演劇カンパニー・アリスインプロジェクトの最新舞台「アリスインデッドリースクール 楽園」のゲネの模様が8月8日、報道陣に公開された。
本作は、同カンパニーの旗揚げ作(2010年)であると同時に、「~オルタナティブ」(2013)、「~ビヨンド」(2015)、「~パラドックス」(2016)、「~ノクターン」(2017)、そして映画版「~アジタート」(2017)と、何度も再演を経てきた人気作。
今回の演出は、ビヨンド、パラドックスに続いて扇田賢が担当しており、氏が得意とするコミカルな部分だけでなく、群像劇についても大幅に強化されているのが特徴だ。冒頭5分の演出を観れば、これまでとはまったく異なる作品に仕上がっていることが分かるはず(ストーリーは同じなのだが)。
楽園に込められた、失われてしまった日常=平和をより希求する生徒たちの、渇望や絶望、焦燥、諦観、恐怖の気持ちがより強化されており、ふとしたシーンのキャストたちの指先にまで、それが表現されている。
ゲネ後の会見で主役・優を演じる遠藤は「デッドリーには何度も出演させていただきましたけど、まさかこの役(優)をいただけるとは思っていなかったので、今年の夏は“熱いぞ”という気持ちでいっぱいです。いまは、初日を迎えることにわくわくしています。屋上で生き抜く彼女たちの世界へ、来てくださったみなさんを誘えるように頑張ります」
同・信役の石川は「人気作へ出演させていただくということで、プレッシャーも大きかったんですけど、素敵なキャストに囲まれて、素敵なデッドリーを創り上げられたんじゃないかなって思います。たくさんの方に見ていただきたいです」。
昨年の高森役から、今年は紅島役にスイッチした栗生は「昨年に続いて出演させていただいたことで、この作品が愛される理由がすごくよく分かりました。加えて、稽古を重ねるごとに、(みんなが本作を)どんどん愛していくのも分かりました。この座組だからこそのデッドリーを創り上げられたと思っています。2週間上演していますので、ぜひ見に来てください」。
ちなみに、少しネタバレとなるが、遠藤演じる優はこれまでの作品に比べて、大分演出が異なっている。聞いてみると「(あの大げさなお芝居は)年齢を下げないとできなくて……。実際には高2の役なんですけど、小学生ぐらいのテンションを意識して演じています」というコメントが返ってきた。
舞台「アリスインデッドリースクール 楽園」
8月19日(日)まで、池袋シアターKASSAIにて上演中
<キャスト・シングル>
遠藤瑠香、石川凜果、栗生みな、日下部美愛、真野未華、工藤亜耶、がーな、佐藤ゆうき、西村美咲、朝比奈南、森山小百合
<キャスト・ダブル光組>
久木田かな子、渡壁りさ、丸山祐花、光利、三村遥佳、折笠衣緒、鈴木綺良々
<キャスト・ダブル風>
二木二葉、最上みゆう、國井紫苑、横山慈雨、岩﨑千明、島崎未来、音羽奈々
<キャスト・日替わり>
長橋有沙、八坂沙織、須山朱里、小野塚愛美