今冬の各社注目製品
残念ながら2020年度の開催が中止となった「東京インターナショナルオーディオショウ」。
しかしながら、今年も各社から魅力的な製品の数々がリリース予定。そこで、Stereo Sound 217号（12月10日発売）では、楽しみにしていたオーディオファイルの方々に向け、「誌上TIAS2020」と題して、メーカー／輸入商社ごとに各社の《この冬の注目製品》をご紹介する特集企画を用意。今回は誌面に先立ち、WEB上でその内容を一部、先行公開する。
株式会社ノア編
ソナス・ファベール社 パオロ・テッツオンからの便り
親愛なる日本の皆様、私はソナス・ファベールのブランド・アンバサダー、パオロ・テッツオンです。今、世界は大変に困難な時期に直面しています。例年でしたら春や秋に開催されるHiFiショウに参加して皆様とお会いするところですが、それが出来ないのは悲しいことです。特に日本を訪れることが叶わないので、とても寂しく思います。ここ数年間は日本には度々訪れ友人たちとお会いするのが私にとっては特別な時間で、何時も本当に楽しみでしたが、残念ながらそれは不可能となりました。
人生は与えられた機会を最大限に生かすことが大切であります。今のような困難な時期でも私は物事の明るい面へと目を向けたいと思います。パンデミックのために、私たちは家にいる時間が増え、個人的な生活サイクルの制限を強いられています。しかしながらそれは自宅のオーディオシステムで音楽を楽しむ時間が増えたりと悪いことばかりではありません。場合によっては自身のシステムのグレードアップに挑戦することもあるでしょう。それは楽しい時間です。
この観点から少しの時間をいただいて、新しいソナス・ファベールのスピーカーシステムである、オリンピカ・ノヴァ・コレクションをご紹介します。
私たちはノヴァ・コレクションへソナス・ファベールの最高のノウハウと技術を注ぎ込みました。独自のエキソスケルトン技術を用いて完成させたキャビネット構造では、8層になるプライウッドを90度交互に組み合せた上に、美しい天然突板を貼ったサイドパネルが特徴です。その見事な曲面形状は、長時間にわたる強力なプレスをかけることで作り上げています。
天地面と後部にはアルミ材を使用してクランプすることにより、強固な筐体を実現させて、更なるパフォーマンスが発揮されるようになりました。言うまでもなく、それは「オマージュ・トラディション」を厳密に踏襲した新しいトランスデューサーです。
また、手作業で皮を貼ったフロントバッフル、私達のトレードマークともいえる「パラクロス・トポロジー」による独特なクロスオーバー・ネットワーク回路、英国クラリティキャップとの共同開発による新コンデンサー、等々の画期的な要素が多々あります。
他にも新しいオリンピカ・ノヴァ・コレクションには、これまで同様に自然なサウンドを再現するために細部に至るまでこだわる伝統的なソナス・ファベールの手法を投入しています。
機会がありましたら、あなたの最寄りのソナス・ファベール・ディーラーで試聴する機会を是非とも作っていただくことをお勧めいたします。
ありがとうございました。またお目にかかりましょう。さようなら。
Sonus Faber
Chief of Acoustics, Research, and Development
Paolo Tezzon
伊・ソナス・ファベールが今夏発売したOlympica NOVAシリーズとともに。左からOlympica NOVA Ⅲ（140万円・ペア・税別）、NOVA I（78万円・ペア・税別 ※スタンド別売）、NOVA V（195万円・ペア・税別）。
左は外観をデザインした、リヴィオ・ククッツァ氏。ククッツア氏はソナス・ファベール製品だけでなく、同社が所属するマッキントッシュ・グループ全体のデザインを監修する立場でもあり、近年ではマッキントッシュやオーディオ・リサーチのデザインも手掛けている。
上記のメッセージは動画でもご覧いただけます。
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