　「スピード感」「疾走感」「Groove感」をコンセプトとするグループ、G-COMPLEx（愛称：ジーコン）が8月11日に初のワンマン「G-COMPLEx 1st.ワンマンライブ～G魂祭この夏オンナの本気見せます～@TAKE OFF7」を東京・SHIBUYA TAKE OFF 7にて開催した。メンバーは桜庭かすみ、八木くるみ、Yu-ka、檜森ももかの4名。サウンドプロデュースに九州のファンク・マエストロ筑田浩志（九州女子翼の音作りも手がける）を迎え、公式にGALETTe（2016年10月解散）やGIRLS4EVER（今年4月1日解散）のガールズファンクを継承している。桜庭と八木はGIRLS4EVERの元メンバーだ。

　オープニング・アクトを務めたmogu☆moguは、クラージュP's と usa☆usa少女倶楽部融合ユニット。活気あふれるパフォーマンスで場内を沸かせたあと、スペシャル・ゲストのStella☆Beatsにつなぐ。GALETTe解散後の藤田あかり（引退がつくづく惜しまれる）も在籍したことのあるユニットだが、現在は米満梨湖、前田美咲、新穂貴城、小倉月奏、佐藤葵の5人で活動している。前田とG-COMPLExのYu-kaは関西でアイドル活動していた頃からの友人。ということでデュオによる一日限定のコラボも披露された。曲は「恋するスナイパー」、Yu-kaがかつて在籍していたMary Angel（2015年解散）のナンバーだ。

　Yu-kaが一度はけたあと、いよいよG-COMPLExが登場。3～5曲をワン・セクションとして間に短いMCをはさみつつ、怒涛のディスコ・サウンドで盛り上げる。この3～5曲（だいたい15～25分）という流れが、まるでアナログ盤の片面を聴いているみたいで個人的には実に快かった。パーラメント／ファンカデリックとかザップとかリック・ジェイムズのLPに聴き入っていた遠い学生の頃を思い出した。だがジーコンの素晴らしいところはこれが現在進行形のサウンドであること、そして純度の高いアイドル・ポップスであることだ。

　「Brand-New Style」、「ダンスフロア☆フィーバー」、「Upbeat People」、「She is WANNABE!」、アース・ウィンド＆ファイアーのいくつかの大ヒット曲が持つムードをアイドル・ポップスに溶かし込んだ「Neo Disco」と、GALETTeナンバーが次々と目の前で蘇っていく。どこかでも書いたが、曲というものはその当時いかに高く評価されていても、いまこのときに歌い継ぎ、演じ継ぐひとがいなければ死んだも同然になる。ジーコンの4人は、しっかり楽曲に生命を注ぎ込んでいた。

　後半ではファースト・シングルの「G to G」や「Party Nightは手をあげて」も登場、アンコールではGALETTe最大の定番「じゃじゃ馬と呼ばないで」で極限までヒートアップさせたあと、“かっこかわいい”新オリジナル曲「CUTIE CUTIE PIE」をライブ初披露。さあここから特典会……となるはずなのだが、拍手と声援はいっこうに収まる気配がない。ダブル・アンコールに応えた4人は、“早くこの曲を覚えてほしい”と「CUTIE CUTIE PIE」をもう一度パフォーマンスしてステージを降りた。メンバーがどれほどこの曲に賭けているか、それが伝わるセットリストだった。

桜庭　「来年（2019年）の4月15日、G-COMPLEx1周年にワンマンライブを新宿BLAZEさんでやります！とても大きな会場になりますので、もっともっとたくさんのお客さんを呼べるようにG-COMPLEx、これからもがんばっていきたいと思います。よろしくお願いします」

檜森　「今日は皆さん来てくれて本当にありがとうございます。始まる前すごくドキドキして不安だったんですけど、こんなにたくさんの方が来てくれてうれしいです。もっちゃんはまだ参加して1ヵ月ちょっとなんですけど、こんな素敵なワンマンをさせてもらって感謝しています。ジーコンが有名になれるように日々がんばっていきます。今日はとても楽しかったです」

八木　「東京に出てきて2年ぐらい経つんですけどワンマンライブは初めてなんですよ。しかもジーコンが始まって4ヵ月しか経ってないのにワンマンができて嬉しいのと、活動期間が短いから半分ちょっとぐらいしか埋まらないと思っていて、でも後ろの人までみんな見に来てくれて、本当にありがとうございます。今よりも大変だと思うんですよ、BLAZEを満杯にするのは。今以上にがんばって自分磨きもがんばって、あと1ヵ月で22歳になるから、大人の色気を出してがんばっていきたいと思います。皆さんこれからもついてきてくれますか？」

Yu-ka　「今日はお昼に生誕ライブもしてもらって、夜はワンマンライブもしてもらって、すごく幸せな一日になりました。Yu-kaはジーコンになるために東京に出てきたので、出てきてまだ4ヵ月ぐらいしか経ってないんやけど、はじめほんまに不安で。一人で暮らせるかもわからんし、なんもできんのにどうしようって、ほんまに不安でちょっと後悔しとったぐらい。大阪おったら良かったな、みたいな。でもこんなに毎日いろんなところでライブして、みんな見に来てくれて、毎日楽しいし、東京に来て良かったなって思えるようになりました（観客拍手）。Yu-kaはライブがめっちゃ好きなので、これからもっとライブをして、見てもらって、楽しかったなって言ってもらえるようなライブをしていきたいです。新宿BLAZEにもぜひついてきてください、お願いします」

　ジーコン結成からわずか4ヵ月、檜森ももかに至っては参加から1ヵ月しか経っていない。その短期間で4人は心を合わせ、トレーニングを重ね、ここまでのワンマンを行なえるまでにパフォーマンスを磨き込んだ。ぼくの頭の中にはすでに来春、ディスコ・ファンクで満たされ、ミラーボールが回りまくるBLAZEの光景が浮かんでいる。

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