますけど、決して人前で泣くような子ではない、と思っていました。でも、そのシーンで春子は自分の感情が抑えられなくなってしまって……。ナポって、恋人でもないし、友達でもないし、どういう存在なのかもちょっとあやふやなところがありますけど、そんな彼にもう会えないかもしれない。そう感じる春子の感情が自分の中でも強くリンクしてきて、自然と涙が出てきました。でも、ただ泣くのではなく、はじめはナポに見えないように、(ナポの肩に)顔をつけて泣いているんです。私自身もそういう風にしたいと思いましたし、(そうするのも)春子らしいなとも思いました。

 私もクランクイン前にずっとアプリをしていましたし、実はスマホの待ち受けをナポにしていて、夜寝る時に「ナポ、おやすみ」と。結構ナポのいる生活を自分の中に取り入れていたので、本当にもう、こんなリアルなナポを見ることができなくなるんだと思ったら、寂しくなって……。春子の気持ちとリンクした瞬間でした。

――ネタバレなのでボカシますが、あのシーンも記憶に残りました。

 そこは、とてもこだわりましたし、セリフの言い方がものすごく難しかったです。本当にそうして欲しいのではなく、自分でもどうしていいのか分からない……。そんな心境から出てしまった言葉にしないといけないので、こだわってこだわって、何度も撮り直しました。

――では、最後にメッセージをお願いします。

 ポスターを見るとSFラブコメっていう感じに見えると思いますが、実はすごい現実的なストーリーなので、この作品を観た後で、少しでも自分のことを褒めてあげたいなって思えるようになっていてほしいですね。そして、明日の生き方を少し変えてみようかな、そう思ったり、感じてもらえたら嬉しいです。

映画『ナポレオンと私』

7月2日(金)より、池袋HUMAXシネマズ、渋谷HUMAXシネマ、横須賀HUMAXシネマズ他全国順次公開

画像: 映画『ナポレオンと私』

<キャスト>
武田梨奈
濱正悟
綾乃彩 岡林祐香 永吉明日香 白鳥紗良 米村真理 金子祐史 笹川健太 村田唯 輝海 荒井レイラ 染谷俊之

<スタッフ>
監督:頃安祐良 脚本:鈴木規子 主題歌:「realizer」浦島坂田船 配給:ENBUゼミナール 制作協力:Ippo 制作プロダクション:ENBUゼミナール 製作:サイバード
2021/シネスコ/ステレオ/82分
(C)CYBIRD

公式サイト https://napowata.com/
武田梨奈 https://www.sma.co.jp/s/sma/artist/147?ima=0000#/news/0

■ヘアメイク :寺下舞
■スタイリスト:トリイクニコ
■衣装クレジット
 ドレス ¥42,900(RIEKA INOUE GNU  TEL:?03-4405-4089)
 サンダル ¥31,900(HENRI EN VARGO  TEL:03-3806-6571)
 ピアス ¥2,080(ROOM  TEL:03-6825-8508(株式会社 サードオフィス))
※全て税込

This article is a sponsored article by
''.