演劇カンパニーアリスインプロジェクトは、ソロシンガーのみきちゅとコラボしたアルバム「きえないメロディ」を制作。現在、池袋のシアターKASSAIで上演中の舞台「降臨Hearts&Soul」会場で先行販売している。
このアルバムは、アリスインプロジェクトの旗揚げ10周年と、みきちゅの活動10周年を記念して製作されたセレクト作。アリスインプロジェクトの旗揚げ作でもあり、人気上位を占める「アリスインデッドリースクール」からの楽曲をメインに、現在上演中であり、みきちゅが音楽監督を務めている「降臨Hearts&Soul」の(みきちゅ制作の)主題歌、昨年上演の「降臨Hearts」の主題歌、加えて、みきちゅとアリスインプロジェクトの初コラボとなった年初の「悪魔inデッドリースクール」など、全7曲を収録している。
みきちゅは、自身で作詞・作曲を手掛けるシンガーソングライターとして活動してきたが、同時に、エンタの世界にも興味があり、舞台の曲を作りたいとずっと熱望していたそう。それが叶ったのが先述した「悪魔inデッドリースクール」であり、そのコラボが今回のセレクトアルバムに結実したのだという。
アルバムの制作に関しては、みきちゅ自身、選曲や人選(アレンジャー、ゲスト歌手)にも積極的に関与しており、「寝れない日」が続くくらいの苦労もあったそうだが、アルバムは無事、本公演の初日に完成。上演中の舞台の公式グッズとして先行発売に間に合ったそう。
選曲には、アリスインアリスの楽曲をはずす(かぶらないように)という制約はあったそうだが、これまでに80本を数える作品が上演されており、そこで使用された楽曲はゆうに50曲を超えていて、選曲にも相当な苦労があったという。
そんな苦労を経てセレクトされたのは、下記のリストの通りだが、ポイントは、2013年初演の「名探偵始めました」の主題歌と、アリスインプロジェクトの旗揚げ作「アリスインデッドリースクール」の挿入歌「ポーズボタン」の2曲だろうか。
「名探偵~」は、みきちゅ曰く「アイドル戦国時代の高まりソング」ということでセレクトしたそうで、それを2019年の今年にリメイクしたら……というテーマでアレンジを施している。アレンジャーとして選んだのは、かつてコラボしたことのある筑田浩志氏だ。随所に加えられた氏の変更は冴えわたっており、アニソン的な仕上がりも楽しい一曲にまとめられている。筑田氏といえば、九州女子翼だが、どちらかと言えば、IsTaR寄りの保坂朱乃の楽曲のテイストに近い感じだろうか。それにしても、筑田氏は、「Welcome to the music」(IsTaR)といい、「空への咆哮」(九州女子翼)といい、最近は神曲を連発しており、みきちゅと並んで注目のアーティストと言えるだろう。
一方の「ポーズボタン」はなんと、みきちゅの要望によって新規に2番の歌詞が書き下ろされ、みきちゅの歌唱で収録されている(メモリアルイヤーの今年は、どこかで聞くチャンスはあるのだろうか)。
なお、歌唱にはみきちゅに加えて、彼女が選んだフレッシュな逸材として、GEMS COMPANYの珠根うた、水科葵の二人の歌声も収録されている。
舞台「降臨Herats&Soul」では、みきちゅ自身、歌唱、演奏で舞台に出演しているほか、音楽監督としても関わっており、「舞台を見て、曲を気に入ってもらえたら、アルバムを手に、自宅でも楽しんでほしい」と笑顔を見せていた。
ちなみに、本舞台の主題歌「Clock Tower」の制作については、当初曲名だけが伝えられたそうで、「そこからどんな曲にしようかと考えて、劇中で描かれる、遠い未来と、遥かな過去をつなぐ雰囲気を持った曲にしよう、同時に、新しさと懐かしさを盛り込もうと思って」制作したそうで、「ダンスチューンを取り入れつつ、これまでのアリスインさんにはない感じのメロディにすることで、新しさを感じてもらえたらうれしい」とコメントしてくれた。
なお、アルバムのブックレットにもみきちゅ自身が登場しており、アリスインプロジェクトのテーマでもある学生の雰囲気に合わせ、超久々に制服を着たそうで、「こんなにスース―するとは!」とおどけたコメントも発していた。
アルバム「きえないメロディ」
2500円+税(ディアステージレコーズ)
5月6日まで シアターKASSAI「降臨Hearts&Soul」の公式グッズとして先行販売
5月7日~ ディアステージオンラインで販売開始
6月5日~ 全国CDショップで販売開始
収録曲
1 ―楽園―
2 名探偵誕生!
3 Clock Tower
4 ガダルカナル
5 cling
6 Flag on the Clock
7 ポーズボタン