毎熊克哉と武田梨奈がW主演した映画『いざなぎ暮れた。』(脚本・監督 笠木望)が、第53回ヒューストン国際映画祭にて、最優秀外国語映画賞<最優秀国際映画賞>と特別審査員賞<準グランプリ>を受賞し、世界17冠を達成したことが分かった。
本映画祭は、2020年4月21日~26日まで開催される予定だったが、新型コロナウィルスによる混乱により、物理的な映画祭自体が延期となり、審査のみが行なわれた。先日審査結果が届き、「いざなぎ暮れた。」は、長編映画部門にて先述の2賞を受賞。邦画による最優秀外国語映画賞の受賞は、53年の歴史上初めてとなる。
ヒューストン国際映画祭は世界で最も古いインディペンデント国際映画祭であり、過去にはスティーブン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカス、デビッド・リンチ、リドリー・スコットを輩出していることで有名。世界75カ国から約4500作品がエントリーされた中で、制作費150万円(「カメラを止めるな!」の半分)、撮影日3日半で制作された本作が、史上初の最優秀外国語映画賞と、特別審査員賞をW受賞したのは大きな快挙と言える。
日本の古代が漂う詩情の中で切羽詰まった男が実の親戚にオレオレ詐欺をするという本作を審査員は、「予期せぬ旅に出た若きビジネスマンのノボルと恋人ノリコ。美保関までの800キロノンストップの旅路は、奇妙な出来事によって彼らの人生をリセットし、別の方向へいざなった」と高く評価。
映画祭からのメッセージをテレビ電話でキャストと監督が共有した写真が届いた他、W主演の毎熊克哉・武田梨奈、ゴロウ役の青山フォール勝ち(ネルソンズ )、笠木望監督から喜びのコメントが届いた。全員分のコメントは以下に記載している。
映画『いざなぎ暮れた。』は4月4日に公開終了。上映は新型コロナウィルスの混乱と重なり、舞台挨拶を無観客にして実施するなど、非常に難しい興行を迫られた。だが今回17冠目となる大きなタイトルを受賞、国内外での評価をますます高めた。再上映やDVD化などの次の動きは今のところ未定となっているが、今回の喜びの報告と上映時の感謝を伝えるため、5月16日20時より、キャストと監督によるYouTube生配信が行なわれる予定。
詳細は公式HPを参照。
https://izanagi-kureta.com
毎熊克哉コメント
不安のなか1ヵ月以上自宅に籠もる日々が続き気が滅入りそうでしたが、歴史ある映画祭でのダブル受賞の吉報が届き飛び跳ねて喜びたい気持ちです!
この映画に携わった全員と、美保関の皆様と喜びを分かち合いたいですし、出来ればまた良い状態で劇場公開できたらいいなと密かな希望を抱いています。 多くの人に観てもらいたいですから。活力を頂きました! ありがとうございます。
武田梨奈コメント
「またリベンジ上映したいね」と話していた矢先、まるで背中を押してくれるかのようなニュースが届きました。映画にまた大きな希望を与えていただきました。事態が終息したら、また映画館でお客様とお顔を合わせたいです。そして美保関の皆さんに“ありがとう”と伝えに行きたいです。
青山フォール勝ちコメント
僕の地元で撮った映画が海外で評価されている事に、正直驚いています。まだ大変な時期続いていますが、これを機にもっとたくさんの人にこの映画を見て頂きたいです!!
笠木望 監督コメント
歴史ある映画祭で大変な賞をいただいて光栄です。時代の変わり目を描いた本作は、いみじくもコロナ禍が最高潮の中での上映となりました。この受賞が、コロナ以前・以後どちらの時代にも響く日本の映画があることを知ってもらう機会になれば嬉しいです。
映画「いざなぎ暮れた。」
<キャスト>
毎熊克哉 武田梨奈
青山フォール勝ち(ネルソンズ) 岸健之助(ネルソンズ) 和田まんじゅう(ネルソンズ) 小池澄子
脚本・監督・編集:笠木 望 製作:泉正隆 エグゼクティブプロデューサー:新田敦生 プロデューサー:覚野公一 森田耕司 現地プロデューサー:住吉裕 岩成優子 ラインプロデューサー:矢加部英達 撮影監督:原俊介 製作:「いざなぎ暮れた。」製作委員会 制作:レフトハイ 配給・宣伝:吉本興業
(C)2018「いざなぎ暮れた。」製作委員会