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ビデオレコーダー市場を牽引するパナソニック「ディーガ」から、また魅力的なモデルがリリースされた。DMR-4W400がそれで、一番のセールスポイントは、増加する4K番組にいち早く応えるべく、4Kダブルチューナー搭載とし、なおかつ4K番組の長時間録画モードに対応したことだ。

 現在私は、同社のDMR-SUZ2060を愛用し、4K番組録画に勤しんでいるが、「録りたい番組」が重なることが最近増えてきて不便さを感じていた。そうしたニーズに応えた製品がDMR-4W400だ。4TバイトのHDDを内蔵する本機の他に、2Tバイト、1Tバイト内蔵機をラインナップする。DMR-4W400(4Tバイト)機では、内蔵HDDに等倍DRモードにて約260時間、4K4倍録画モードで実に1040時間分の番組が貯められる計算だ。

 

4K衛星放送用チューナーのダブル搭載で2番組同時録画に対応。ハイビジョン放送1番組を加えて最大3番組の同時録画が可能

 

 

想像以上に実用的。パナソニック独自技術を投入した「長時間録画モード」

 搭載された長時間録画モードは全機種共通で、等倍のDRモードから4倍までの11段階(メーカー出荷時の仕様。詳細は後述)。ここまで細かな刻みが果たして必要かと思ったが、開発にあたった技術陣によれば、4Kの精細さをディスクにぴったり残すために敢えてモード設定を細かく設けたという。ちなみに25GBのBD-Rに4K・DRモードで録画すると、90分が限界。50Gバイトディスクで3時間録画といっても、やはり中途半端な感じだ。25Gバイトディスクに4K・1.5倍モードで録画すれば、135分程度の映画1本をちょうど保存できる。

 実際の画質調整は、ビットレートを細かくコントロールすることで実現している(4K・HEVCエンコード)。解像度や色域、フレームレート等をダウンコンバート、変換することなく、圧縮率を制御することで画質劣化を最小限に止めているのだ。これはパナソニック独自のアルゴリズムで動作させている。

 4K・1.5倍モードの画質は、DRモード録画の絵とほとんど遜色ない。精細感や色再現はもちろん、動きの速い動画の応答性においても見分けがつかず、これを常用モードとしてもいいと思った。4K・4倍モードでも、林や空といった背景にほんのわずかなブロックノイズが見える程度で、保存には充分使える。

 なお、この長時間録画モードは、メニュー上で3パターンがプリセット可能。メーカー出荷時のデフォルト設定から、頻繁に利用するモードを各人でメモリーしておくといいだろう。

 

4K長時間録画モードの詳細

画像1: 4K長時間録画モードの詳細
画像2: 4K長時間録画モードの詳細

4K番組をそのまま録画する「4KDR」録画のほか、録画モード画面からの選択も可能(全11モードあり)。また、ファームウェアのアップデートにより、「4.5倍録」(転送レート7.3 Mbps)〜「おまかせ長時間モード」(8〜12倍録/転送レート4.1〜2.8 Mbps)までの7モードを追加できる(11月中旬より開始予定)

 

 

 さらに、この取材時に新たに仕様変更が発表された。現行の1・5倍から4倍までの10モードに加え、4.5倍から8倍の6モードを追加し、さらに加えて8倍から12倍で自動的に画質調整が働く「おまかせ長時間モード」の対応が図られることになったのだ(スポーツや音楽番組等の動きの大きなシーンが多い番組は8倍録画相当。ドラマやアニメなどは12倍録画相当という具合)。本稿アップの頃に更新プログラムが頒布される予定で、都合18モードとなる。

 その「おまかせ〜」の画質を実際にチェックしたが、絵柄の細かさや動きの大小に応じて平均ビットレートを巧妙に自動調整しているので、画質の破綻が想像以上に少なかった。内容確認や一時的な鑑賞には充分に使えるクォリティであったことを付記しておきたい。本機はこの他にも、クロマ処理等の高画質技術やダイナミックレンジ変換機能など、最上級プレーヤーDP-UB9000とほぼ同等の基本画質性能を有している点が見逃せないポイントだ。

 

 

家庭内サーバーとしても機能アップ

 本機の発売に合わせて、「どこでもディーガ」アプリや「おうちクラウド」機能も進化した。前者は、アプリ上で4K番組表からの録画予約や録画番組の内容確認(録画モードも表示される)が可能となり、外出先からのチェックが容易になった。後者は、本機にあらかじめBD-Rをセットしておけば、本機に保存した写真や動画をBD-Rに自動バックアップしてくれる「かんたんディスク保存」が搭載された。

 4K長時間録画の機能向上だけでなく、家庭内サーバーとしての利便性強化が図られたDMR-4W400。私個人も今すぐ使ってみたい製品である。

提供:パナソニック

 

画像4: 感動は、リアルに残す。「新4K衛星放送」2番組同時録画。パナソニック 4K・Wチューナー内蔵 ディーガ DMR-4W400

4K RECORDER
PANASONIC DMR-4W400 オープン価格

●再生対応ディスク:UHDブルーレイ、BD、ブルーレイ3D、DVD、CD他 ●内蔵HDD容量:4Tバイト ●内蔵チューナー:地上デジタル×3、BS/110度CSデジタル×3、BS4K/110度CS4K×2 ●接続端子:HDMI出力2系統、USBタイプA 2系統、LAN1系統、他 ●寸法/質量:W430×H66×D199mm(突起部含まず)/約2.6kg ●ラインナップ:DMR-4W200(2TバイトHDD、BS4K/110度CS4Kダブルチューナー仕様、HDMI出力2系統)、DMR-4S100(1TバイトHDD、BS4K/110度CS4Kシングルチューナー仕様、HDMI出力1系統) ●http://diga.jp

 

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