4Kテレビはこれまで日本国内だけでも、500万台前後出荷されているが（JEITA資料より算出）、そのほとんどは12月1日から始まる新4K衛星放送用のチューナーを搭載してない。当然ながら、4K放送を見るには、対応チューナーが必要になるわけだが、もし私が「どんな製品を選べばいいのか」とたずねられたら、迷わず4Kチューナー内蔵のディーガをお勧めする。
単体チューナーでも外付けのUSB HDDによる番組録画は可能だが、その先、現段階ではディスクに記録することは不可能、他の機器に移動することもできない。スポーツ、ライブ、ドラマ、映画と、貴重な4Kプログラムをライブラリーとして手元に残すには、4Kチューナー内蔵のBD/HDDレコーダー、DMR-SUZ2060が不可欠なのである。
さらに画質精度をアップし充実した4Kライフを提供
ここで見逃せないのは、このモデルが単に4K放送の受信/録画にとどまらず、世の中の4Kコンテンツを幅広くサポートし、そのすべてを良質な4K画質で楽しませてくれること。
具体的には、ネットフリックス、アマゾンプライムビデオ、dTV、ユーチューブ、さらにはベルリン・フィルのデジタルコンサートホールと、4K/HDRのインターネット動画の視聴が可能。
当然ながら、これらの4Kメディアは放送、配信に関わらず、画像圧縮された状態でディーガが受け取り、デコード（解読）、さらに視聴可能な映像信号（ベースバンド信号）に戻されるわけだが、ここで自慢の画像処理技術「4Kリアルクロマプロセッサ」、さらに「4Kダイレクトクロマアップコンバート」が威力を発揮する。
これらの技術はデコードした映像データから独自の高精度信号処理で4Kのベースバンド信号を生成するもので、4Kコンテンツのみならず、地デジ・BS・ネット配信と、それぞれの画質をおしなべて確実に引き上げる。
4Kチューナー搭載SUZ2060付属リモコンには、新たに「4K」ダイレクトボタンを搭載
その名称から、輪郭部の色ズレやニジミだけに効果があるように思われる方も少なくないと思うが、それだけではない。高度な技術、ノウハウをつぎ込んだ信号処理の結果、細部の微小情報がしっかりとよみがえり、画面全体に自信に満ちたハイフォーカスの画像として描き出されるのである。
画質アドバンテージはこれだけでは終わらない。なかでも私が注目しているのが、ダイナミックレンジ関連の調整機能だ。多彩な特性を持ち合わせた4K/HDR映像のダイナミックレンジを最適化し、出力する機能は、UBZ2060（4Kチューナー非内蔵・新デザインモデル）でも実用化されているが、今回、その精度が大幅に引き上げられたのである。
4K/HDR収録のコンテンツは、大きくUHDブルーレイで採用されたHDR10（PQカーブ）と、放送で採用されるHLG（ハイブリッド・ログ・ガンマ）に分けられるが、まだ歴史が浅いこともあって、映像信号としてのダイナミックレンジが一様ではない。
特にHDR10については、最高輝度が200〜300nit前後のものから、規格の最大値となる10,000nitに達するものまで千差万別。ところが現在、一般的に広く使われている4K/HDRテレビには、最高輝度600nit未満のものも多い。
この明るさのズレが、映像が暗い、ハイライトがサチってしまうといった問題を引き起こすわけだが、ダイナミックレンジ調整がこの悩みを払拭する。特に今回、R/G/Bそれぞれ最大で32ビットの演算処理が可能な贅沢な画質エンジンが投入され、より高精度な補正を実現。明るいシーンで色が薄くなってしまう、色調が変わってしまうという問題をほぼクリアしている。もちろんHDR/SDR変換時の明るさ調整も可能で、その精度も向上している。
この1台がシステムに加わるだけで、貴方の4Kライフはにわかに充実し、その満足度は一気に高まることになる。
今秋のDIGA上位モデル2タイプには、4Kチューナー内蔵/非内蔵、従来デザイン/新デザイン以外に上記の違いがある
提供：パナソニック
4K Recorder PANASONIC DMR-SUZ2060 オープン価格
●再生対応ディスク：UHDブルーレイ、BD、ブルーレイ3D、DVD、CD他
●内蔵HDD容量：2Tバイト
●内蔵チューナー：地上デジタル×3、BS/110度CSデジタル×3、BS4K/110度CS4K×1
●接続端子：HDMI出力2系統、デジタル音声出力1系統(光)、USBタイプA 2系統、LAN 1系統、他
●寸法/質量：W430×H66×D199mm（突起部含まず）/約2.8kg
●http://diga.jp
